神戸大学メディア研ウェブログ

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AERA dot. 副編集長・作田裕史さんインタビュー【後編】 編集で意識することは?

2022-07-02 20:00:00 | メディア関連
 私たちが紙面上やインターネット上などで目にするニュース記事の裏には、内容や構成を考える編集者が存在する。作田裕史さんは、ニュースサイト「AERA dot.(アエラドット)」の副編集長。ニュースネット委員会が以前取り上げた、神戸大学国際文化学研究推進センターの協力研究員である植朗子さんが、アエラドットで連載している人気コラム、『鬼滅の刃』考察記事の編集も行っている。

 【後編】では、作田さんの編集者としての仕事を、ニュースネットが以前取り上げた、植朗子さんの『鬼滅の刃』考察コラム(参考=『鬼滅の刃』人気コラム著者 植朗子さんは伝承文学の研究員)という具体例に照らして聞く。また、記者として、編集者として、学術の重要性をどのようにとらえているのか、作田さんの見解を聞いた。なお、インタビューには植さんにも同席してもらった。

【前編】はこちら=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/408886f29d52ba1e731064a4010abe3f


「『鬼滅の刃』に関する記事を出さないとな、とは思っていた」

記者)以前植さんにインタビューした時、『鬼滅の刃』考察コラムの連載が始まったきっかけは、植さんが「AERA dot.」に送った一通のメッセージだと聞きました。

作田)最初、植さんは代表メールに記事の見本を送ってくれました。代表のメールボックスには毎日大量のメールが来ます。すべてのメールに目を通すのですが、植さんのメールに気づいたのが私でした。当時は、ちょうどコミックス『鬼滅の刃』の最終巻が発売された頃です。『鬼滅の刃』に関する記事を出さないとな、とは思っていたのですが、漫画を分析して記事を書ける部員がいない状況でした。(植さんの)原稿を読ませてもらったところ、視点がしっかりしていて、ただの漫画論ではなくて、キャラクターに落とし込んで展開していけるという所感を持ちました。


編集長には、「編集権」がある

作田)そこで編集長に聞いて、(植さんと)やりとりしても大丈夫か確認しました。基本的に編集権(=記事を掲載するかしないかの決定権)は編集長にあり、後で編集長がやっぱり載せないと決めてしまうと二度手間になるからです。そのようなプロセスを経て連載が始まりました。


専門の視点からきちんと論じられているものを意識

記者)記事の出し方はどのように決めたのですか。

作田)はじめに鬼をテーマに書いてほしいとお願いしました。その当時、すでに(主人公の)竈門炭治郎の考察記事は色々なところで結構目にしていたので、せっかく書いていただくのだから、鬼の側から書いてみたら面白いのではないかと提案させていただきました。それを2021年12月の終わりくらいにアップしたらいきなり100万PVを超えて、これはすごいコンテンツになると思いました。

作田)そのあと人気が出て、植さんの記事なら読まれると思い、人間側のキャラクターの記事も出していきました。初期の頃は『鬼滅の刃』考察は、作品を読んでいない人が書いた粗っぽいものが多く見られたので、物語の中身を吟味し、なおかつ専門の視点からもきちんと論じられていることを意識しました。また、アニメにまだ出ていないキャラクターでも、AERA dot.で書かないと先に書かれてしまいそうなキャラクターは先に出しました。もちろんネタバレに配慮するというのは課題なのですが、当時は「漫画を読んだ人」をターゲットに記事を配信していました。ただ、「遊郭編」などアニメの続編が始まると、「漫画は読んでないけどアニメは見る」という人たちが参入してくるので、その時期からは微修正していきました。ネタバレがあるがゆえに「読まなければよかった」と思う人をなるべく減らしたかったからです。


(写真:植さんの考察記事をまとめて書籍化した『鬼滅夜話 キャラクター論で読み解く『鬼滅の刃』』(扶桑社)画像提供:清川英恵)


植さんならではの視点を重視

記者)植さんの記事を編集する中で、意識することはありますか。

作田)なるべく植さんならではの視点は生かしたいと思っています。実際に、植さんとの打ち合わせでも、視点をどこに置くかというところのやりとりが一番多くなっています。どの視点で何を読ませるか、ひとつのキャラクターを扱うとして、どこにフォーカスするか、もしくは他のキャラクターを絡ませるのか、時事的な要素を入れるのか、過去のストーリーを連携させるのか、今まで他では書かれてない斬新な視点があるか、などを考えます。

作田)また、編集部員でない著者に記事を書いてもらう時、最初は「著者の知識」と読み手の「読解力」に差が出ることが多く、文章が難しくなりがちです。そうした著者と読者との「差」は、特に大学の先生や専門家の記事を見る時には気をつけます。けれども、植さんの場合は幅広い読者に分かってもらえるように、わかりやすくかつ的確な言葉で書いてきてくれるのですごくありがたい。誰が読んでも分かりやすい、という文章はなかなか書けないものです。

植)私はいろいろな専門分野の方が集まっている大学院のセクションに所属していましたので、その当時から、誰に対してもわかりやすい説明をすることを意識していたように思います。

作田)結局、いくらいいコンテンツでも、商品として並んで目立たないと読まれないので、「難しすぎるもの」はやはりマーケットが狭いです。また、編集者として一番考えるのが、タイトルのつけやすさです。タイトルが弱くても、やはり商品として目立たず、読まれないですね。

植)他の方々との共同研究の時に、タイトル決めって結構揉めるんです。ワードチョイスによって、その人の好みの傾向やセンスがはっきりと出ますので(笑)。作田さんにご提案いただくタイトルは、いつもピタッとしっくりくるので、非常にありがたいです。



大学で習うことに価値が置かれ始めている

記者)最後の質問です。植さんにインタビューした際、作田さんは文化や文学研究の意義に理解がある方だと聞きました。このことに関連して、学術の意義について、作田さんのお考えをお聞きしたいです。

作田)私の世代だと、マスコミに限らずですが、社会人になると「大学までに学んできたことを全部忘れるように」という新人教育がされがちでした。「学校でやってきた学問や研究など『理論』から入るのではなく、ゼロから『経験』を積むことが一番いい」という考え方です。しかし、今は大学で習うことに価値が置かれ始めている時代だと思っていて、少なくとも大学生時代までに学んできたことを企業が重要視し始める段階に差し掛かっている。なぜかというと企業が人材を育成できないからです。人手不足で忙しいので、先輩や上司も新入社員をイチから育成する余裕がないのです。そうなると、ある程度の「形」を持って入ってきてほしいという要望が、企業の側にも働くわけです。その「形」は、企業ごとに違うんですが、大学で学んできたことと重なる部分は少なくありません。大学側もアクティブ・ラーニングやキャリア教育を通して、学生の実践的な能力を伸ばしていこうという姿勢が強まっているように感じます。


深い知識を持って伝えられる人が必要

記者)マスコミではどうでしょうか。

作田)ネットニュースで言えば、ネットの情報にお金を払う価値があるかどうかということを判断する時、「これは本物だ」というものにお金を払う層は、今後一定数増えるのではないでしょうか。その時に、専門家であったり、本当に深い知識を持っている人、それを伝えられる人が必要になってくると思います。マスコミも次第に変わっていくはずです。

記者)植さんから見て、学術の面で、マスコミの方にはどのような印象がありますか?

植)研究者が一般向けのウェブ記事を書く時、信頼できる編集者の方がおられるというのは非常に重要なことです。作田さんは、売れる記事を書きましょうとか、タイトルをキャッチーにしましょうとか、一回もおっしゃらない。われわれの専門知識や経験を大切にして下さる。こういった作田さんへの信頼が、私の「マスコミへの印象」になっています。作田さんのような方に、大学での学びが社会でもプラスになると言っていただけるのはうれしいことです。


作田)自分がやっている仕事は、社会全体から見ればごくごく狭い範囲です。外には広い世界が広がっていて、無関係に見えることがつながっていることもあります。学生時代には、一見無駄に思える勉強があるかもしれませんが、人間は常に合理的な選択をしているわけではありません。学生時代は、社会に出てすぐに役立つ「実学」だけを勉強すればいいとは思いません。


(画像:神戸大学六甲台第1キャンパス 六甲台本館)


学んできたものを仕事に最適化する

記者)どうすれば、大学で学んだことを社会に生かしていけるでしょうか。

作田)例えば大学でジャーナリズム論を学んだ人がいて、殺人事件の遺族に写真借りに行く意義はあるのかとか、犯罪被害者の家にマスコミが押しかけるメディアスクラムはやるべきではないとかいう意見を持ったとする。そこで業務命令を受けても動かなない態度を見せると、その人は「知識を盾に自分が動かない理由にする人」として敬遠されるというのが、今までの流れでした。

作田)だけど、今は取材の在り方も変わっています。自分が学んできたことと仕事とのギャップを感じたとき、「こうは変えられないか」と探求できる人は必要だと思います。例えば遺族を取材するときでも、メディアスクラムみたいに押しかけるのではなく、まず手紙を出してみたらどうだろうか、どのタイミングならアプローチしても遺族を傷つけないだろうかとか、そういうことを考えられる人だったら、自分が学んできたものを取材に最適化できる。また、仕事において、疑問を持つことは結構重要だと思っています。働きながら「これはおかしい」とか、「これはどうしてこうなってるのだろう」と考える時に、学問的なアプローチもヒントになると思います。解決の手がかりにするために、どんな本を読んできたか、どんな経験をしてきたかといったことを思い出せるのは、学問の非常に有用な部分だと思います。


作田裕史(さくた・ひろし)
1977年生まれ。立教大学社会学部社会学科卒。2010年、朝日新聞出版に入社。週刊朝日記者、AERA記者、アサヒカメラ副編集長を経て、2020年からAERA dot. (アエラドット)副編集長。
▼AERA dot.サイト=https://dot.asahi.com


AERA dot. 副編集長・作田裕史さんインタビュー【前編】 ウェブメディアは紙メディアとなにが違う?

2022-06-25 21:34:40 | メディア関連
 私たちが紙面上やインターネット上などで目にするニュース記事の裏には、内容や構成を考える編集者が存在する。作田裕史さんは、ニュースサイト「AERA dot.(アエラドット)」の副編集長。ニュースネット委員会が以前取り上げた、神戸大学国際文化学研究推進インスティテュートの協力研究員である植朗子さんがアエラドットで連載している人気コラム、『鬼滅の刃』考察記事の編集も担当している。(記事はこちら)【前編】では作田さんに、編集者の仕事や、ウェブメディアと紙メディアとの違いについて話を聞いた。

記者)作田さんのキャリアについて教えてください。

作田)私はニュースサイト「AERA dot.」の記者兼編集者なのですが、最初は自分が記者になるとは全く思っていませんでした。新卒のときは、教育系の会社に就職して小学生向けの教材の編集をしていたのですが、自分には合わないなと感じていました。パワポで資料をつくって社内でプレゼンするといった仕事が多かったのですが、もっと社外の人と会って経験を積みたいという思いがありました。そこで、その会社を3年半で退社し、中堅出版社に入りました。そこで週刊誌の記者を初めて経験し、書籍編集者の仕事も少しかじりました。2010年に朝日新聞出版に転職して、『週刊朝日』や『AERA』 の記者、『アサヒカメラ』の編集者をへて、今の「AERA dot.」には3年目になります。キャリアとしては、週刊誌記者が一番長いことになります。

記者)副編集長の仕事にはどのようなものがありますか。

作田)8割が他の執筆者の記事の編集、1割が自分の記事の執筆、残り1割がサイトの全体的な分析です。企画が部員から毎週3つぐらい上がってくるので、週1回の会議で企画を割りふります。こういったことから時間に制約があるので、自分で記事を書くことはなかなかできないのですが、自分にしかできない内容の場合は、私が担当することもあります。

記者)自分にしかできない内容とは、具体的にどのような内容のものですか。

作田)取材相手との距離感が難しかったり、人脈を他の人に紹介できなかったりする場合です。たとえば、芸能界やアウトロー系の取材ではどこまで踏み込むかが難しく、相手との関係性を冷静に見極めながら取材する必要があるので、他の人に任せるよりも自分でやることの方が多いです。


紙記事は分量に制限 ウェブ記事は記事単体の見せ方がポイント

記者)ウェブ記事と紙記事の違いは何ですか。

作田)最も違うのは、紙は文字数が限られており、書ける分量が非常に少ないことです。ですので、企画の通りやすさは、紙の方が厳しくなります。かつ、明確な締切があるのもウェブと違う点です。また、紙は定期的な購読者がいるので、雑誌のカラーに合わせて記事を作りますが、ウェブ記事では「AERA dot.だから記事を読もう」という人はまだ少数派です。そのため記事単体の訴求力を高めることに労力をさくことになります。



ウェブ記事は800字くらいが読みやすい?

記者)ウェブ記事は字数に制限がありませんが、分量で気をつけている事はありますか?

作田)あまり長すぎるものは最後まで読まれない傾向にあります。例えば、Yahoo! の記事は1ページ800字以上になると改ページができる設定になっています。個人的にも、1ページあたりの分量は800~1000字くらいが読みやすいと思います。

作田)さらに、記事を何ページにするのかも大切な要素です。「速報のニュースだから、2ページくらいかな」とか、「もう少し詳しい分析記事なら、4~5ページまでいけるかな」というように、内容と分量を考えています。一般的に3000字以上あると、読者が相当好きなテーマでないとウェブで集中して読み切るのは厳しいと思います。2000~3000字が適量であると思います。


紙記事は、読者とリテラシーが共有できる

記事)字数についてもかなり違うのですね。では、ウェブ記事と紙記事で、それぞれ一番重きを置いていることは何ですか。

作田)ウェブと紙とでは、届く人が違います。紙は、雑誌なり新聞なりというパッケージがあり、情報が欲しい人たちは、能動的に行動して、お金を出してそれらを買います。そのため、出版する側は「この雑誌を買う人は、これぐらいのリテラシーがあるだろう、こういう価値観をもっているだろう」とある程度想像できます。つまり、出版社と読者でリテラシーの土台が共有できているのです。ですから、そこに沿って記事を書いて、文章のレベルもそこに合わせます。




ウェブ記事は、どこからアクセスされるか見極めて発信

作田)一方、ウェブの場合は読者のリテラシーが一定ではありません。どの人たちにどういうふうに読んでほしいのか考えないと、よい記事でも読まれなかったり、読者にとって、全くとんちんかんなものになったりすることがあります。もちろんウェブの形もポータルサイトの形もどんどん変わると思うのですが、今は「Yahoo! ニュース」「LINEニュース」などのポータルサイトが主流であるため、それら最初のアクセスポイントに最適化したものを出していかないと読んでもらえません。


今後のウェブ記事、紙記事の在り方

記者)現在、雑誌を購読しているのは、どのような年齢層なのでしょうか。

作田)雑誌の購読者は年齢層が上がってきています。特に週刊誌は、昔は20代の人でも読んでいましたが、今はほぼ30代まで読んでいないと思います。若くても40代以降が購読者層です。老舗の週刊誌なんかもほとんど読者層は60代以上で、特集では「死に方」や「相続」ばかりというのが現状です。そうした状況なので、全般的に紙の雑誌は部数的には相当厳しい。雑誌業界の人はみんな危機感を持っていると思います。


ウェブ記事有料化の難しさ

記者)最近ウェブ記事がどんどん増えてきているように感じます。中には有料の記事も出てきていますが、今後ウェブ記事はどうなっていくと思いますか。

作田)ウェブ記事が単体で有料化できるかというと、まだ難しいと思います。例えばいわゆる芸能記事で、芸能人の写真など、そこでしか見られないものを読者が買ってでも見たいことはあると思います。ただ、そうではなくて、記事を読みたい、情報が欲しいというだけで、記事を買うというのは、まだかなりハードルが高いと思います。なぜなら、ほかの記事やメディアが後追いするからです。例えば芸能記事では、スポーツ新聞、ワイドショーなどはある記事で出た情報を重ねて報じます。それを見れば、大体元の記事を見なくても、何が書いてあるか分かってしまいますよね。その構造が変わらない限り、読者が記事に課金するのは難しいと思います。間口が広い芸能記事でさえ厳しいので、より専門的なものについて、「もっと深く知りたいからお金を払う」という人はほとんどいないと思います。


読者のターゲットを絞って、会員制にする方法も

作田)例えばビジネス誌である『東洋経済』や『プレジデント』は、ビジネスマンにターゲットを絞ってメルマガなどのサービスを作り、新たな会員をクロージングしています。ウェブ記事を有料化できるとすれば、そのようにある程度ブランディングをして、顧客をクロージングするという方法はあると思います。ただそれ自体はまだ大きなマーケットではないので、マネタイズするには限界があります。また、ブランディングは長い時間をかけてできるものなので、そこが難しい部分でもあります。

【前編】では紙メディアとウェブメディアとの違いについて話を聞いた。【後編】では、作田さんの編集者としての仕事を、ニュースネットが以前取り上げた、植朗子さんの『鬼滅の刃』考察コラムという具体例に照らして聞く。また、学術の重要性についての見解も聞く。
【後編】=https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/feab4059dab0ffb6382e16aec1254197

作田裕史(さくた・ひろし)
1977年生まれ。立教大学社会学部社会学科卒。2010年、朝日新聞出版に入社。週刊朝日記者、AERA記者、アサヒカメラ副編集長を経て、2020年からAERA dot. (アエラドット)副編集長。
▼AERA dot.サイト=https://dot.asahi.com



【訂正】
本文の、

記者)ウェブ記事は字数に制限がありませんが、分量で気をつけている事はありますか?

に対する答えとして、

作田)最も違うのは、紙は文字数が限られており、書ける分量が非常に少ないことです。ですので、企画の通りやすさは、紙の方が厳しくなります。かつ、明確な締切があるのもウェブと違う点です。また、紙は定期的な購読者がいるので、雑誌のカラーに合わせて記事を作りますが、ウェブ記事では「AERA dot.だから記事を読もう」という人はまだ少数派です。そのため記事単体の訴求力を高めることに労力をさくことになります。

とありましたが、これは一つ前の質問と回答が重複しており、正しくは、

作田)あまり長すぎるものは最後まで読まれない傾向にあります。例えば、Yahoo! の記事は1ページ800字以上になると改ページができる設定になっています。個人的にも、1ページあたりの分量は800~1000字くらいが読みやすいと思います。

の誤りでした。おわびして訂正します。(2022年7月2日17時20分 編集部)


金賞に関西テレビ「神戸大応援団 部員ゼロからの復活」 関西写真記者協会

2019-12-02 11:53:48 | メディア関連
 関西の新聞社、通信社、テレビ局など75社が加盟する関西写真記者協会が11月29日、優れた報道写真や映像を選んで今年度の協会賞、各部門賞を発表した。関西テレビの「神戸大学応援団 部員ゼロからの復活劇に密着」が金賞に選ばれた。受賞作は、京都、大阪、神戸、広島を巡回する「第64回新聞・通信・テレビ・ニュース報道展」で見ることができる。


(写真:第64回新聞・通信・テレビ・ニュース報道展が開かれているNHK大阪放送局1階アトリウム。2019年12月11日午後)

 最優秀の協会賞には朝日新聞の「京アニ 祈りいつまでも」と朝日放送テレビの「米国の養子女性 日本の母をさがして」が選ばれた。

 「テレビ・ニュース映画の部」の金賞に、ポーツ部門では関西テレビの「神戸大学応援団 部員ゼロからの復活劇に密着」(8月19日放送、コールツプロダクション竹田光彦カメラマン)。
 企画部門で、読売テレビ「遺族を支え続けた“生きる力”」(3月放送、山崎浩司カメラマン、西川亮カメラマン)。
 撮影部門で関西テレビ「琵琶湖にはばたくオオワシ」(2月18日放送、本中貴久カメラマン、工藤雄矢カメラマン)などがそれぞれ金賞に選ばれた。

 「新聞・通信の部」の金賞は、ニュース部門で産経新聞の台風19号で被災した北陸新幹線の車両基地を空撮した「ギラつく泥流」(恵守乾記者)が、スポーツ組み部門で毎日新聞「猛暑の競歩」(久保玲記者)、企画部門では毎日新聞の夕刊連載企画「『写シーン』時代の風景」(同・木葉健二、望月亮一、山田尚弘、猪飼健史、平川義之記者)などが選ばれた。

 受賞作を含む第64回報道展は、京都イオンモールKYOTO(12月4日~10日)、▽NHK大阪放送局(12月12日~17日)、▽神戸さんちかホール(12月19日~24日)、天満屋広島アルパーク店(1月4日〜13日)で開催される。入場無料。

《第64回新聞・通信・テレビ・ニュース報道展》
▽京都展
 ●日時=2019年12月4日(水)〜10日(火)。
 ●場所=イオンモールKYOTO(京都市南区)。
 ●入場料=無料。

▽大阪展
 ●日時=2019年12月12日(木)〜17日(火)。
 ●場所=NHK大阪放送局1階アトリウム(大阪市中央区)。
 ●入場料=無料。

▽神戸展
 ●日時=2019年12月19日(木)〜24日(火)。
 ●場所=さんちかホール(神戸市中央区)。
 ●入場料=無料。

▽広島展
 ●日時=2020年1月4日(土)〜13日(月)。
 ●場所=天満屋広島アルパーク店(広島市西区)。
 ●入場料=無料。





【神戸大のみなさんへ】「京アニへの思い」お待ちします

2019-08-16 20:52:07 | メディア関連
 7月18日、京都アニメーションのスタジオで多くの人が傷つけられた事件は、みなさんの記憶に新しいところだと思います。

 京アニの作品は世界で愛され、特に私たち若い世代に大きな影響を与えてきました。
 京アニの時代に育った私たちの世代の声を、いま記録し記事にしたいと思います。

 試験期間や夏季休暇という時期と重なり、学内では目立った動きはみられませんでしたが、みなさんはいろいろな思いを持っていると思います。
 私たち神戸大学メディア研は、メディアを学び、情報を発信する団体です。わたしたちにも、多くの思いがあります。

 そこで、神戸大の学生、教職員、大学関係者のみなさんからのメッセージをお待ちしております。

 どんなことでも結構ですので、あなたの「思い」をお書きください。多くの方と共有したいと思います。
 作品や、作品の舞台になった場所についての思いでもかまいません。
 建築、防災、美術、経済、文化などみなさんの研究分野からの考察でも結構です。

 いただいたご回答は、原文の意図を損なわない範囲で、記事のかたちで紹介させていただこうと思います。
 なお、趣旨に反する内容や、他の意見への批判などはご遠慮ください。

 ご意見は、↓ こちらからお願いします。(「Googleフォーム」の画面に移動します)
 https://forms.gle/X7vdHKYwezMnAkX98
 (ツイッター @kobe_u_media へのリプライ、リツイートでのコメント投稿でも結構です)


2021年入社新聞業界就職フォーラム 9月23日大阪で開催

2019-08-06 13:17:00 | メディア関連
 2019年9月23日(月・祝)に、新聞業界就職フォーラムが日本新聞労働組合の主催で開催される。場所は、大阪府立労働センター「エルおおさか」。今年で大阪での開催は13回目となる。

 多くの新聞社が参加し、現役社員による新聞業界で働くことの意味や魅力、仕事に関する紹介、新聞記者や新聞の仕事など新聞社のジャンル別パネルディスカッション、また2020年度入社予定の内定者が就活を振り返りアドバイスをするなど、記者職、広告、営業職など新聞社を目指す学生にとって必見のフォーラムとなっている。

 また、就職フォーラム開催後、就職試験を受ける学生を対象に希望者には「作文対策ゼミ」を開催する。最低3回のゼミと1回の面接対策(模擬面接)を行い、作文ゼミは11月~2月、面接対策は3月の日曜日に行う予定だ。
 作文ゼミ生で新聞、通信社に内定した学生は全体の5割。新聞社を含め、NHK、放送、出版、広告などのマスコミに内定した学生は約6割だった。詳しくは、当日配布される要項に従う。

《新聞業界就職フォーラムin大阪》
●日時=2019年9月23日(月) 10;00~18:00(9:30から受付開始)。
●会場=大阪府立労働センター「エルおおさか」 南館7階734。
●参加費=無料。
●参加する新聞労組=在版の朝日、毎日、読売などの全国紙、神戸新聞、京都新聞、デイリースポーツ、日刊スポーツ、スポニチ、報知などの地方紙、スポーツ紙などの現役社員(組合員)。記者の他、広告・事業系社員も参加。
●募集定員=50人(定員になり次第終了)。
●主催=日本新聞労働組合。
●問い合わせ=新聞労連近畿地連 電話 06-6316-7490。
●公式サイト=http://www.shinbunroren.or.jp/forum/