DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

因習と教えられない情報

2014-10-15 01:39:27 | 交流分析
今在籍している男性から(50代)

リエゾンで家事や育児での夫婦間のトラブル発生原因を交流分析(心理学)の観点から解説してもらいま した。
交流分析ではひとつの人格の中に、P(支配的・養育的な親の心)、A(冷静な思考と判断を行う大人の心)とC(自由な発想と従順な子供の心)があり、
それらが絡み合いその人の人格を形成しているというもです。

「男は会社で稼ぐもの。女は家庭を守るもの。」の考えはP(親の心)から生じる考え方で、今までは社会常識のようでしたが因習と気が付く方が増えてきました。
私の場合は、長時間残業で帰宅したときに、育児に疲れた家内から愚痴を聞かされイライラを出していました。
妻の話を聞いていると、内容は公園でほかの母子との軋轢や幼稚園でのトラブルの愚痴で、聞いていていると遊びの一部のように思え「女性は気楽で良いな。」と思っていました。
そのようなことが、積み重なり妻への不満が溜まっていきました。

交流分析では、育児期の夫婦関係を次のように解説しています。

母は、乳幼児の人格形成のためにP(親)の心とA(大人)の心を使い子供の人格形成を行っていく。
そのためにPとAの心のエネルギーは昇華するが、自分のC(子供)の心のエネルギーは残ったままになる。
そのC(子供)の心のエネルギーを発散するために、夫に愚痴を聞いてもらう。

そのようにして、C(子供)の心のエネルギーを発散し昇華しないと乳幼児への虐待が生じる場合がある。
夫が愚痴などを聞かないときは、友人などにその気持ちの昇華を助けてもらうことで対応する。
そのことが、外で遊んでいるように夫の目には見える。

夫は、妻の愚痴を聞くことで自分のPとAの心の力を使い果たし、自分のなかにある子供の心は昇華せず残ってしまう。
そこで、夫は家の外で自分のなかにある子供の心の欲求を満たしてくる。その方法は趣味や、友人との飲み会などである。と言うものです。
これを「健康な共生関係」と呼ぶそうです。

私の場合は、「妻が一所懸命に育児をしている中で、自分の趣味や飲み会など申し訳ない。」と考えていました。そして、「俺も我慢しているのに、お前はなぜ頑張れない。」と不満を募らせていきました。

妻と衝突した後に、「自分のことで楽しんでいれば良かった。もし、趣味などを持っていたら、妻から愚痴の嵐が来ても、自分が楽しんでしまった申し訳なさから我慢して耐えたのに。」と思っていました。その思いを交流分析で体系的に説明され納得し、「もっと早く知っていれば。」と残念に思いました。

夫婦関係を上手く維持している方は、これらのことを他人の振る舞いから学び取っていると思いますが、教えられたり体系的に説明を受けることは無いと思います。これが、「教えられない情報」のひとつです。

以上はリエゾンで教わる交流分析の一部です。
交流分析を教わることは、夫側から出る不満の原因を明らかにして、問題の根幹に気がつくことからDVを絶って行くスタートになっています。



  リエゾンからのコメント

 健康な共生関係とは、ともにいきると書きます。
 赤ちゃんができたときに父親の関わり方を自我状態(心の状態)からみて教えたものです。
 残念なことに、日本の男性は健康な共生関係を持っている父親はあまり見当たりません。
 忙しくて、あまり家にいないので、関わりようがないなどが理由に挙げられます。
 日本のママたちは、ここで、友達を使います。実に理にかなったCの発散です。
 パパ達にはお気楽に見えるこの発散は、パパ達を助けてくれているのです。
 本来パパ達がしなければいけなかったことが、友達で助けあっているのです。
 でも、これは、将来パパ達の立場を揺るがすことになります。
 なぜならば、苦しい時に助け合ったのが友達となれば、その友達との結びつきは
 強固なつながりになっていきます。
 パパ達が定年退職後に妻と旅行とか考えたとしても、妻たちは夫よりも
 友達を選ぶのです。日本のママたちは夫よりも友達なのです。
 苦しい時に共に生きたのは誰か、 
 それがつけとなって後で返ってくるのです。
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ペーシング授業の感想(50代男性)

2014-01-04 02:40:21 | 交流分析

 先日ペーシングの授業がありました。
 お互いにお弁当を食べさせ合う授業で、言葉を出さずに相手に食べさせてもらう物などを指示して、
順番に食べていくゲームの様なものでした。
 最後にどのような解説があるか、ドキドキしながら作業を続けました。
相手の指示を間違えないように更には食べやすように配慮しながら食べさせていきました。
 終わった後で、聞かれたことは「美味しく食べられましたか?」ということでした。
 私は、お弁当選びの段階から自分の好みとは別の、
相手が食べさせやすい固形のおかずの弁当を選びました。
 食べる時も、相手が食べさせ易いように口で取りに行くことばかり考えていました。
 相手に食べさせるときも、食べやすように口に運ぶことばかりを考えていて
弁当を味わう余裕は全くなかったので質問に驚きました。

 解説では、相手に食べさせることばかりを考えず、
自分でもお弁当を味わう姿勢を持つことの必要性を伺いました。
 そのお話で自分の生活態度が思い返されました。
 家族のために一所懸命に仕事などをこなしていたが、
自分の人生を楽しんでいなかった。家族はそのようなことを私には望んでいなかったはずだ。
 しかし、私は自分が一所懸命だから、家族にも一所懸命を要求していたのではないか?
 家族とレジャーをしているときに、自分が楽しまなくて家族が楽しめたのか?
 そんな反省が出てきました。

 これからは、人生を楽しむ余裕を持ちながら生活していこうと思っています。


 
 ペーシングは、相手の呼吸に、相手の状態に自分を合わせることから始まります。
 今回の授業は、お互いに相手のお弁当を声を出さずに、食べさせあいます。
 相手が何を望んでいるのかを相手のジェスチャーから読み取り、
 自分もしっかりと伝えます。
 
 夫婦関係は、食べさせあいの関係になります。
 一方的の奉仕ではどちらかが我慢をすることになります。
 相手のペースに合わせること、望むことを読み取ること、
 自分のしてもらいたいことを、的確に言葉を使わずにどう伝えたらよいか
 を考え、実行する、これは夫婦の間の良い練習にもなります。
 この授業では、自分の癖がでます。
 一生懸命にするあまり、自分のことを大事にできない、
 相手が望んでいることとは違うことをついしてしまう、
 相手の望んでいることがよくわからない、
 自分の思い込みで接してしまう、
 自分がしてもらう時にちゃんと伝えられない、
 自分の要求を伝えることに罪悪感を感じてしまう、
 他人にしてもらう時、緊張して自分がよくわからなくなる、
 相手が遅いとイライラしてくる、スピードが上がることが良いと思う、
 自分のペースを守れなくなる、などなど。
 なぜ双方の食べさせあいなのかを気が付きません。
  
 DVをしてしまった男性たちの多くは(日本中の男性かもしれませんが)
 「家庭は自分の疲れを癒すところ」と考えています。
 外で頑張った自分だから、どんな毒を吐いても許されると
 勘違いをしています。共稼ぎの女性も、専業主婦の女性も
 頑張っていて、疲れていることを忘れているのです。
 夫婦は助け合いです。依存ではありません。
 お互いがちゃんと自分一人でも立っていられる状態で
 手のひらを合わせているだけの関係です。
 どちらかが寄りかかりだしたら、寄りかかられた方は
 重たくて苦しくなります。退きたくもなります。
 急に退かれたら、寄りかかっていた方は倒れてしまいます。
 そんなことにならないためには、IamOK,YOUareOKの関係を持てることです。
 相手を尊重し、自分も大切にできるそんな関係をお互いに築けたら…
 その関係をみんなができるようになることを 目指していきます。
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結木利奈講師プロフィール

2013-12-30 00:26:31 | 交流分析

 1月19日 結木利奈先生に講演会予定

 結木利奈先生 プロフィール

 TV、ラジオのアナウンサー、パーソナリティを経て、企業コンサルティング活動を開始。
 現在、幅広い業界において経営戦略、ブランド戦略、HR戦略などを数多く手掛ける。
 一人一人が輝くためのメソッドを研究、開発し、健全な社会のために、人生の
 リスクマネジメントを提唱している。

 *株式会社インビジブルビジョンズ 代表取締役CEO
 *ヴォイスセラピー研究会 代表/ヴォイスセラピスト/心理カウンセラー
 *NPO法人 日本リスクマネージャー&コンサルタント協会理事*NPO法人 
  日本交流分析協会TA 交流分析士/TAインストラクター
 *人生を前向きにハッピーにするヴォイス(声)の法則とTA(交流分析)を融合させて
  「生きやすさのストローク」を提案します。
  
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DVは治るのか?その2

2013-09-30 01:14:53 | 交流分析

 人柄がなぜ変わらないのか、それは気質の部分にあたるからだと
 推測できます。
 実際、交流分析で、理論上はエゴグラムが変わるということは、
 性格の変容、つまりパーソナリティの変容が起きたことになります。

 しかし、来所当時に、落ち着いた静かな印象、明るい印象、子どもっぽい印象、
 様々な印象をそれぞれの方に感じるわけですが、エゴグラムが変わっても、その男性の
 印象は同じままなんです。

 これはどう説明がつけられるかというと、もって生まれた気質というものがあります。
 それは6タイプに分けられます。
 クレッチマーのタイプにも相当するものですが、人格適応論にそれが説明されています。

 人格適応論は、今日本で注目されてきている理論です。
 会った時の印象が変わらないのは、気質から感じる部分なのでしょう。

 6つのタイプは
 想像型、行動型、思考型、信念型、反応型、感情型の六つになります。
 
 人はもって生まれたものもあるのです。
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感想を聞きました。その4

2013-09-01 10:05:16 | 交流分析
 
 Aさんの続き

 倉成央先生の特別講義(H.25.10.27実施)

 講義を受けた感想をまとめます。

 印象に残ったのは「感情の使い間違い(ラケット感情)」のことです。
 人間の本能的感情は、悲しみ、怖れ、怒りの3種類で、それ以外の感情はラケット感情である。
 イライラの多くは悲しみの感情の使い間違いであることが多い。
 自分に置き換えると、なぜイライラするのか。自分の主張が理解してもらえない。
 意見を採用して貰えない。無視される。などの時にイライラを生じていました。
 これは確かに、悲しみの感情であると理解できました。
 キレることは怖れの感情の使い間違いのことが多い。
 これも自分に置き換えると、自分の主義・主張を失う怖れやそれに伴う自信の喪失を
 怖れるからキレるのではないかと理解できました。
 切迫感も怖れの感情の使い間違いではないかとアドバイスを頂きました。
 時間に遅れ、信頼やチャンスを失う怖れが切迫感につながっていると気が付きました。

 感情を使い間違えていると、その感情は解消されないと伺いました。
 本能からくる感情は時間経過とともに薄らぐが、使い間違えている感情は昇華されないそうだ。

 感情の使い間違いが起きる原因は、自分がネガティブに考えている感情は
 使わないようにするので、別の感情を使ってしまうことが起こると教えて頂いた。
 親が否定的に思っている感情は使わない。確かに、親は怒らなかった。
 そしてイライラしていたのを間近に見ていました。私はそれを模倣していたのです。
 また、社会的な価値観による感情の抑圧も、感情の使い間違いを生む原因だそうです。
 人前で悲しみや怖れを出すことを恥ずかしいと思うと別の感情を出してしまう。
 自然な感情を素直に出すことが大切であると説明を受けました。

 感情の抑圧を無くすことは自分を楽にし、結果的には周囲の人間関係も改善される。
 悲しみや怖れの感情は相手に伝えても、関係悪化にはつながらない。
 しかし、それらの感情を怒りの感情に使え間違えてしまうと、周囲との軋轢は増すばかりだ。
 このような説明を受け、自己表現を素直に行うことの難しさと重要性を再認識しました。
 
 リエゾンで行っている肩もみも、相手に自分の要求を伝えるための練習で、
 相手に遠慮することなく、頼みたいことを上手く伝えるための良い訓練だと教えて貰いました。


 以上です。
 
 
 リエゾンからの解説
 
本物の感情は、怒り、悲しみ、怖れ、そして喜びと4つあります。
 喜びも本物の感情です。
 ラケット感情にも、怒り、怖れ、悲しみとあります。
 ラケット感情はまだまだ限りなく様々な感情があります。
 私たちは育つうちに間違った感情を使い慣れてしまいます。
 男性に多いのが、本当は悲しいのに怒りを出すことで親から承認される、そのために
 悲しい時に悲しめないということになります。
 女性に多いのが、本当は怒りを感じているのに、悲しがった方が
 親から認められる、だから、すぐ泣いて訴える、という感情の使い方となります。
 小さいころから慣れ親しんだ感情の間違った使い方は、人間関係に軋轢を起こすのです。
 自分の本物の感情をつかめるようになることがリエゾンでの目的の一つとなります。
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