国立病院機構あわら病院では、本年4月に障がい児(者)や神経難病の方の在宅人工呼吸器管理に関して経験豊富な主任臨床工学技士が着任しました。現在までに当院障がい者病棟での呼吸器回路の統一化やカフアシスト手技の指導など、院内における呼吸管理のブラッシュアップ作業を終了したところです。そこで12月より活動範囲を院外へ広げ、在宅療養児(者)・家族の方、訪問看護師・在宅主治医など医療関係者を対象に在宅人工呼吸療法についての無料相談窓口を開く予定です。
当院臨床工学技士はこれまでに在宅において人工呼吸療法を受けている方やその保護者・介護者、管理を担っているスタッフの方々から、加湿用水の選定、気管切開患者の痰の粘稠化を軽減、呼吸回路の結露などを含め人工呼吸器の設定、効率よく排痰を行うカフアシストの設定、マスクによる褥瘡の対応策、あるいは災害時の避難方法や停電時の対応など、人工呼吸器について数多くの相談を受けてきた経験があります。
在宅人工呼吸療法を受けている方は限られていますが、それであるが故に質の高い情報が十分得られていない現状があると思います。この相談窓口の開設を通して、より良い在宅人工呼吸療法が提供できるか一緒に考えていければと思っています。また、本活動を起点に、個々の人工呼吸管理の特性を尊重しつつ可能な範囲で均てん化を図り、災害時などへの対応に強い地域社会の構築にも貢献したいと考えています。
当面の間、週日に予約時間を設けて電話ないしはオンラインにて対応します。
相談ご希望の方は週日9:00~16:00にあわら病院地域連携室(0776-79-1212 内線728・785)までご連絡ください。疑問点や不明な点など、なんでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
(院長)#あおば#神経難病