うっかりしていて、大事なことを忘れるところでした。昭和49年10月14日のこの日、東京後楽園球場はプロ野球巨人の公式最終戦。優勝を逃したシーズンを締めくくるダブルヘッダー、対戦相手は中日ドラゴンズでした。平日のデーゲームにもかかわらず球場は万余の入りです。・・そうなんです。この日の主役は、このゲーム限りで現役のユニフォームを脱ぐ巨人・長嶋茂雄、その人です。なんで今更こんな話と言わないでね・・。実はひげ親父、いや、あの頃はひげも生えない長髪青年ですが・・その場にいたのでございます。席が取れていたのです。しかも、長嶋さんがサードの守備につくホットコーナー・三塁側の内野席、確か3階席でしたかね。当時、東京の大学に通う貧乏学生でした。あの日は授業もそこそこに球場に駆けつけた記憶があります。すべての試合が終わって、あの有名な言葉「我が巨人軍は永久に不滅です・・」、マウンドでスポットライトを浴びる長嶋。長髪青年の周りといわず、球場全体がすすり泣き・嗚咽・号泣の大合唱。「ながしまーーやめるなああ」とか、「ながしまああ、ありがとおお」・・長嶋世代はここにありです。
ミスタープロ野球、魅せる野球の第一人者、もはや「長嶋の前にも後にも長嶋はいない」といわれた大スターの引退は、ひとつの時代の区切りでした。ああ、懐かしい。長嶋世代は長嶋さんと共にあるのです。
ミスタープロ野球、魅せる野球の第一人者、もはや「長嶋の前にも後にも長嶋はいない」といわれた大スターの引退は、ひとつの時代の区切りでした。ああ、懐かしい。長嶋世代は長嶋さんと共にあるのです。