角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

#233 エダノくん、色々言ってるようで、何も言ってない。というか、言えないのかな?

2018-01-28 07:09:11 | それ行け!エダノ君。
1月24日、代表質問している枝野幸男氏。
(衆議院インターネット審議中継 ビデオライブラリよりキャプチャー)




 安倍総理は、施政方針演説で「国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です」と言いました。
 しかし憲法の定義は、統治の根本となる基本的な原理原則に関するルールであり、近代国家では主権者が政治権力を制限するルールを意味します。一党独裁国家でもない限り、理想の姿は各政党が綱領や政策というかたちで示し、選挙等を通じてその都度国民の声に基づいて選択し、修正をしていくものであります。
 これは、主義主張の問題ではなくて、定義の問題です。定義について特異な認識を前提としたのでは、まっとうな議論ができるはずがありません。


枝野幸男氏、衆院本会議代表質問でのお言葉です。
(本会議3:29:20のうち、0:52:20くらいから)

*衆議院インターネット審議中継 ビデオライブラリ:2018年1月24日本会議
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=47753&media_type=fp



まあね、仰るとおりエダノ君は、
「結党直後の総選挙で、1100万を超える皆さんから貴重な一票をお預かりしました」
という立憲民主党の代表様なんで、
一国民が何を言っても馬耳東風でしょう。

でも、それでも・・・


「統治の根本となる基本的な原理原則に関するルールであり、近代国家では主権者が政治権力を制限するルール」

憲法の定義が、そういう「ルール」だというのは、
間違いではないにしても、その一側面でしかないですよね。

「一党独裁国家でもない限り、理想の姿は各政党が綱領や政策というかたちで示し、選挙等を通じてその都度国民の声に基づいて選択し修正をしていくものであります」

綱領や政策、その都度、選択し修正・・・
へ〜、エダノ君の考える憲法って、案外安いモノなんだ。

「定義について特異な認識を前提としたのでは、まっとうな議論ができるはずがありません」

というのも、相当に特異な認識で、
なるほど議論ができるはずないな、なんて思いますけど。


・・・くらいの呟きは許してもらっても良いかしら?

公明党の人でさえ、こんなこと言ってますし。


(産経新聞1/27大阪6版)


ちなみに立憲民主党の綱領はっていうと、

 私たちは、「立憲主義に基づく民主政治」と「多様性を認め合い、困ったときに寄り添い、お互いさまに支え合う社会」を実現するため、立憲民主党に集いました。
 私たちは、一つの価値観を押し付ける政治ではなく、国民のみなさんとつながり、日常の暮らしや働く現場の声を立脚点としたボトムアップの政治を実現します。
 私たちは、公正・公平なルールに基づく自由な社会を実現し、一人ひとりの持ち味が発揮され、それぞれに幸せを実感できる社会経済を目指します。


という前文(?)の後に4本の柱があって、
それは、以下のものです。

 1.立憲主義を守り、草の根からの民主主義を実践します
 2.未来への責任をまっとうし、活力ある共生社会をつくります
 3.公正な分配により人間のための経済を実現します
 4.国を守り国際社会の平和と繁栄に貢献します



特に4だけ全文引くと、

 私たちは、歴史の教訓を胸に刻み、日本の外交・安全保障の基本姿勢である国際協調と専守防衛を貫き、現実に即した政策を推進します。健全な日米同盟を軸に、アジア太平洋地域、とりわけ近隣諸国をはじめとする世界との共生を実現します。
 私たちは、国際連合などの多国間協調の枠組みに基づき国際社会の平和と繁栄に貢献します。核兵器廃絶、人道支援、経済連携、文化交流などを推進し、人間の安全保障を実現するとともに、自国のみならず他の国々とともに利益を享受する開かれた国益を追求します。


*立憲民主党:党基本情報 立憲民主党綱領
https://cdp-japan.jp/about-cdp/principles/


ん〜、何も言ってない?
細々言葉遣いに違和感はあるにしても、
全体として選択も修正もしようがない、
ですね。

というか、

平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。(日本国憲法、前文)

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。(同、第9条)
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。(同、2項)


*法庫:日本国憲法
http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM


みたいな、要らんことを言ってない分だけ、
憲法としては(!)相応しいかもね、とか思ったりもして。

現行日本国憲法との二者択一なら、
いっそ、立憲民主党の綱領を「選択」しても良いくらいでございますよ。
御党の憲法改正案として発議してくれないかなあ。


おっとっと、
いささか暴走してしまいました。

話を戻しまして代表質問、
冒頭引用はこう続いていきます。


 集団的自衛権の行使容認は立憲主義に反します。これを含んだ安保法を廃止し、領域警備法案をはじめ、真に領土を守るために必要な法整備と置き換える法案を提出します。
 大阪での住民投票や、英国におけるEU離脱に関する国民投票など、現在の国民投票法制・・・国民投票法制定後の、新たな知見に基づき、国民投票法改正案の提出も視野に、その見直し議論をすすめてまいります。

 総理は、野党に対し、口を開けば対案を出せと言ってきました。
 私達のこれら提案に対しては、政府なり、自民党なりからも、是非、対案を出していただいて国会審議に応じていただきたいと思います。

 与党の一部からは、既に与党が十分に検討をして賛成を決めて提出した予算案や政府提出法案について、与党の質疑時間を削り、よ・・・野党の質疑時間を削り、与党に回せという妄言が出てきています。こんな妄言には到底同意できませんが、立憲民主党提案の法案審議の際には、党内議論を済ませている我が党議員の質問時間は極々短時間で結構ですので、自民党の皆さん、納得いくまで、50時間でも100時間でもどうぞ質問していただきたいと思います。



ほほう、
「50時間でも100時間でも」
と来ましたか。

映像見ていただくと分かりますけど、
このくだり「心から」の熱弁です。
「オミマイ」が「オイワイ」に聞こえちゃう(と、いうことにしてあげて♡)ような、
ボソボソ喋りじゃありません(というか、政治家としてもっと活舌良く!)。


いや、それはともかく、

野党提出の法案が、
愚にもつかない不必要なものなら対案の出しようもないし、
与党側が質問して野党側は「答弁するだけ、逆質問は無し」になるわけですが、

言うこととすることが違う、なんてことにならないように、
国対委員長のキヨミちゃんにも、
その旨よ〜く言って聞かせてさせてやってくださいな。


そうそう、
散々モメてた予算委員会での質問時間はようやく決着したそうです。


(産経新聞、同上)


「世界標準」に一歩近づいた?


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