旧暦10月、全国の八百万の神様が一部の留守神様を
残して出雲大社へ会議に出かける。
そのため、神様が出かけてしまうところでは
「神無月」反対に出雲では、神様がたくさんやってくるので
「神在月」というそうだ。
年に一度、出雲大社に集まった神様たちは、人の運命や縁を話し合う。
遠く離れた人同士が知り合い、ビビッとくるような
出会いなどはこの会議の結果なのかも知れない。
また来年の天候や農作物の出来なども話し合われるという。
家には留守神様が留守を守ってくれているが、神様も人手不足。
沖縄ではそれを補う意味で集落の人が団結して火の用心を呼びかけた。
旧暦10月は空気が乾燥して火事が起こりやすい。
大きく報道された首里城の火災も10月31日だった。
かっては村の役人が各世帯の竈(カマド)の様子を見回りながら、
何か困った事はないかと確認して回った。
集落で団結し火の用心を呼びかける行事を
「カママーイ(竈廻)と言う。
今も、神様が手薄なこの時期に集落の御嶽を掃除し、
火事が起きても延焼を免れるように心がけている。
昔は今以上に火事は怖いものであった。
魔除けのイメージが強いシーサーも、元々は火事を防ぐ
意味で作られた。
沖縄で最初に作られた沖縄で最古の「富盛のシーサー」も
火事を防ぐ「火返し」の意味で作られた。シーサーを置いた後は、
それまで頻繁に起こっていた火災がなくなったと
伝えられている。