持ち込みの小さなバックだけで宮古島にきたので、
お金に対する執着心は、それほどでもない。
野菜などは農家の友人から貰うこともあるし、魚は
海で捕ってくる。米はカラカラ先生の実家から
送られてくるし、全国、季節の物はお客さん達が
送ってくれる。まことにありがたい生活を日々、
送らせていただいている。日中は海の上にいて、
充実した贅沢な暮しをさせていただいている。
私が、唯一お金を持って外に出るのは、DVDを借りに
行くときくらいなもの。普段はお金など無縁で、
ましてや持ち歩くなんてことはない。
新しい船を発注したので、その船の前金を支払う
ことになった。郵便局から振り込むつもりが、
いくつかの通帳から振り込む場合、一度お金を
ひきださなくてはならないらしい。振込詐欺防止などの
理由から本人が来いとかなかなかややこしい・・・・!
しぶしぶ、カラカラ先生に連れられて郵便局に行くと
手続きは普通のカウンターで、お金を受け取るときは
高い壁に囲まれた別の受付で受け取る。受け渡しの
マニュアルがあるのか二人の女性受付の人から渡された。
「何か?買い物をなさるんですか?」
サンダルを履いてヨレヨレのTシャツを着た
私が先ほど受付に立ったときと態度が違うやないかい。
船のメーカーに渡す前金なので、支店に持って行く
ことを告げると「絶対に持ってこないでください。
もし、持ってきても責任はとりませんからね」と
言われ、仕方なく銀行から振り込むことになった。
銀行も支店も距離はかわらないのにお金と言うものは、
まるで生きているようで、人を振りまわすのが
好きなようだ。
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