黒坂黒太郎コカリナブログ

黒坂黒太郎のコカリナコンサート活動、東日本大震災被災地支援活動など

矢口周美コンサート    10月11日

2014-10-21 11:15:52 | 情報
 東京文京区にあるトッパンホールにて矢口周美コンサート「大切なひと、大切なうた、大切なとき」が行われました。このコンサートは矢口周美が、一年前に他界した実姉であり、歌手の、たつの素子の追悼公演として行ったものです。矢口は満席のお客さんの元、2時間半、ナマで歌い続けました。プログラムの中心は、たつの素子が歌っていた歌、そして周美とデュエットで歌っていた歌。また新しい歌。ピアノ伴奏は北海道石狩在住の波多野信子さん。波多野さんは、たつの素子が武蔵野音楽大学在学中から一緒に演奏活動、また私、黒坂黒太郎とも若い頃一緒にステージにたっていた方です。素子さんの葬儀で再会し、今回、共演していただくことになりました。波多野さんのピアノを初めて聴くかたがほとんどだったのですが「まるでお母さんに抱かれているような温かさと、力強さを感じるピアノ」、と大変好評でした。 そのピアノで奏でられた曲「すべての日々我に益あり」は大きな評価をいただきました。これは作曲家福澤達郎氏が、黒坂黒太郎が数年前作った「すべての日々我に益あり」をピアノ、コカリナ、歌で奏でる10分もの壮大な曲に作り直してくれたモノです。この曲は矢口や素子さんの故郷、和歌山県新宮市出身の教育者・建築家西村伊作の言葉を元に創った曲ですが、今回の改作により、まさに、その西村の苦難と夢を表す曲になり、ピアノは勿論、コカリナも大変難しく、苦しんだのですが、会場からは鳴りやまぬ拍手をいただきました。次回は来年4月に神戸で再演が予定されています。是非お聴きください。コンサートにご来場下さった皆さんからは、「私も亡き人のことを思いずっと泣き続けた」「声も姿も似ていて素子さんが帰ってきたようだった」「素子さんに会ったことのない私も励ましてくれるコンサートだった」「会場全体が本当にあったかい風に包まれていた」などなど沢山感想が寄せられました。コンサートでは素子さんが育てたコカリナサークル「あすなろ」のみなさん、そして首都圏や静岡、長野のコカリナ愛好家の皆さんも共演してくださいました。


上田市芸術文化交流センター(サントミューゼ)開館式 

2014-10-17 10:34:10 | 情報
 10月2日 私の故郷長野県上田市に、新しいホールがオープンしました。ホール名は「サントミューゼ」上田市は養蚕がさかんだった事から「蚕の都」(蚕都・さんと)を掛けたのだそうです。大ホールは地元産の唐松集成材をふんだんに使い、木の響きを重視したまるで大きなコカリナのようになっています。
 この開館式のトリで黒坂黒太郎コンサート及び、地元小学生、地元コカリナサークル総勢150人で演奏させていただきました。使ったコカリナはサントミューゼ建設地に立っていたヒマラヤスギと樅の木から作られたもの。この地はかつて専売公社(日本たばこ)があったところ。そこに100年近く立っていた木がコカリナになり新しい会館のオープンを祝いました。今年の2月満席で行われた被災地支援100回フィナーレコンサート始め、高校時代からお世話になった上田市民会館とお別れするのは悲しいですが、この新しい会館でまた何か始まって行くことでしょう。

東京コカリナアンサンブル定期演奏会など

2014-09-11 12:53:39 | 情報
東京コカリナアンサンブル定期演奏会は紀尾井ホールほぼ満席、約700名のお客さんの元、大成功のウチに幕を下ろしました。初演の組曲「母なる川」全5楽章が特に素晴らしかったと沢山のお褒めの言葉をいただき、団員の皆さんと喜び合いました。ご来場くださった皆さん、応援してくださった皆さんありがとうございました。

翌日は上田市の隣、坂城で、障害者の皆さんの施設「やまびこ舎」を応援するコンサート。こちらも大盛況でした。

そして月曜日は、上田市に来月オープンする文化会館「サントミューゼ」で記者会見。翌日、以下のような新聞記事を上田の同級生が送ってくれました。


東京コカリナアンサンブル第7回定期演奏会 9月6日 紀尾井ホール

2014-08-18 10:27:32 | 情報
  9月6日(土)東京コカリナアンサンブル第7回の定期演奏会が東京四ッ谷の紀尾井ホールで行われます。今回はNHK交響楽団ハープ奏者の早川りさこさんをゲストにお迎えし、日本一のハープとコカリナのアンサンブルをたっぷり味わっていただきます。 曲目は「ハイドンのセナーデ」「星に願いを」中島みゆきの「時代」「モーツァルトのトルコ行進曲」「トリッチ.トラッチ.ポルカ」スペイン民謡「ナナ」「サリーガーデン」「アルハンブラ宮殿の思い出」そして、この定期演奏会のために新たに創り上げた組曲「母なる川」全5楽章。東京アサンブルメンバーは今追い込み、頑張っています。是非お出かけ下さい

アイルランド報告 最終回  ダブリン、グラフトンストリート

2014-08-07 16:57:47 | 情報
デリーの町でアイルランドの悲しい歴史に触れた私たちは、いよいよ最後の町、首都ダブリンへ入ってきました。この町での最大の目的は、中心部グラフトンストリートでのストリートコンサート。13年前、初めてアイルランドを訪れたときも、ここでコカリナ演奏を行って大喝采浴びたので、今回も何としてもやらせていただこうと計画しました。このストリートは大道芸やストリートコンサートのメッカ。世界中のミュージシャンが集まって様々な演技を披露してくれます。これはバスキングともよばれるもので、通りのあちこちで行われています。日本でも最近、路上で演奏する若者達が増えていますが、同じストリートパフォーマンスでも何かが違うのです。日本の場合は、そこからメジャーになっていこう、という気持ちが見え見えなのに対し、アイルランドのそれは、「ともかく通りすがりの人に楽しんでもらおう」という演者の熱意に満ちているのです。親子5人で楽団を作ってやっていたり、「マネキン」と呼ばれる「静止パフォーマンス」を6人の男達が一緒に行い、そこに犬まで付いていたり(犬は時々動いていましたが)と。またそれを見守るお客さんの眼差しがあたたかい。私たちも現地の音楽家や芸人の皆さんに混ぜていただきやり始めました。どうせやるならグンと日本人らしくと、浴衣での演奏。その出で立ちが功を奏したのか、お客さんはドンドン集まってくる。そして1曲終わるごとに割れるような拍手がわき起こりました。
さらに、私たちは他のパフォーマーのようにお金をもらうつもりはないので、投げ銭を入れる楽器ケースも、箱も用意していなかったのですが、一人の小学生ぐらいの男の子がコインを持って僕に近づいてきて「このお金どこへ入れたらいいの?」聞くのです。そこまで言ってくれているのにお金をもらわないのも失礼かと思い、何かかないか?と思ったところ、メンバーのMさんがかぶっていた帽子を路上に置いてくれました。その途端、帽子に入るわ入るわ、ものの30分ぐらいの演奏で7000円ほど稼いでしまいました。演奏後の拍手も嬉しいのですが、ジャラジャラとお金が入る音はなんとも嬉しいモノです。これがアイルランドの人たちの、演奏への評価と感謝なのでしょう。でもそのお金は宿泊していたホテルを通じてアイルランドの小児癌の子ども達に全額寄付させていただきました。ともかく日本では決して味わうことができないストリートコンサートの楽しさを満喫させていただき、メンバーは最高の気分でした。そして、このバスキングにこそアイルランド音楽の原点、いや全ての音楽の原点があるのだ、と感じさせれれました。いつかまたアイルランドへ行こう、と思います。そしてブレンダンさんに会ったり、バスキングをしようと思います。先日ブレンダン・グラハムさんからメールが届きました。 そこには「私も、あなたや周美、そしてコカリナアンサンブルの皆さんにお会いでき、本当に楽しい時間を過ごすことが出来ました。心から感謝しています。私もいつか日本にも行きたいです。もしできましたら日本で出版されている「ユー・レイズ・ミーアップ」の楽譜を送ってください。近々、私の新しい曲も送ります。」と書いてありました。今、日本でも沢山出版されている「ユー・レイズ・ミーアップ」の楽譜を買い集めています。 (おわり)
グラフトンストリートにて