「散歩するネコ」
群ようこ 著
女性から本を貸してもらったことがあった。
この本おもしろいよって。
それが群ようこの本だった。
ふと思いだした。
キョウコの住むアパートには(三万円の家賃)、
クマガイさんとチナツさんが住んでいる。
あとコナツさんが住んでいた。
キョウコは50代?
キョウコは、なにもしていないことに
申し訳なさを感じている。
けれど畳の上で大の字になり暑さをやり過ごす夏。
日々のささいなあれこれに思いめぐらし、
よろこびをどうかしらと思いながらも噛みしめる。
奥歯をそっとたいせつに噛みしめて。
非日常は至る所にあったはずが、
いま日常と非日常はあべこべの態をなしている気がしている。
最近物語と現実がリンクし過ぎている。
物語にいる時間が離れてもまた夢のように入り込む。