かとう整骨院 よもやま話

寝屋川市、京阪香里園近く木屋町のかとう整骨院です。保険診療や自費診療、コンディショニングに力を入れています。

剣道六段を目指される方へ

2017-10-05 13:22:25 | 剣道
暑い夏も終わり、身体を動かすのには良い季節になってきましたね。剣道でもこの時期は各種大会や昇段審査がおこなわれます。当院の患者さんの中にも、この秋に昇段審査を受けられるという方が多くおられます。そこで今回はそういった方々に、私自身が体験してきたことや感じた事をまとめてみたいと思います。あまり参考にはならないかもしれませんが、あたたかい気持ちで読んで頂けると幸いです(^^;

・剣道六段ってどんなもの?

剣道に段位制度があるのは皆さんご存知かと思います。剣道の場合は、段位を取得してから修行年数というものがあります。修行年数は初段を取得したら二段は一年後、二段取得すれば三段受験までには二年というように、段位に応じて年数が伸びていくものです。現在は中学生にならないと初段が取得できないので13歳で初段を取得し、その後をすべてストレートで合格したとしても六段を受験できるのは28歳ぐらいになります。また、六段以上は全国審査になるため(五段までは各都道府県で審査)難易度が一気にあがり、合格率は毎回20%前後です。また、審査は年三回受けれますがそのうちの一回は各県持ち回りなので、受験地が遠方になる場合もあります。

剣道界では六段からが高段者扱いになるので、六段に求められるものは剣道の実力はもちろん、『正しい剣道』を実践、実行しようとする気構え心構えではないかと思われます(この辺は私も自信がありませんが・・・)つまり、試合で強いから受かるというものではないという事です。実際、学生時代に全国大会で活躍したような方でも六段審査で躓くことは多々あります。

・剣道六段への道~私の場合~
 
ここからは私自身のお話をしてみたいと思います。私は今年の五月、三度目の挑戦で六段合格をいただきました。剣道は中学から始め、大学まで剣道部に所属していましたが、特別に強豪校にいたわけでもなく特に剣道の専門的な教育を受けたわけではありません。また、運動神経も特によかった訳ではありません。寧ろ、運動オンチなほうでした(^^;更に五段を取得したのは28歳の時でしたが、その後仕事の関係やケガで10年ぐらいはまともに稽古はできませんでした。そんな私でも合格できたのは、それなりの理由があったからだと思います。振り返って思う事をまとめてみようと思います。

①よき師につきましょう!
剣道では『三年早く始めるよりも、三年かかって師匠をさがせ』という言葉があります。これは指導者を見極めろということだと思われますが、なかなか難しい話ですよね・・・そこで私がオススメする方法は、自分がなりたいイメージを実践されている方を探すということです。剣道をされている方はそれぞれの剣風を持っています。その中で、自分が好きなスタイルというのがあると思います。そういう方の指導というのは自然と耳に入ってくるものです。自分自身が“こういう剣道がしたい!”と思える方の指導を仰ぐことが上達への最も近道になるでしょう。

②とにかく基本をもう一度!
六段を目指されるぐらいまで剣道を続けている方であれば、自分自身の剣道理論をお持ちだと思います。ですが、今一度基本に立ち返ってみることをオススメいたします。大人になるとどうしても稽古は地稽古が中心になってきます。その中で、知らず知らずのうちにクセがついてくるものです。先にも述べましたが、剣道六段に求められるものというのは、『正しい剣道』を実践、実行することです。そこで、『正しい剣道』とは何なのか?という事をもう一度振り返ってみるのです。その答えは、やはり基本稽古の中にあります。剣道を始めたときからやっている切り返し、各種基本打ち。これらがなぜ古今東西問わず行われているのか、というのが全てを物語っていると思います。基本打ちを見直し、実行することで新たなる発見があるはずです。

③人の話をよく聞き、それを自分で解釈してみましょう!
ある程度剣道を続けていると、自分なりの考えや理論が出来上がってきます。その理論が固まってくると、なかなか他人の話が聞けなくなってしまいます。こうなってしまうと、新たな発見や気づきはありません。自分よりも年齢や段位が上の先生方の話は、聞けるものですが同級生や下の方の意見も聞いてみて下さい。思わぬ発見があるかもしれませんよ!
あと、指導や意見は聞くだけでなくそれをしっかりとかみ砕いて下さい。人の感覚はそれぞれですから、しっくりくる事やそうでない事もあるかと思います。しかし、指摘を頂いたことにはその真意があるはずです。それを読み取るには、固定観念を持たずに幅広く聞くことが重要なのは言うまでもありません。その真意に気づくことができれば、皆さんの実力は必ずアップしているはずです。

④体調管理は万全に!
ここからは私の業務範囲の話です(^^;
剣道に限らず、一つの競技を専門的に続けているとどうしても強い所と弱い所が出てきます。簡単に言えば、身体の筋力バランスの乱れです。また、同一動作の繰り返しは、関節や筋肉に負担をかけます。そして、それがケガの発生に繋がるのです。どんなに内容の濃い指導を受けても、体調が万全でないと効果は半減してしまいます。また、年齢とともに身体は変化していくものです。一番顕著に表れるのが柔軟性の低下です。こういった変化はなかなか自分では気づけないものですが、日頃よりストレッチ等でいろんな場所を動かすことである程度は実感できます。もちろん、自分では出来ない部分もありますので、そういった場合は専門機関で身体のケアをされることをオススメいたします!


・まとめ
私が審査までに心掛けたことをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?私自身はブランクがあり、『もう一度最初から剣道を!』という想いが強かったので、こういった結論にたどり着いたのかもしれません。また、仕事では患者さんに運動してね~とか、ストレッチしてね~などと偉そうに言っていますが、自分自身の身体が衰えまくっているのに驚愕したものです(^^;

審査というものは、それ自体を目標にすべきではない。あくまで通過点だ!と言われます。その通りだとは思いますが、やはり目の前に迫ると欲が出るものです。その目標を達成するには、技術・精神力・身体の三つがバランスよく保たれている事が重要だと思います。これが達成できれば、皆さんの目標は叶うはずです。是非とも“実りの秋”となるよう、頑張ってください!応援しています(^^)/

*“実りの秋”とかけて、当院近くの田んぼを撮影してみました!・・・う~ん、このセンスのなさ(-""-)

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