新宿の裏を見ておりひきがえる
どこの街にも表側と裏側があると思う。栄えている側と寂れている側。新しく開発された側と古くからある側。昼の側と夜の側。
最近ではKポップの人気ですっかり若い女性で溢れている街になった新大久保あたりは、30年くらい前はそれこそ新宿の裏のような雰囲気だったと記憶している。
そんなあたりをひきがえるが見ている。新宿にひきがえるがいるのかはここではどうでもいいこと。いや、ひきがえるなら逞しく生息していそうだ。およそ万人受けしない、むしろ忌み嫌われるあの太々しい姿の蛙。新宿と言っているが、人間の裏を黙って見ているのかもしれない。
「俺の方がまだマシだよ」
ゲロッ、ゲロゲロ。
新宿の裏を詠むのに、ひきがえるという季語が言えそうで言えない、だけど妙にしっくりくる絶妙な季語だと思いました。
他の動物だと即き過ぎたり、またはかけ離れて新宿がいかされなかったり…。
そこが短い俳句の面白さでもありますね。
新宿はよく行きますが、いろいろな所に裏通りがあります。それらの裏を見ているのが「ひきがえる」というのも新宿らしいところです。裏→ひきがえる、の即物感が面白いですね。
新宿ははるかなる墓碑鳥渡る
私も大好きな句です。こんな句が出来たら、もう一年は満足して過ごせます。
「はるかなる墓碑」なんてなかなか言えませんよね。
新宿という街は、なにか詩心を刺激してきます。私も二句あるのですが、これらに比べるととてもまだ新宿を詠み切っていないようです^_^;
ゴールデン街、行ってみたいけど若輩者には敷居が高い…
ころころが大好きな俳人に福永耕二が
います
お句を拝見して 耕二の句
新宿ははるかなる墓碑鳥渡る
を思いだしました
のお句は五月さん新宿の地面から見上げた路地裏の空、耕二の句は新宿の街を俯瞰した句
どちらも命を強く感じました
良いお句でしたね
因みにゴールデン街、大ガード下は
ころころの青春でした
これ以上鑑賞を続けると、作者の思いからどんどん遠ざかりそうなのでこの辺にしましょうか(≧∀≦)
<新宿二丁目のおかまバーに入ったときにガマガエルのようなおんなにブッチュ―された時の驚き>でどうでしょうかヾ( ̄o ̄😉オイオイ
おりで切れていますね。
自分をひきがえるに重ねて見ている…という鑑賞はどうでしょう。
新宿の裏、と、ひきがえる…この取り合わせが面白くもあります。
そちらも緊急事態宣言が解除されたようですが、句会はまだ開けないのかな?
<新宿の裏を見ておりがまがえる>の鑑賞
<新宿の裏を見ており/がまがえる>、おりで切れている。
ガマガエルが新宿の裏を見ているのであれば、<おり>ではなくて連体形の<おる>にしたと思います。
ということは、新宿の裏を見ているのは作者。新宿の路地裏にガマガエルを見つけた驚きかも…?
いずれにしても聡句は難しくて悩ましい(_ _;)…パタリ