ポチは虫が大嫌い!
結婚してまだそんなにたっていない頃
タマがお風呂に入っていると、ポチの呼ぶ声が・・。
「早く!早く!」 「な~に今お風呂入ってるんだけど!」
「いいから早く来て!」
何だ、何だ?大事件でも起こったのか?
TVに知合いでも出ているのか?と
髪の毛はびしょびしょでバスタオルを巻いて出て行くと
(タマはこの格好で、全然色っぽく無いから不思議!)
「アソコ、アソコ」と指さすほうを見れば・・
壁に黒ビカリの「えっ?ゴキブリ・・」
「早く何とかしてっ!」と騒がれて、
殺虫スプレー缶を手にしたタマに
「壁にシミが出来るからダメ!」って・・
仕方なく新聞紙を丸めて手に取ると
「それもダメ、壁が汚くなっちゃうから!」
(実家でのタマの必殺技は真空スリッパ打ちだったんだけど・・)
「じゃあ、どうすればいいのよ」
「掃除機で吸って!」って・・。
だったら自分でヤレヨ!とタマに掃除機を渡して
姿をくらましたポチに毒づきながら、
ゴキを吸って掃除機のゴミ袋を処理し終わったタマに
「ヨシ!もう大丈夫だゾ!退治したから!」
だって!退治したのは「この私ダーッ!」
数年後・・。
母タマが送ってきた荷物を開けていると、
あっ!荷物に閉じ込められていたとみられる
ゴキがヨロヨロと、寝転んでを見ているポチの頭
十数センチのところに這い出してきた。
マズイ気が疲れないうちに処分しなくちゃ・・。
と思った瞬間、音に敏感なポチが振り向いて、
「わあっ!」 と叫んだ途端に跳ね起きて
まさに脱兎(だっと)のごとく飛び出して行った。
呆気(あっけ)にとられるタマの耳に
ガチャガチャという音
何と外に出て、玄関の鍵を掛けた!
部屋にゴキと取り残されたタマは仕方なく
掃除機でゴキ退治。片付け終わって
ポチに声をかけると、またも
「もう大丈夫だゾ!退治したから安心しろ!」
ハアッ? しっかしポチがあんなに素早く動く姿、初めて見たワ・・。
(その気になれば、結構ウゴけるんでないかい?)
今、ウチの掃除機は2年前に買い換えた、
ゴミ袋無しのサイクロンタイプ。
もう、ゴキ退治には使えない!(吸っちゃったら中でグチョグチョか?)
イザという時に備えて「泡で固めるバルサン」を
買い置きしているけど、これが使い方がなかなか難しい!
壁に向かって練習したが、思ったところに泡が飛ばないし、
すぐにはベタベタして触れない。
でも時間がたつと今度はうまく剥(は)がせない。
慣れるまでには時間が掛かりそうダ!
日夜訓練に励む?タマ