イラン、ヤスドのゾロアスター教の火神殿のシンボル
ゾロアスター教の最高神アフラ・マズダーの救済
インスタ友達のイランのアーリア人夫婦がイスラム教徒ではなく敬虔(けいけん)なゾロアスター教教徒であるとメッセージに書かれていた。欧米のインスタ友達と違い誠実で質実で慈善的で思いやりのある若夫婦です。ゾロアスター教について調べてみました。
ゾロアスター教の教義と歴史は奥深いので概略です。ゾロアスター教は世界最古の一神教の宗教です。その教義は後の世界の三大宗教、キリスト教、イスラム教、仏教に大きな影響を与え何千年とも続く遺産を残した宗教です。アフラ・マズダ―はゾロアスター教の最高神です。「知恵のある神」で善と悪を選別する正義と法の神です。
アフラは天空、マズダーは光を指す言葉であり太陽神と言われます。「光輝き純粋で甘い香りは善を成す」とし創造の神の本質を持っているとみなされていた。真理と正義の道をたどることによって人間は神アフラ・マズダーに近ずく事ができるのです。そのために人々は正直で誠実で慈善的で思いやりがあり行動と食事に節度を保つように奨励された。
「純粋さ」はゾロアスター教の信念の強い概念でした。神アフラ・マズダーが創りだした水や火のような要素は純粋で決して汚染してはいけないとみなされた。ゾロアスター教徒は自然に尊敬され愛をもって扱われるとみなされた。自由意志を信じ正しい道を選ぶことを重要視します。「善い思い、善い言葉、善い行い」も重要な概念です。
ゾロアスター教の歴史も壮大です。今から1万2千年前にメソポタミア文明で起きた「ドメスティケーション」飼育、順応、教化を経て宗教と言う概念を考えたと推論されています。ドメスティケーション以降に人間は定住し支配を始めた。植物を支配する農耕、動物を支配する牧畜、金属を支配する冶金などです。
ゾロアスター教は紀元前6-7世紀に古代ペルシャ(現在のイランの北東部)で成立した宗教です。ザラスシュトラ(ゾロアスター)が30歳頃掲示を受け開祖した世界最古の宗教です。3世紀頃のササン朝ペルシャでは国教まで確立し隆盛を誇り中央アジアや中国まで伝わっていました。
7世紀頃になってイスラムが台頭しササン朝ペルシャがその軍門に墜ちた。信者の多くは迫害を恐れ北部インドに逃れた。現在ではインドに約7万人、イランに約3万人、その他欧米を含めて約15万人と推定されています。衰退の要因は異教徒との結婚した女性は棄教しなければならないや他宗教からの改宗者を受け入れない等があるようです。
真の宗教とは世俗、社会を超越したものでその価値は精神の安らぎや安定など偉大です。日本には教義や歴史の未熟なカルト宗教が横行し拝金活動や選挙、政治活動に必死の宗教もどきも多い。オウム真理教や旧創価学会や旧統一教会などいい例です。大学生の皆さんは宗教の勉強をし人生を狂わすような洗脳には注意しましょう。