かとう整骨院 よもやま話

寝屋川市、京阪香里園近く木屋町のかとう整骨院です。保険診療や自費診療、コンディショニングに力を入れています。

剣道で多いケガのまとめ(前編)

2016-09-15 15:28:10 | 剣道

自分の剣道歴は、上手い下手は別として約30年になります。そして現在は整骨院を営む傍らで稽古も続けまた、高校生の指導もさせていただいています。そんな経歴から、今までにいろんな剣士のケガを診てきました。そこで、剣道競技者に多いケガとその原因と対処法についてランキング形式でまとめてみました。何かの参考にしていただければ幸いです(^^)

第五位 腰の痛み
剣道競技者で腰痛を発症する原因は身体の硬さが原因となる場合が多いです。剣道は正しい姿勢を維持しながら行う競技です。姿勢維持には体幹の筋を常に使い続ける必要があります。また、竹刀を安定して振るためや踏み込んで打突する際にも体幹の筋を酷使します。そのため体幹の要となる腰には強烈なストレスがかかり腰痛の原因になります。また成長期の方は、筋力が増えてくると同時に身体が硬くなってきます。この身体の変化により腰痛を発症する場合もあります。対処方法としては、腰周辺の柔軟性を維持するのが一番です。特に稽古後のストレッチ等を含めたクールダウンが重要となります。

第四位 肘、手首の痛み
ついで多いのが肘の痛みです。剣道では打突の際、技に冴えやキレを出すために当たる瞬間に最大限の力を出す必要があります。具体的に言うと竹刀をぞうきんを絞り込むように、一瞬でギュッと絞り込みます。この動きを強く意識しすぎると肘もしくは手首を負傷する原因となります。竹刀を振る事で関節には遠心力がかかります。遠心力は関節を引き離そうとする力です。遠心力で伸ばされた関節に急ブレーキをかけるわけですから、関節に掛かるストレスは相当なものです。
肘の痛みを生じる方は竹刀操作になれていない初心者、腕力の弱い女性などに多くみられますが、ある程度の熟練者においてもみられます。熟練者の方は経験と共に剣風が変化してくるのですが、その過程で発症する場合が多いです。対処法としては、正しい竹刀操作を覚えるにつきますがこれを習得するのは大変困難です。そこで、私がオススメするのは軽い竹刀を使って稽古するという方法です。竹刀が軽くなれば無駄に力をいれる必要がなくなり、遠心力も減少するので関節への負担も減らせます。軽い竹刀で正しい操作を覚え、元の竹刀に戻すのです。手首、肘の痛みでお悩みの際は是非一度お試しください。

第三位 膝の痛み
剣道は床を蹴って踏み込むため、その衝撃で膝を負傷する場合があります。踏み込みは前に倒れこもうとする力を止めるわけですから、膝には剪断力がかかります。剪断力というのは前後にかかる力です。打突の際に身体は前に進みます。この際に上半身と下半身で差が出ると剪断力が発生しやすいです。もう少し具体的に言うと、面打ちの際に身体(上半身)が突っ込み過ぎの人は膝を損傷する確率が高いです。この辺は言葉で説明するのが難しいですね(^^;
対処方法としては、まずは動画等で自身の打突姿勢をチェックすることをオススメいたします。膝をテーピングやサポーターで固定する方法もありますが、それは一時的な対処にしかなりません。膝に負担の少ない打突姿勢、踏み込みを覚えてもらうのが長く競技をつづける秘訣であり、また上達への近道になると考えます。


いざ書き始めると、結構なボリュームになってしまいましたので残りは次週(予定は未定)という事でお願いします(^^;文章では伝わりにくいと思いますが、気になることや解りにくい所はいつでもお気軽におたずねください。

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