よしちゃんが、やってきた♪

　お昼１時の15秒前（笑）。
マイクのカフに指をかけて、スタンバイ・オッケー♪

何の気なしに、スタジオ外の通りに目をやると、
笑顔が爽やかな男性が、手を振っている！
　「観光客か？」もう５秒前、申しわけないけど、手を振り返す余裕などナイ！
でも次の瞬間、上田さんと顔を見合わせ、
　「よしちゃんだ！」

毎日、色んな人が遊びに来てくれるのが、サテライトスタジオの醍醐味。
テレビでよく見る有名人が通りかかっても
平常心でしゃべるテクを身につけた、すれっからし（笑）の私。
でも、お久しぶり・リスナーさんだけは別。
いつも、喜びのあまり動揺しまくりん

奈良を離れたヘビーリスナーさん達が、たま～に顔を見せてくれるのですが、
よしちゃんもそのお一人。

サービス業のプロとして、仕事を愛し、誇りを持って働いていた彼。
わけあって職場を去ることになっても、
妥協せず一生懸命、自分を生かす仕事を探し続けた日々。
面接が進んでも、最後の条件で折り合いが付かなかったり、
その道は、本当に紆余曲折
普段ポジティブな彼も、さすがに落ち込み・・・でも
そんな自分の心模様を、番組に包み隠さず報告し続けてくれました。

当時、リストラで同じ立場だったリスナーさん達が、
何度も立ち上がってチャレンジを続ける彼に励まされ、
元気づけられていました。

今、よしちゃんは、希望通りの職場で責任ある仕事を任されています。
昨年、両親と淡路島に旅行したとき、よしちゃんの職場をそっと見に行って
　「神様は、ちゃんとその人に見合った仕事を与えてくれはる！」と思いました。

今日も忙しいらしく、いつものごとく山ほどお土産を置いて
ろくに話も出来ないまま帰っていきました。
　「またいつか伺います」夕方、短いメールが届きました。

書道のプロでもある彼らしく、お土産の中に
木製フレームに入った直筆の書が入っていました。
太宰治『斜陽』から引用された一文。
　
　『人間は　恋と革命のために
　　　　　　　　生まれてきたのだ』

　「もしかして、よしちゃん今、恋しているのかなあ？」勝手なことを話す私達。
　「だってその方が、よしちゃんの毎日は楽しいもんね」

せっかく仲良くなったリスナーさんとは、
例え遠く離れても、こうやって家族みたいに
いつまでも繋がっていられたら、幸せで楽しいですね。