5月は気候が良くて、日中は暑くても夕暮れには涼しくなりとても過ごしやすい。
あちこちで誰かがそだてているクレマチスや薔薇が咲き、木々の緑も爽やかな色合いです。
昨日は水彩画サークルにお邪魔して新宿御苑までスケッチしにいきましたが・・・まあ描けないこと描けないこと、ただ目の前の景色をおっかけるだけで形はとれないし中途半端にしか描けませんでした。
帰宅してから、どうしてこんなに描けなかったのだろうと考えている時、この歌を聞きました。
そうか、ただ目の前のものを描こうとしただけなんだと気づきました。
昨日は暑かったけど木陰は涼しくて、木々の間にささやかに吹く風は心地よかったのに、その感覚が入ってなかったのだ、と。
風を感じられるように描きたかったな、と今思います。
そんな風に描くにはもっと上達しないとね!
さて、この「オンブラ マイ フ」
調べてみたらヘンデルのオペラ「セルセ」でペルシャの王セルセ(クセルクセス)が歌う一節なのだそうです。日本でもCMでソプラノ歌手のキャスリーン・バトルさんが歌って有名になったそうです。
ヘンデルの時代はカストラートが活躍していて、本来この曲はカウンターテナーが歌うそうです。
では、この方アンドレアス・ショル氏が歌うのはとても正当なのですね。
美しい、しっとりと靄のはいった高音にはひっそりと倍音が入ってます。その豊かな高音とつつましやかな倍音の間に木漏れ日を感じ、木陰でたたずんだ時に感じるひんやりとした風をかんじました・・・音域はアルトになるそうです。
Ombra mai fu
di vegetabile,
cara ed amabile,
soave più
こんな木陰は今までになかった
どれよりも愛しく、愛らしく
そして優しい
Andreas Scholl: Largo di Handel : Ombra mai fu : Aria da Xerxes HWV 40 - Bonazeta YT