今回は、「サムデイ」とならぶ初期の代表作
「ロックンロール・ナイト」です。
「日本ポップミュージック史上初の…」
という枕詞がやけに多い佐野元春。
この楽曲も日本ポップ史上初のロックオペラ。
荘厳なロック・オーケストラをバックに、
佐野さんのシャウトが冴えています。
語りかけるように歌うパートは、ブルース・スプリングスティーンのロックオペラ
「Jangleland」にインスパイアされたヴォーカル・スタイルなんだろう。
松田聖子の「ハートのイヤリング」(Holland Rose 作曲)とイントロが似すぎています。
ていうか佐野元春(Holland Rose)色を出すために、
「ハートの…」の方は、アレンジャーがわざと似せたんだと思いますけどね。
ロックンロール・ナイト - Rock & Roll Night -
アルバム『SOMEDAY』収録 (1982年5月発売)
ロック世代の成長をテーマにしたロッカ・バラッド。
この楽曲は、汚れのない夢や希望を謳歌した初期の作品よりも、
深い人生の悲しみへの洞察にあふれ、
無邪気さが経験を積んだ状態を見事に映しだしている。
元春クラシックスの傑作。