火災からちょうど一ヶ月後の10月5日、上田市立浦里小学校の罹災木の製材が、上田市の隣、東御市にある第三木材製材所で行われました。真っ黒に焼けた大きな梁(はり)は巨大な製材機にかけられると、PTAの皆さんやコカリナ愛好家、多くの報道陣が見つめる中、88年の眠りから覚め、なんとも美しい木目を表してくれました。それはまるで、生き物のように輝き、動いているようでした。たまたま居合わせた銘木屋さんも「これはスゴイ木だよ。ほらこの木目をみてごらん。こんなに木に今はお目にかかれないよ」と興奮気味。 おそらく、この学校が建てられた大正時代、村の人々はこのあたりの山の最も立派な木を、子供達のために、と切り出して、学校を支える梁としたのでしょう。当時の大人達の子どもへの愛情が見て取れるようです。この木は今年中には、コカリナになり、浦里小学校の児童に贈られる予定です。どんな音が出てくるか本当に楽しみです。
信濃毎日新聞
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