コブリのひげをひっぱりながら…

ある日 上肢局所性ジストニア と診断され
 とうとう愚痴り相手の猫もいなくなった
  元小動物臨床獣医師の独り言

トルコ料理店 ”IKUZUST”

2013年06月11日 | 日記
鷺ノ宮にある 小さなトルコ料理店 "IKUZUST" さん

ある日 新規のお客さんが来て

「三鷹と阿佐ヶ谷のお店に通ってたんだけどぉ~

   阿佐ヶ谷のお店は 今日はお休みでぇ~

      おんなじ料理が食べたいからぁ~

         コレを作って頂戴!

            メニューとレシピのメモ書きは 

                 三鷹のを持ってきたわ~」

と…




レシピメモには 塩少々… と書いてあります

塩 ったって 食塩から岩塩もあるし

岩塩だって トルコ産の岩塩か イラン産の岩塩…

ペルー産の岩塩だってあるんだし 味も違うんだし…




もし自分がオーナーシェフなら どうします? このお客さん…

お客様は神様ですから

レシピメモを見ながら 

必至に 見ず知らずの三鷹や阿佐ヶ谷の味を再現しますか?

それとも??




画像は無関係



「腎臓が悪くて三鷹と阿佐ヶ谷の病院へ通っていて 注射を打ってもらってた

 阿佐ヶ谷が今日は休みだから 同じモノを注射してくれ

 検査結果と注射の内容は三鷹のを持ってきた」




メモ書きには「皮下補液」と書いてある…

腎不全では水分補給として皮下輸液が重要だが

問題は その液体の種類である…

一般的にはラクトリンゲルと言われるモノがメインだが

こんなケチなウチでさえ 輸液剤は10種類ほど持っている

組成が それぞれ微妙に違い 目的によって

その都度 どれがベストか選択するのだ

だから「皮下補液」じゃ 情報にならない

まして 輸液量も記載がない…

そもそも その動物とは初対面だから

何をどうすると こんな結果になるだろう という推測もできない

阿佐ヶ谷や三鷹と同じ事は

阿佐ヶ谷や三鷹じゃないと出来ないんですよ…

そんな状況で このくらいやっときゃ 良いんじゃない?

って 適当やると 

逆効果で 動物を苦しめてしまう結果になることは

簡単に予測できる…

ヘタすりゃ 悶絶の苦しみを与え 

最悪 死に至らしめてしまうかもしれない…

阿佐ヶ谷は休みでも 

三鷹は 「年中無休/24時間緊急対応」 でナラした病院だから

タクシー飛ばして 三鷹まで行けば良いんです

(行かれない理由がないなら…)

もう少し 丁寧にたくさんの実例を挙げて説明しました



こういう方は

「ありがとう」を期待していませんが

「わかりました」も「さようなら」も無く

出て行かれます…




失礼この上なく 動物の命を扱う職業をあまりに軽く捉えている



最近 こんな方を

ワタシは 無意識に喚んでいるらしい

あまりに 多い…













ちなみに

鷺ノ宮に”IKUZUST”なんて名の

トルコ料理店は 実在しません

字面が トルコっぽかっただけです

最初は イタ飯を 思いついたんですけどね…




阿佐ヶ谷にはイズミルという 有名なトルコ料理店が実在します

行ったことないけど 行ってみたい…



















 
コメント (2)
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