やはり民放が放送されるようになって、
なにもかもが大きく変わった。
民放が放送される前は、旧正月を祝う家庭が多かった。
というのも、正月は製糖期に入るので、
キビ刈りに追われていた。
正月には、島を出ていた人達も戻ってくるが、
ゆっくり休むこともできずに
畑の手伝いをすることもよくあった。
サトウキビ農家が減ったのか、ハーベスターが
活躍するようになったからか
キビ刈りの手伝いの声もかからなくなった。
今では旧正月を祝う人もほとんどいなくなったようだ。
漁師は正月は家で祝い、二日目に漁師仲間の
家をまわって酒を飲む。
テレビの影響で、正月は本土の正月のような
雰囲気になり、三月三日のひな祭りや七夕、
それまではなかったものが、まるで昔から
あるように行われるようになった。
服装もテレビの影響でおしゃれになり、それまでは
サンエーで買っていたものが
ネット通販やブッティックなどで買うようになり、
ある意味、個性的になった。
なにもかもが便利になりすぎてしまったような気もする。
あまりテレビを見ないので、あまり影響は
うけないが、有名な芸能人が街を歩いていても誰も
振り返らないあの時代が懐かしく思う。
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