うんたま森のキジムナー

イエライシン

♪あわれ春風に嘆くウグイスよ 
月にせつなくも匂う夜来香(イエライシャン)♪

母が機嫌のいいときに、よく口ずさんでいた
歌の歌詞。昔、中国で戦乱があり、ある軍隊が
イエライシャンが茂る地域を占領したが、
兵士たちは、そのふくいくたる香りに包まれている
うちに戦意を失い、城を後にしたという。
攻撃的な兵士の心をも沈める香りを放つ
イエライシャンの香り。
闇夜であっても、人の心をとらえるように香り続ける。
血を流すことが愚かしく思えたと伝えられている。


我が家のすぐ近くに荷川取公園というところがある。
津波の避難区域に指定されているが、近所に住む人にも
あまり知られていないところ。
宮古島は川がないことで知られているが、
この荷川取地区には用水路が古くからあった。
そのことを知る人の方が今では少ない。

用水路は原生林に覆われて、公園の中の原生林に
分け入らないと見ることは出来ない。
その原生林の大部分が「イエライシャン」である。
公園の中に入ると気温が1℃さがり空気が変わる。
そして朝、夕と違う香りが漂う。

戦時中は、この中に日本軍の駐屯地があった。
用水路近くには特攻艇の秘匿壕が今である。
この特攻艇が発進したという記録は残っていない。
イエライシャンの香りに包まれていたおかげかもしれない。


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コメント一覧

ダイバー
「イエライシャン」なんて・・・。懐かしいというか、若い頃のほろ苦い思いが込み上げてきます。大東亜戦争の最中から戦後の大混乱の中で、したたかに、又、逞しく波乱の人生を生き抜いた「山口淑子さん」の歌でしたね。
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