本土では「頼母子講」あるいは「無尽」と同じ民間金融システム。
付き合いが多くなれば多くなるほど、この模合に誘われる。
沖縄では模合をやっていない人の方が少ないだろう。
ほとんどが親睦を兼ねて行われる模合が多い。
会社の同僚模合や同窓模合、そして親族が多い沖縄ならではの
親族模合など、たくさんある。
毎月2万円を10人が出し合えば20万になる。
この20万を受け取るのにセリをする。
どうしても必要な人なら千円くらいは書くだろう。
一番高く利息を付けた人が最初にこの20万を受け取ることができる。
その代わりにこの模合が終わるまで2万1千円ずつ
支払っていくことになる。最後に受け取る人は銀行にお金を預けて
おくよりよほど金利がいい。
親睦を兼ねて行われる模合はこの金利が集まりの飲み代に
したりする。この模合を2つ3つやっているのは普通のこと。
給料の半分近くを模合に回している人もいる。
一見、良い総合互助システムのように思われるが、大きな模合だと
5万円の50人というようなものもある。
それどころか100万の20人模合にも誘われたことがある。
急な出費でどうしてもお金が必要なときに知り合いを募って
行われる模合もあるがその場合は呼びかけた人が保証人に
ならなくてはならないような決まりもある。
やはり金額が多くなればなるほど大きなトラブルが発生
することがあり、それは沖縄の社会問題にもなっている。
宮古島にこれだけ長く住んでいて模合をやっていない私は
おそらく珍しい存在であるだろう。
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