あわら病院ブログ

国立病院機構あわら病院のブログです。
重症心身障がい、神経・血液・免疫等の難病、老年を専門として頑張っています。

危機のときこそ冷静さと、そして共感を保ち続けたい

2020-04-05 14:35:24 | <きたがたレポート>
 
太陽の光を受けた桜の花とその向こうに見える吸い込まれそうな感じの青空。色彩の心理学からみると、淡いピンクは優しい気持ちにさせ、青は気分を落ち着かせるそうです。
 
さて、皆さんは週末にテレビ情報番組やインターネットからの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の情報に、不安、焦燥、あるいは怒りなどを感じていませんでしたか? とくに負の感情を募らせた方に、世界保健機関(WHO)から大変参考となるメッセージ「Mental health and psychosocial considerations during the COVID-19 outbreak」がありますので、その一部を意訳して紹介します(カッコ内は個人的意見です)。
 
不安やストレスを感じさせるニュースや解説を見ること、読むこと、または聞くことを最低限にしましょう。ニュースや解説を突然に、あるいは常に見聞きしていると誰でも心配になってきます。情報は1日1回または2回、特定の時間を決めて得るようにしてください。さらに、情報は信頼すべき機関のプラットフォーム(国/内閣官房、自治体/当地では福井県、あるいは専門家/日本環境感染学会WHOなど)から収集し、事実と噂を区別できるようにしてください。事実は恐怖を最小限に抑えて冷静になるのに役立ちます(そして勧奨された行動を取りましょう)。
 
COVID-19は多くの国、多くの地理的場所に拡がり、全ての人が罹患する可能性があります(逆に、多くの人が感染しないと集団免疫は成立せず、収束もしていきません)。決して病気と罹患者を同一視せず、病気と罹患者を分けて考え、全ての罹患者に共感を持ちましょう(病気は憎むべきであり、患者は救われるべきです)。彼らは私たちの支援、思いやりと親切を受けるにふさわしい人々です。
 
危機の時こそ、落ち着いた気持ち<冷静さ>を、そして人に対して優しい気持ち<共感>を保ち続けたいものです。  
(院長)