DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

妻からの投稿1

2014-06-08 23:15:31 | 【DV加害者更生教育プログラム】


 タイトル:他人の力が必要(30代女性)
リエゾンに通い始めるまで、夫を更生できるのは身内だと思っていた。しかし、実際には「第三者」の立場である方々の存在が大きかった。そもそもDVというのは、他人のいない密室で起こるものだ。ある日、夫は公共の場で大暴れしDVを他人の前でさらしてしまった。それがのちにリエゾンに通うきっかけとなる。

それまでDV は1年間続いていた。夫は会話のなかで言いたいことが言えなくなると突然豹変し、爆発する。そのときにDVを起こすというパターンを繰り返していた。そんな折、とある居酒屋で我々は事件を起こした。DVを目撃する第三者が初めて現れたわけだ。危害を加える夫を、その場にいたお客さん達が取り押さえた。その日、あかの他人であるお客さん達が私たちに付き添い、夜更けまでなだめ、慰めてくれた。

翌朝も夫はDVを起こしたが、私は仕事へ行った。夫はちょうど休みの日だった。私が出掛けているあいだ、夫はネットでDV加害者プログラムを探し出した。帰宅した私に夫は、リエゾンの紹介と、謝罪をしてきた。夫はこの時すでに「気づき」があったのだ。既に私は別れるつもりでおり、自分の両親に相談したが、別れを勧めなかった「せっかく出会った男性なのだから、もっと向き合い、もう少し付き合ってみてはどうか?」と。私は夫を許せないでいたが、リエゾンに通い始めた夫をしばらく見守ることにした。

あれから1年以上経つが、リエゾンのおかげで暴力はなくなった。変わろうと努力する男性は変わるということを実感した。グループで行うプログラムでは、仲間が更生していくことを心から喜ぶ友情もあり、夫にとってすっかり憩いの場となっている。

そもそも周囲へのDV相談は、はばかられる。例えば私が周りに話しても、皆は口を揃えて「別れた方がいい」「一生、DVはなくならない」の一点張りで批判されるのが常だった。夫(男性側)も周りに相談できずにいた。一方、リエゾンでは、同じ立場の仲間同士が集い、お互いの意見を交換し、励ましあうため、他人を通じて自分自身を見つめ直すことができる。
 
もちろん、まだまだ、夫とささいなケンカをすることもある。しかし、そういうときこそ、リエゾンの出番だ。妻から先生に相談すると、次回のテーマとして取り上げ、話し合ってくれる。また、先生が夫婦円満の秘訣を惜しみなく伝授してくださるという、メリットもある。リエゾンに出会えて本当に良かった。皆様には多大なるご迷惑をおかけしたが、先生や仲間達のおかげさまで今日がある。私は夫と別れなくて良かったと心から感じている。
(ちなみに、事件を起こした居酒屋にいたお客さん達とは今ではすっかり、飲み仲間である。ありがたいことに、結婚式では一同で祝電までいただいた。)



 リエゾンからのコメント
 リエゾンでは初めての妻からの投稿です。ありがとうございます。
 ここのところ、妻たちから、本当に人って変わるんですね、という言葉をいただいていることが多く
 この紹介をしたいなぁ、と思っていたのでありがたいです。
夫がこちらに来ていてもまったく自分はDVだとも思っていない、という男性だっています。
 DVを何とかしたいか、自分は違うと思うままかは、自ずと彼が変われるかどうかの結果が分かれます。
 
 妻とリエゾンとの連絡のやり取りは とても大切だと思っています。
 連絡の取れない方も中にはいますが、妻が不安を感じたり、 
 聴きたいことがあったりしたら、遠慮なく、メール(もしくは電話)をくださいと伝えています。
 次回のグループで話し合います。グループでは、仲間達がどう伝えたらこの人に伝わるのか
 みんなが考えながら発言をします。その姿をみていると、頼もしくもあり、微笑ましいです。
 グループの力ってすごいなぁと思うのです。
 そのグループも最初は遠慮して、言いたいことを伝えなかったりしていた時期も
 もちろんありました。でもやっぱり、人は成長していきます。グループも成長します。
 
 これからもみんなが成長していく姿を見ながら、一緒に歩いて行こうと思います。















コメント
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