お互いの家に遊びにいったりしていた。
その頃の人間は、まだ火を知らなかった
ので、マズムンや動物達が遊びにきても
生の物ばかり出して食べさせていた。
ところが、人間がマズムンの家に行くと、
あったかいお茶も出してくれるし、食べ物も
煮たり焼いたりして出してくれる。
「これには何か特別な方法があるに違いない」と
思った人間は、ある日、朝早くにバッタと一緒の
マズムンの家に行く。ところがその日に限って、
いつまで待ってもマズムンはごちそうを出してくれない。
「どうして今日はごちそうを出してくれないのか?」と
たずねると、「俺たちの作り方には秘密があるから、
お前たちが見ているとごちそうもつくれない」と言う。
「それなら、何も見えないように目隠しをすればいいさぁ」
「目隠しをするなら作ってやるよ」そう言って人間と
バッタに目隠しをして料理を作ってくれた。ところが
バッタは目隠しの隙間から火をおこすところ見ることが
出来た。その後、人間はバッタに火のおこし方を教えて
もらい、温かいものを食べれるようになったという
昔話が宮古島にある。
「本土から移住してきた人は金もうけが上手だ」
「儲けているのはナイチャーばっかりだ」
そんな言葉を聞くと嫌な気分になるが、すべてを否定でき
ない。ダイビングショップをしているのは、ほとんどが
本土から来た人だ。けっして儲かっているとは言わない
けれど、地元の若い子達にやる気があるのなら
高い旅費を支払ってまで宮古島にやってくる人達が何を
求めてくるのか、いつでも教えてあげるんだけどなぁ~

↑渡口の浜の水路とサバニ
手前が伊良部島、対岸が下地島