今では国営沖縄記念公園、首里城公園として、
毎年多くの人が訪れる観光地となっている。
初めて、沖縄に来たときに訪れた守礼門は、まわりに
何もなくて、壊れかけた守礼門が、ポツンとあっただけ
だった。がっかり名所だったのは、過去のことだ。
沖縄の代表的な伝統建築といえば、赤瓦の木造建築。
屋根にはシーサーがあり、屋敷の周りは琉球石灰岩の
石垣、その周りをフクギで覆われている光景が
目に浮かぶ。
首里城が再建されるとき、一番の問題となったのが
「色」だったといわれている。当時を知る人の記憶が
あいまいで、写真は戦争で焼けて一枚も残っていない。
正殿の瓦の色が何色だったのか、誰も知る人がいない
という問題が起こった。
沖縄だから「赤瓦」と思われているが、時代を
さかのぼっていくと、琉球伝統の瓦は「灰色」であった
ことがわかっている。赤瓦が登場したのは、沖縄の歴史の
中でも比較的新しい18世紀頃。
住宅増加により低コスト大量生産するために産まれたのが
赤瓦であった。今だ首里城が何色であったのか論争中である。
離島に暮らしていると、ちょっとした買い物でも
沖縄まで行く機会がある。
数えきれないほど沖縄を訪れているが、再建された
首里城(国営沖縄記念公園)には行ったことがない。
私の記憶の中では、がっかり名所の中にある。
