ナーパイとは「縄を張る」というような意味がある。
津波除けの祭祀。
ナーパイは毎年旧暦3月の最初の酉の日に行われる
伝統祭祀。起源ははっきりしていないが、1771年の明和の
大津波より前からあったという説もある。
砂川自治会によると、かつては南岸の上野新里や上野宮国、
城辺保良の住民も参加していたという。
昔から続く祭祀のしきたりや方法を知る人が年々、
少なくなり、限られた人たちだけで
おこなっていた祭祀はどんどん減っていく。
神事を行うオバァは、「神様が離れていくのではなく、
人間が神様から離れて行っているさぁ」と言う。
神頼みをするのは、自分の身に災いが降りかかった
ときくらいで離れたところで起こる災害などは、
新聞やニュースで知るだけ。
ナーパイは、ダティフ
(ダンチクと呼ばれている竹に似た植物)の棒を定められた
場所に立ててまわり、これ以上先まで津波がきませんように
と祈りをする。
祭祀事ではあるが、避難訓練の要素もかねているように思う。
このあいだもチリで起きた地震で津波注意報が出された。
いつかは来ると言われている津波。
心の準備だけはしておかなくては・・・・
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