
コンビニの駐車場に車を停め一人車内でアイスクリームを食べていたスーツ姿の男性。
それを見た私は心の中で「ププッ」となった。
大の大人の男性がアイスクリームですか?(笑)
それも嬉しそうな顔をして(笑)
という意味のププッではない。
大人の男性。
アイスクリームの似合わない顔。
そのギャップと、幸せそうな顔に、可愛いな。と(笑)
ずっと眺めていたいと思った。
私の視線を感じ男性がこっちを見た。
何事も無かったように私の視線は別の場所へ。
店内で買い物を終え駐車場へ行くと、その人はまだ車の中に居た。
アイスを食べ終わって窓の外をぼんやり眺めている。その表情が幸せの余韻を楽しんでいる顔にも見え、少年のようにも見えた。
年齢からすれば、きっと部下が何人も居て肩書きのある立ち位置だろう。社内では時に厳しい顔を見せ、責任、信頼、チームワーク、業績と沢山の重荷を背負いながら戦っている。
と、勝手な想像をしながら(笑)
そんな見も知らぬ男性が、ある人と重なる。
そんなはずはないのに、
その少年のような横顔に一瞬、憂いと寂しさが見えた気がした。
人前で苦しさ、寂しさを口にしない強さを持っていても、それらを背中や横顔で感じさせる。
そんな人間らしい人が、私は好きだ。