東南アジアの国々には必ずチャイナタウンが存在する。中国とは陸続きだから移動して住むことに大して抵抗は
ないようで、自国での将来に希望が持てないのか、野心家が多いのかは別にして異国で生業を営む人が多い。
中心地サイアムに出かけた際、昼食を摂るためガイドブックで調べていた店を探していると沢山の中国語で書かれ
た看板が目に付いた。目的の店は簡単に見つかり中に入ると、昼の時間を過ぎていたのでガランとしていた。
フカヒレスープが美味しいとされていたので試しに頼んでみた。出されたものを頂いてみると、味が濃くフカヒレの味
はないのに等しく、食感を楽しむための料理のようだった。第1回目のフカヒレは『うーん、よく分からん』の評価。
後日、チャイナタウンのある所にMRT/BTSを乗り継いで出かけてみる。何処のチャイナタウンも目立つのは金の販
売店が林立しており、明るい照明とキンキラキンの商品だから直ぐに分かる。
幾つかあるフカヒレ専門店の中から選んだのは店先に並べられているフカヒレを選んで調理してもらうシステム
の店。フカヒレには値段が付けられており、私たちが選んだのは2000BHTの中くらいの大きさ、換算すると6,000
円くらいになるものだった。これのスープとチャーハン1人前を注文して待つことが長い。それもそのはず、人気
があるらしく客の足が途絶えないので直ぐに座ることが出来ない様子、また注文待ちの客もいる様子。
少し長いようだったので聞いてみるが『OK』と言うだけでらちはあかない。その内、鉄鍋のようなものに入れられ
たフカヒレスープが到着した。温度はかなり高そうで未だ煮立っている。とろみの付いたスープを取り分けて、
冷ましながら味を確かめる。先日食べたものと似たように味は濃く、ガイドブックの紹介にあるような至福の味と
は言い難い。味は個人差があり過ぎるから致し方のないこと、納得済みである。
日本ならスープとチャーハンを頼めばほぼ同時に出てくるのが当たり前、ところがここはタイ否、中国?だからス
ープ鍋の底が見えそうになってから、やって来た。チャーハンは掛け値なしに美味しい味と炒め具合、残り少な
いとフカヒレスープとのコラボを楽しむ。タイは本当にフカヒレ料理が有名なのかどうか知らない、買ったガイドブ
ックにそうあっただけのこと。