OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いて、これまで月や金星の直焦点撮影を試行してきた[1-4]。
前回、比較的長い遊星號の鏡筒を安定的に固定するため、ポルタ経緯台[5]に搭載する方法を記した[3]。
しかしながら、上記の方法では、遊星號の覗き穴式照準器[6]が下側を向いてしまい、天体の視野への導入が難しくなった。
そこで、上記課題を解決するため、遊星號へのアリガタの取り付け位置を変更し、覗き穴式照準器が利用できるよう改造を試みた。
また、アリガタの取り付け位置を変更した鏡筒を用いて、月と金星の直焦点撮影を試みた。
(1)遊星號のアリガタ化
遊星號のアリガタ化については、様々な手法が参考文献に記載されている[7-11]。
ここでは、次のアリガタ部品を追加購入し、遊星號の鏡筒側面に強力両面テープで接着固定する手法を行った。
また、接着したアリガタ部品の脱落を防止するため、ナイロン結束バンドで補強固定した。
・ダブテール取付プレート 天体望遠鏡アクセサリー 130mm
アリガタ部品を取り付けた鏡筒と、ポルタ経緯台への搭載例を次に示す。
赤い丸いシールは、カメラを取り付けた状態での鏡筒の重心である。
この位置を目安にアリガタ部品を取り付けた。
(2)月の撮影
2020-04-28 18:50 月(月齢:5.4、視半径:15.5')[12,14]
OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm F16
自動露出、29.97fps、太陽光
※撮影した動画(150フレーム)をRegiStax6でスタック処理のみ実施[15]
(3)金星の撮影
2020-04-28 19:11 金星(視等級:-4.5、視半径:18.7")[13,14]
OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm F16
Sモード、ISO200, 800mm x2(デジタルテレコン), F16, 1/320 sec, MF, 太陽光
※ImageMagickでトリミング[16]
・対物レンズ口径:50mm
・ドーズの分解能:2.32"[17]
・イメージセンサ分解能:1.93"相当[17]
(イメージセンサ画素ピッチ:3.74μm[17])
(4)まとめ
遊星號のアリガタ化改造を試み、覗き穴式照準器が利用可能な位置にアリガタを取り付けることができた。
また、アリガタ化した遊星號を用い、実際に月と金星の直焦点撮影を問題なく行うことができた。
参考文献:
(1)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影-goo blog
(2)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(3)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(3)-goo blog
(4)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(4)-goo blog
(5)経緯台式架台-Wikipedia
(6)照準器-Wikipedia
(7)お手軽望遠鏡(遊星號)
(8)遊星號のマウントアリガタ化
(9)遊星號&SP赤道儀
(10)アメリカン!遊星號をガッチリ取り付けるのだ。
(11)アメリカン!遊星號とスーパーポラリス赤道儀
(12)月-Wikipedia
(13)金星-Wikipedia
(14)今日のほしぞら-国立天文台暦計算室
(15)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(12)-goo blog
(16)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(9)-goo blog
(17)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
前回、比較的長い遊星號の鏡筒を安定的に固定するため、ポルタ経緯台[5]に搭載する方法を記した[3]。
しかしながら、上記の方法では、遊星號の覗き穴式照準器[6]が下側を向いてしまい、天体の視野への導入が難しくなった。
そこで、上記課題を解決するため、遊星號へのアリガタの取り付け位置を変更し、覗き穴式照準器が利用できるよう改造を試みた。
また、アリガタの取り付け位置を変更した鏡筒を用いて、月と金星の直焦点撮影を試みた。
(1)遊星號のアリガタ化
遊星號のアリガタ化については、様々な手法が参考文献に記載されている[7-11]。
ここでは、次のアリガタ部品を追加購入し、遊星號の鏡筒側面に強力両面テープで接着固定する手法を行った。
また、接着したアリガタ部品の脱落を防止するため、ナイロン結束バンドで補強固定した。
・ダブテール取付プレート 天体望遠鏡アクセサリー 130mm
アリガタ部品を取り付けた鏡筒と、ポルタ経緯台への搭載例を次に示す。
赤い丸いシールは、カメラを取り付けた状態での鏡筒の重心である。
この位置を目安にアリガタ部品を取り付けた。
(2)月の撮影
2020-04-28 18:50 月(月齢:5.4、視半径:15.5')[12,14]
OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm F16
自動露出、29.97fps、太陽光
※撮影した動画(150フレーム)をRegiStax6でスタック処理のみ実施[15]
(3)金星の撮影
2020-04-28 19:11 金星(視等級:-4.5、視半径:18.7")[13,14]
OLYMPUS E-PM2, 遊星號 800mm F16
Sモード、ISO200, 800mm x2(デジタルテレコン), F16, 1/320 sec, MF, 太陽光
※ImageMagickでトリミング[16]
・対物レンズ口径:50mm
・ドーズの分解能:2.32"[17]
・イメージセンサ分解能:1.93"相当[17]
(イメージセンサ画素ピッチ:3.74μm[17])
(4)まとめ
遊星號のアリガタ化改造を試み、覗き穴式照準器が利用可能な位置にアリガタを取り付けることができた。
また、アリガタ化した遊星號を用い、実際に月と金星の直焦点撮影を問題なく行うことができた。
参考文献:
(1)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影-goo blog
(2)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(3)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(3)-goo blog
(4)OLYMPUS E-PM2と遊星號を用いた直焦点撮影(4)-goo blog
(5)経緯台式架台-Wikipedia
(6)照準器-Wikipedia
(7)お手軽望遠鏡(遊星號)
(8)遊星號のマウントアリガタ化
(9)遊星號&SP赤道儀
(10)アメリカン!遊星號をガッチリ取り付けるのだ。
(11)アメリカン!遊星號とスーパーポラリス赤道儀
(12)月-Wikipedia
(13)金星-Wikipedia
(14)今日のほしぞら-国立天文台暦計算室
(15)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(12)-goo blog
(16)OLYMPUS E-PM2とコルキットスピカを用いた直焦点撮影(9)-goo blog
(17)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
結束バンドと両面テープには驚きました。
でも、コレだとバランスが悪くなった時に動かせませんね…。
金属製のホースバンドの内側に滑り止めのゴムシートを貼って巻いてあげれば、将来アリガタの移動もできまよ。
両方ともホームセンターでお安く売っていますので、次回改造が必要な時に検討してみてくださいね。
私はこの方法でオールドレンズにアリガタを付けましたよ。
(笑)
頑張ってください!
コメント、ありがとうございます。
いろいろ試行錯誤をしていると、様々な課題に遭遇して面白いですね。
ご指摘のバランスの課題は、課題が顕在化したときに、また対策を考えてみたいと思います。
コルキットスピカ、遊星號、まだまだ楽しめそうです。
いつもブログ見て頂きましてありがとうございます。
貴殿のブログも拝見しています。
5cmコルキット望遠鏡で試行撮影を繰り返しておられるようですが、折角試行するのであれば、もう少し大きい望遠鏡で実施した方が天体写真らしくきれいに写ります。
予算に余裕があれば、購入してみたらどうでしょうか。できれば電動式が良いです。星を追尾できますから。
コリメート撮影でも一眼デジカメの組合せで意外と写ります。今年は火星の準大接近もありますから。
肉眼で3等星までしか見えない自宅でも結構撮影できています。彗星の掃天撮影もできています。
参考までに。今後もよろしくお願いします。
コメント、ありがとうございます。
ご指摘の星を追尾できる電動式のもう少し大きい望遠鏡について検討してみます。
こちらこそ、よろしくお願いします。