7月7日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
信ずることと理解すること
繁栄、平和、幸福をより早く、より大 きく生むためには、信ずることと理解すること――この二つを全うしてゆかなければなりません。というのは信を誤らないためには、理解を正しく働かさなけれ ばなりません。理解を捨てると、迷信に陥りやすく、また理解だけで信ずる心がなければ信念に弱きを生じてしまうからです。
では信と解を 全うしてゆくにはどうすればよいか。それにはまず素直な心になることです。正しい理解も素直な心から生まれてきますし、信ずることも素直な心から高まって くると思います。心が素直であって、信と解がともに高まれば、あらゆる場合に適切な働きができるようになると思います。
2013年7月7日天声人語(OCN朝日新聞デジタル)
天声人語
▼我ながら知らないことが多いと恥じ入る。子どもの頃によく飲んだカルピスが、1919年の7月7日の発売だと今回初めて教えられた。パッケージの水玉模様は天の川の星々を表しているということも
▼そんな由来にちなんで同社は、七夕に関する意識調査を続けている。09年の結果に、へえと思った。七夕伝説は多くの大人が知っていた。ただ、織姫と彦星(ひこぼし)が夫婦だと正しく理解していた人は1割もなく、9割超が恋人と誤解していた
▼2人は働き者だったが、結婚してからは機織りと牛飼いの仕事を怠けるようになり、天帝の怒りを買って引き離された。年に一度しか許されない星合(ほしあい)の物語が、恋の成就を阻まれ、一緒になれない2人というイメージを定着させてしまったか
▼元々の意味合いが、時とともに忘れられていくのは仕方のないことかも知れない。願い事を短冊に書いて笹竹(ささだけ)に飾るのも、かつては裁縫や書道の上達を祈ったものという。今は自分や家族の健康を願ったり、仕事や就職がうまくいくよう祈ったり
▼それでも根づいた風習はかたちを変えながら引き継がれていくだろう。カルピスの今年の調査では、4分の3の人が七夕の行事を次の世代に伝えていきたいと答えている。なぜならば「夢があるから」
▼和歌山電鉄の人気者、三毛猫の「たま駅長」もおととい、保育園児らと一緒に笹の飾り付けをした。願い事は「安全運行」である。被災地の一刻も早い復興を祈る短冊もあろう。星に願いが届きますように。