ス クールウォーズ、確か、僕が小学生の頃、毎週噛り付くように見入っていました。荒廃した学校に一人の元ラグビー日本代表の教師が立ち向かう。実話に基づくドラマだという事でしたが、学校名などは変えられていました。当時、大阪の田舎町に居た僕でしたが、大阪のラグビー強豪校の元ラガーマンの方を通じて、それが、京都の伏見工業だと知りました。当然、山口先生の名前も。
この本は、そんな伏見工業高校の事を実名で、また、当時の本人達の記憶を辿る様にして描かれています。今、僕は、伏見に住んでいます。なので、描かれている情景は鮮明に浮かんできます。何か不思議な気分です。
今から考えると、山口先生は、確実に捕まるだろうと思いながら、読み進めて行きましたが、今こそこの様な熱い気持ちを持った指導者が必要なのではないかと思いました。生徒を殴ったり、酒を飲ませたり、無茶苦茶ですが、正面から対峙してくれる人。何年経っても、生徒のことを気遣い、時には一緒に泣いてくれる、そんな大人が必要だと強く感じました。