宇宙人ＶＳガン

東大卒のエリート医師がこんな話をしていた。

宇宙人はいるかもしれないが、
ＴＶとかで取り上げられているのはみんな偽者だ!
なぜかって？
宇宙の、地球から何億光年離れた所に別の生物が存在する可能性は否定できない。
しかし、もし、その宇宙人が地球に接近できるほどの技術を持っているのであればなぜ、おとなしく黙っているのか？

例えば、人間の身体の中に出来たがん細胞は、その人間を死に追いやるまで増殖し続ける。
必ず。
そう、そして死ぬまで攻撃する。
生命が生き抜くためには戦わなければならない。
がん細胞という生命もまた、人間の身体の中で生き抜くためには戦わなければならない。
相手が死滅するまで。

同様に頻繁に目撃されている宇宙人とやらが、本物であるならば、
地球上の生物をはるかに上回る技術を持っているわけであり、
そうであれば、地球が滅びるまで増殖し攻撃してくるはずである。
しかし、そんな気配はいまだない。
であれば、実際に宇宙から来た宇宙人であるとはいえないのではないか。

・・・
ということらしい。
なにやら良く分からない話だが。
そして上手く、彼の論理を表現できないが。

とにかく、私は、ガンと上手く共存していけばよいではないか、
という発想がまやかしにしか過ぎず、その個体を死に追いやるまで増殖し、攻撃し続けるのがガンの性質だということを痛感せざるを得ず、身震いした。
戦うべき相手を、見つめたともいえるが、
半分以上は、やはり、そういったかなわないものを相手にしてしまっているという諦めの気持ちにもなった。
私は、時々現れては世間を騒がすまやかしのＵＦＯに乗った宇宙人、それこそが真の宇宙人（今自らの身体を蝕んでいるがん細胞）だと思いたかっただけなのだと思った。

・・・。