GPV予報によると雲の多めの天気に成りそうだ。土曜の夜の遠征を予定して
いたが、どうにも微妙な感じだ。と言う事で、取りあえず金曜の夜に、
仕事を終えてから、富士山に遠征に行く事にした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/e2/af16cb4c9658ee603e7041038d8936a6.jpg)
【↑途中の富士五湖道路の気温は4度】
準備を整えて、7時過ぎに出発。当初家内も一緒に行く予定だったが、
土曜の休みが取れずに私一人での出撃となった。途中の富士五湖道路の
温度計は午後9時前で既に4度の表示。きっと明け方には零下だろうな。
こりゃ今日も寒いぞ~!
五合目に着いたのは9時を少し回った頃。
低く昇って来たオリオンの足下辺りには、多少薄い雲が出ている物の
全体的には、概ね晴れている感じ。但し残念ながら、雲海は出来て
おらず、東~東南に掛けては、かなり街明かりが明るく見えている。
と言う事で、今日はLPS-P2フィルターを手放せそうにない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/07/1194a179239bffeb480a22abd978a3be.jpg)
【↑オリオンの足下には多少の雲が残っていた】
先ずは、先週の日曜日に西側だけ撮って、東側を撮れなかったNGC6992-5
網状星雲が西の富士山に隠れる前にねらう。はくちょう座のα星デネブを
基準星に導入して、NGC6992を入力するが『NOT FOUND』になる!
え、何で?試しにNGC6995と入力しても同じ!。おかしい。念の為、前回
導入できたNGC6960と入力すると正常に導入を開始する。
う~ん??!取説の天体データ表の散光星雲の所を確認すると、NGC6960は
リストに有るが、NGC6992も6995もリストのどこにもない。なんと、こっち
の二つは、スカイセンサー2のデータに入ってないんですか?まあ、古い
機種なので、メモリ容量の関係から入って無くても仕方ない所か、、、
と言う事で、ステラリウムの赤径、赤緯を読み取って、入力しNGC-6962-5を
導入して、なんとか64秒で撮影を開始。30コマほど撮影して、その中から、
15コマをコンポジットしたのが↓下の絵。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/36/84e317a4f904f729bd444fe596978654.jpg)
【↑NGC6992-5 網状星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 15コマ
撮影日:2011/10/28 22:39-23:40 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング
・レベル・サイズ調整
直焦点じゃないので、細かい組模様までは写せていないが、それでも、
上のエビの頭のような、とがった所から、所々青いガスが入り交じった
所もしっかりと写せた。
前回の西側より、今回の東側の方が濃いとの事だが、確かに前回は何となく
にょろにょろという感じだったが、今回は割と細かく捉えられた様だ。
と言う事で、なんとかはくちょう座が山に沈む前に、撮影する事が出来た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/3c/a8b35fed38046e1201f4561cc71c9ecf.jpg)
【富士山の右側に沈む天の川と↑はくちょう座】
なんとなく網状星雲で流れ気味のコマが多かったので、極軸を確認すると
三脚が少し傾いていた。どうも下が砂利なので、板を敷いても今一つ
安定が悪い様だ。水平を出し直して極軸を調整しなおした。
さて、次の対象だが、事前にリサーチして作って来た、今時見える天体と
見える時間の表を参照する。暗い山では、光害の三鷹で撮れない銀河を
なるべく撮りたいと言う思いもあり、次のターゲットをM74とした。
M74だと小さいので、アイピースを9mmにして倍率を稼ぎたい所だが、
光度も9.2等と、そう明るい方では無いので、我慢して15mmのアイピースに
変更して64秒で撮影したのが↓下の絵
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/cf/6f386f3b75f1753e3899749dce008b31.jpg)
【↑M74 うお座の渦巻き銀河】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 7コマ
撮影日:2011/10/29 00:22-00:52 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング
・レベル・サイズ調整
直視径が10分角程度で余り大きくない対象だが、なんとかトリミングして
切り出した画像では、しっかりと銀河の腕が捉えられ、右側のちょっと
歯車の山の様な形をした部分の様子も写し撮る事が出来た。
しかし、18枚ほど撮影したが、相変わらず少し流れ気味の画像も多く
7コマしかコンポジット出来なかった。撮り終わって、もう一度極軸を
確認すると、板の上で三脚が少しずれたのか、全体に横に極軸が
ずれていた。しょうがないので、もう一度極軸を合わせ直して、
次なるターゲットを決める。
先ほどの表を参考に、次はバラ星雲を撮ろうと思ったが、まだ少し高度も
低く南東方向で、多少光害の影響を受け気味の空の様な気がしたので
少しだけ西にあって高度も高いオリオン星雲をその前に写す事にした。
前回、富士山ではオリオン星雲は、薄明迫る中での32秒露出だったので
もう一つの出来だったので、丁度良いので再挑戦してみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/67/913cc70a2f9f05bfbdaa9b8d686666bb.jpg)
【↑M42・M43オリオン大星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S F:2.0 f=4.9mm ISO:800 S:8秒 10コマ
ISO:3200 S:16秒10コマ 32秒8コマ 64秒 8コマ
撮影日:2011/10/29 01:35-02:26 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxで各秒毎コンポジット/YIMGで4露出画をコンポジット
→YIMGでかぶり補正・トリミング・レベル・サイズ調整
しっかりと64秒露出まで使えたので、かなり星雲の淡い所まで写って
くれた。極軸もようやく合った様で、各10枚撮影して、使えなかったのは
一般車のヘッドライトでかぶりが出た物だけだった。
ちなみに、M42・M43部分のみトリミングした画像がこちら↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/1c/7682cac3b30e0edd54c669583b123261.jpg)
中心部の階調を何とか残したかったが、ぎりぎり埋もれてしまった感じ
で、もう少し露出の少ないカットの比率を上げれば良かったか、、、
でも、あまり中心を残すと、周りの淡い部分が出なくなるので微妙な所
である、、、
と言う事で、画像処理が追いついてないので、後半はその2へ続く。
2011.10.28(10/30)