人の声で起きる朝を忘れて・・・カチコチ時を刻むひとりの身支度・・・。
起こされる煩わしさや、もどかしさを心地よく感じるのは・・・
いつまでも布団を抱えられていられた幼い体に・・・幼稚な夢がまとわりついた頃で・・・
永遠の時間を抱きながら、毎日を過ごしていられた特別な時間だった・・・。
チグハグな時間の中で家族が過ごして・・・重なる時間も少しづつ減って行くと・・・
渡せるモノや受けとれるモノは宙に浮いて・・・気付けばどこかに隠れてしまっている・・・。
寄り添うように過ごして・・・見守るように暮らしが包まれて来た地域の文化は・・・
いつまでも気安く声を掛け合う・・・お互い様やハレの日の繰り返し・・・。
お節介なほどの関係も・・・うるさいほどの関りも・・・積み重なる季節の仕草も・・・
苦労はしても・・・無理のない暮らしを守る些細ないつもだと思う・・・。
何度もしつこく声を掛られ・・・間際に家から見送るおふくろの苦労は・・・
無理のない・・・穏やかな暮らしの日常なんだろう。