さゆりのひとり言-多発性骨髄腫と共に-

多発性骨髄腫歴20年/'08年4月臍帯血移植/「病気は個性」時にコケながらも前向きに/はまっこ代表/看護師/NPO所属

東洋医学、あなどるなかれ。その1(漢方専門医を尋ねる)

2005年05月23日 22時26分52秒 | 健康オタク
昨年の2月、初めての入院治療に1ヶ月を要し、退院して自宅療養を始めた頃のことだった。
久しぶりのシャバで、私は想像以上の体力の低下を味わっていた。
アスファルトが足に吸い付き、太陽の光さえ重く感じていた。
このままでは、身体が壊れてしまう。
このまま、この薬を飲み続けていていいのだろうか・・・。
私は、化学療法の脅威におびえていた。

西洋医学の限界か・・・

そして、西洋医学にどっぷりつかっていた私が、あろうことか東洋医学にセカンドオピニオンを求めた。
幸運にも、知り合いの看護師が漢方専門医でアルバイトをしていた。
これも何かの縁なのかもしれない。
早速、それほど深い仲ではない、その看護師の知人と連絡を取った。

偶然にも、知人の働く病院の院長は血液科が専門だった。
事情を話すと、すぐに手配をしてくれて、時間が取れる夕方の診察の後に診てもらうこととなった。

血液検査の結果一つで判断する西洋医学と異なり、
東洋医学の世界では、視診・聴診・触診の丁寧なこと。
もちろん、血液データもみてはいるのだが、数値では現れない細かなところを診てくれているようで、安心感に包まれた。
話もゆっくり聞いてくれた。
この、聴いてくれるという姿勢が患者にとっては何よりありがたいものだと感じた。

さてさて、結果は変わらなかった。
西洋医学を学んだ上で漢方専門医としても診察している医師から見ても、
今、行っている治療はベスト、ということであった。
しかし、治療によるダメージを最小限にするためにと、症状に応じて漢方薬を処方してもらうようになった。
これがなかなか効くのである。
気持ちの問題も大きいのだろうが、
例えば、あるときは「ちょっとイライラしているみたいだから・・・」と薬を出してくれた。
この「イライラ」とは、別に精神的に、というだけではない。
実際、精神的には比較的穏やかだった。
心身ともに、身体にストレスがたまっている、ということのようなのである。
自覚はしていなくても、そのように言われるだけでも、
「そうか、無意識のうちにもいろいろ頑張っていたな」
なんて思って、一息抜く気持ちの余裕が生まれたものだった。

今は漢方薬は併用していないが、
今の医療の世界において、もっと積極的に西洋医学と東洋医学が融合されたらいいのに、
と思うのであった。



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