DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

家族じゃないよね

2018-08-03 09:26:45 | 【DV加害者更生教育プログラム】
50代男性jさん第2弾

リエゾンの通常授業で、事例研究のプリントが配られました。

事例の内容は、夫が未熟で家事ができず、関わろうとしない内容です。
妻が出張中に、病気になったお子さんが夫を頼らないばかりか、夫は子どもの
病気にも気が付かない状態でした。

私は、「未熟で・・・」と言うことに違和感を持ちました。
未熟ではなく、「家族としての役割を果たしていない。」と言うのが良いように感じたからです。

私はと言うと、家族から「家族じゃないよね!」とか、「下宿人と同じだよ!」などと罵倒されたことがあります。

どのような時に言われたか思い返してみました。

自宅のことよりも実家のことを優先してしまったとき。
家族の誰かが問題を抱えていて、皆で対応を考えているのに、聞き流してしまったとき。

言われた時は、罵倒される程のことではないと思っていました。

しかし、事例研究のプリントを読み、妻と子どもはイラついたのだろうな。
真意は「家族なんでしょ。もっとこっちを優先して。」とか「家族なんだから、もっと真剣に関わって!」と
伝えたかったのだろうと思いました。

言われた直後は「下宿人なら、小遣い制は止めだ。家に入れるお金は下宿代相当の金額にしよう。」と思い、
その時の嫌な気持ちはまだ残っています。

でも、家族でいられる時間は残りが少なくなってきています。あと数年で子どもは巣だって行きます。
自分たち夫婦も、夫婦でいた時間の折り返し地点は過ぎていると思います。
残っている時間は家族の絆を深めていこうと思い直しています。



リエゾンからのコメント

 折り返し地点が来た時に隣にいるのは果たして誰でしょうか。

今、あなたの目の前にいる妻はいないかもしれません。
一人になっているかもしれません。

リエゾンに来るメンバーの多くは一人になってからやってきます。
妻が訴えていた時に聞かなかった残念な結果です。

それでもあきらめないで欲しいと思います。別居後、同居に戻った夫婦も
何組もいます。交流分析を学んだことで、双方が自己理解、そして他者理解が進むからです。やり直しに遅すぎることはありません。
ただ一つだけ、妻が夫を心の底から嫌だと思うと戻ってこない可能性はあります。

女性は何度も許してあげるのですが、ある日を境にプツンと気持ちが無くなるときがあるのです。そうなるともう許さなくなります。今まで情で繋がっていた細い絆さえ切れてしまったのです。そうならない前に妻の声に耳を傾けましょう。

永遠に許してはくれませんから。

家族じゃないよね!と言われていたjさんですが、これは裏を返せば、早く真の家族になって!という切なるメッセージだと私は思います。

折り返し地点を迎えた時に、今一緒にいる目の前の妻と穏やかな歩みをしていきませんか。
多くの夫婦が修復されることを願っています。






コメント
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