花を咲かせていた。
すべてのアダンが花を咲かせるわけではなく、
花を咲かせる種類があるようだ。
幹がタコの足のようなので、別名を
「タコギ」と呼ぶ。
葉や幹は利用価値が高く、葉は煮て乾燥
させた後、パナマ帽等の細工物としたり
細く裂いて糸とし、筵(ムシロ)やカゴを
編む素材として利用される。
沖縄では古くからその葉で筵やゴザ、座布団、
草履を作るなどの利用があった。
お盆の供え物に沖縄ではパイナップルを供える。
もともとはパイナップルではなく
アダンの実を供えていたそうだ。
それがいつのまにかアダンの実から
パイナップルに変わったという。
アダンの実はパイナップルのような外観と
甘い芳香のため、果実はいかにも
美味しそうに見えるが、ほとんどが繊維質で
人間が食べるのには適さない。
石垣島ではアダンの柔らかい新芽を法事や
お盆などの際の精進料理に用いる習慣がある。
手間がかかるため現在ではあまり食用にされなくなった。
あるオジィから聞いた話。
月夜の晩に海のすぐ近くにあるスイカ畑に
タコがやってきて畑のスイカを
荒らすそうだ。「そんなバカな。」といったら、
別のオジィが「タコとタコギを見間違えたのだろう。」
ともっともらしく言っていた。
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