クロカメ日記

カメを中心に読んだ本のこと、見た映画のことや日々感じたことを書いていきます。

天地に燦たり 川添宗一著

2018-09-06 14:33:07 | 読書

 豊臣末期、朝鮮出兵と言われていますが、実は、明への出兵から、この物語は始まる。これまでは、日本側からのみの視点が多かったのですが、この物語は、日本、特に朝鮮に近い島津家、朝鮮同様明からの支援を受けていた琉球王国、そして、朝鮮、これら3つの視点から描かれている事が、とても新鮮で興味深く感じました。
 島津は、名門としてのプライドがあり、時の豊臣政権への不満を抱えながらの出兵。特に、自然環境の過酷さ、後半は、食料も尽き、悲惨な状況に!しかし、そこは島津!最後まで勇敢に戦い続ける。
 琉球は、小さな島国。自分たちの自然と文化を何とか守ろうと、各国に偵察を出し、情報を集める。
 朝鮮も、大国明を盾に必死に守りに入る。
 一枚岩で無い朝鮮国内は、日本により、国土が悲惨な状態に。一方、一枚岩の琉球の敗戦を喫する。ここから、琉球は幕末まで存続はするが、島津により、悲惨な状況が続く。
 この戦、何か得た国があったのだろうか?

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