旅とエッセイ 胡蝶の夢

横浜在住。世界、50ヵ国以上は行った。最近は、日本の南の島々に興味がある。

 出来ない奴ほど得をする。

2016年06月29日 08時34分57秒 | エッセイ
 出来ない奴ほど得をする。

 会社は不合理だ。仕事が早くて出来る奴は、こき使われて次々に仕事が廻ってくる。(でもそれは結局悪い事ではない。)仕事が遅くて融通の利かない奴には上も仕事を割り振らないから、残業も少ないし出張もない。それでいて給料・ボーナスにさしたる違いはない。
 出来ない奴に限ってプライドが高くて、これはこうだと決めつける。廻りから見ると何だか分からない基準を持ち出し、そんな事も分からないのかとふんぞりかえる。工場なんかでそのタイプが多い。信じられないが、本人は自分が有能なのに廻りに見る目が無い、などと嘆いている。コミュニケーション能力に欠け、物事を客観視出来ない自己中心で自分愛の強いヤカラなのだ。それでもその人にしか出来ない技能があれば良いが、そうでなければ最悪だ。
 面倒くさいから廻りは関わり合いを最小限にして放っておく。仕事が少ないと余計に不平を言う。問題児を抱えるのはどこでも嫌だから、異動することもない。その間出来る奴はかけずり回り、優秀だから引き抜かれて異動も多い。業績が上がっていて事業が好調なら、これで特に問題は起きない。もし世の中の成長期に当たってそのまま定年を迎えるなら、出来ないで威張っていた奴の方が得をする。
 しかし社会の動きが早く、長い成長が続くなんて時代ではない。もし会社が危うくなったら、出来る奴だけ拾われる。社外の人も案外人を見ているものだ。でも40歳を超えているようなら、二人共捨てられる。人望とかマネジメント能力なんてものは、他所からは中々分からないし、評価の対象としては低い。
 出来ない奴は結局、楽は出来るが得をしている訳ではない。やらない事が多ければ、出来ない事が更に増えて行く。五年十年経つ内にその差は大きく開く。会社に来て屁理屈を吐いて頼りにされず、全力を出すこともなければ、そんな人生詰まらない。


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