(30代男性スタッフから)
近年では、犯罪は家の中で行われているのではないかと言われ始めている。その一つに挙げられるのが親のこどもへの虐待である。ニュースになったものもあるが、すべての事案がニュースに取り上げられる訳ではない。だとすれば、他にも多くの家で虐待がおこなわれていると考えられるのである。
虐待をしたい親はいないだろう。しかし虐待してしまうのであれば、それは心の問題である。リエゾンちょうふでは、こうした心の問題に対するワークが準備されている。また、他者との問題の共有によって、あなたは一人ではないのだと言うことも確認できる。一人で心の問題に取り組むことは、非常に難しい。勇気を出して、リエゾンちょうふの扉をたたいてみませんか。
リエゾンからのコメント
虐待関連の中に、「神話」というものがあります。
神話には様々ありますが、一つに虐待を受けた子どもが虐待をする大人になる、というものがあります。
交流分析の観点からいうと、虐待をする大人になるというのはおよそ正しいことになります。
なぜなら、子どもはモデリングを(大人の行動の真似、取り入れ)する存在だからです。
ではなぜ「神話」というのか。それは、必ずというわけではなく、ある体験をした子どもは虐待をする大人にならなかったという
調査があるからです。ある体験とは、子ども時代に苦しい胸の内をだれか大人に話せたかどうかだそうです。
交流分析でいうなら、話すことによる、感情消化と思われます。感情消化ができていたら、虐待を大人になるまで持ち越さずに済むということです。それがもしなかったら、モデリングによる取り入れは発揮されるでしょう。
禁止令でいうなら、重要であるな、正気であるな、自分を大切にするな、存在するな、など考えてもきりがありません。
DV加害者更生プログラムを実施していて感じることは、DVをする男性たちはおおよそ子ども時代に大人からの過度な支配を受けています。
それは、身体的虐待のようにわかりやすいものだけではなく、精神的虐待のように、子ども側がつらいと感じていて、大人がそこに気が付いていない場合もあります。一言でまとめるなら、自由を奪われていて自己の存在意義が失われているという感じでしょうか。
社会の問題として、どんな支配が大人になった時にDVとして表れていくのか、子どもへの虐待として表れていくのか、早急に子育て世代に伝えなければいけないと危機感を持ちます。
DVをしなくなる男性になるまで、1か月2か月の話ではありません。個人差はありますが、時間を有します。
切に予防教育を願います。