「本日は、お日柄もよく」
原田マハ 著
この小説にでてくる人たちの個性がいい。
主人公のこと葉はOL。
ある日幼なじみの厚志の結婚式に出席する。
そこで眠いスピーチのあとの、ある女性のスピーチに目が覚める。
あの女性は誰?
その後、結婚式のスピーチを頼まれてしまうことに。
人前で話すことの苦手なこと葉はあの女性を探して・・・。
スピーチライターという職業があることを知る。
今日はおもに政治家が使う原稿としてしられるであろう、
言葉をつかう職業のひとつ。
言葉の持つちから、言葉のゆらぎ、心を使って言葉にしていく。
言葉を使い心を表し、渡し、伝え、広がり、満ちる。
その時の場所の必要性。
巡る思いに言葉は追随する。
”困難に向かい合ったとき、もうだめだと、思ったとき、想像してみるといい。”からつづく言葉がとてもいい。
そしてタイトルにもなっている本日は、お日柄もよくという言葉。
この小説を読んだ後では、この言葉の印象はがらりと変わる。