世界陸上の各種決勝が行われた。残念ながら日本選手の出場場面はなかったが、
世界のトップアスリートが繰り出す最高のパフォーマンスに引き込まれた。男子槍投
げ、女子三段跳び、女子高跳びなどの競技を実況中継で観ることなどなかったし、
そうした競技が次々と行われるから興味を失うことなく見続けられる。また花形のひと
つであろう女子400mX4リレーでは常勝アメリカに挑んだロシアが劇的な勝利を、女
子高跳びでも完全ホームのロシア選手がアメリカの選手を抑えて優勝したし、男子
槍投げでは最終投てき者のロシアの若者が逆転で銅メダルを獲った。
実力伯仲の中で地元の歓声、声援は大きな後押しになっているのではないかと思わ
せる、ロシア勢の活躍が目立った。こうした中に、日本選手がいたら応援するのに力
が入って、眠気も覚めてしまうのではなかろうか。さて、本日のメインイベントは男子
200m決勝、ボルト選手だ。
多少の追い風を期待してのレースだったが、無風に近く世界新記録の夢を果たすこ
とはなかった。結果をみるとボルト選手の強さだけが際立ち、余りにも予想通りの出来
レースに見え、ボルト選手には悪いが面白くなかった。もう少し波乱があれば僅か19秒
少々の間のドラマを楽しむことができたし、VTRで見直しても楽しめたのに。
こうした競技に先立ち男子マラソンに日本選手が出場し、途中で挫折しながらも中本
選手が5位に入賞した。強豪揃いのアフリカ勢との一歩の差を詰めるには至らなかっ
たが、全く歯がたたないことではなく、マラソン日本の復活に精進して欲しい。
こうしたスポーツの祭典では国同士の諍いと別に選手同士の友情やお互いを敬う姿が
みられ、政治家どもを選手に見習えと叱り飛ばしてやりたい。