題名:妻からの贈り物(50代参加男性)
妻から1冊の本を渡された。
本の題は「妻のトリセツ」でした。
「あなたが家族から嫌われている理由がその本を読めば分かる。」と言われて渡されました。
その本には、リエゾンで学んだ妻との良いストロークの取り方などが書いてありました。
本に書かれていた内容で、妻が私に伝えたかった主なものは次のことだと思いました。
・妻が文句を言ってくるのは、夫を諦めていないから。(リエゾンでも言われました)
・妻の文句は過去の出来事も合せてでてくる。その時は謝罪するしかない。(リエゾンでも言われました)
・妻との会話は共感が必要。(これもリエゾンでも言われました)
・妻の怒りには理不尽なこともある。。(これはリエゾンで教わらなかった)
この本を読んで、リエゾンでは気が付かなかったことに思い当たりました。
それは、「妻の怒りには(無邪気な)理不尽なこともある。」と言うことです。
リエゾンのグループでも「妻の理不尽な怒り」が話題に上がることは有りますが、出席者がDV加害者だから、
「理不尽」=「過去のトラウマ」や「復讐」と捉えていました。
しかし、DVを受けていなかった妻にも「(無邪気な)理不尽な怒り」があることを知りました。
今までは「妻の理不尽な怒り」を「(悪意ある)復讐の怒り」と思っていましたが、違う可能性もあることに気がつきました。
今度、妻が理不尽な怒りを発したときは、復讐なのか?、トラウマか?、それとも一般の妻たちにもある
「(無邪気な)理不尽な怒り」かを観察してみたいと思っています。
一般の妻にもある「(無邪気な)理不尽な怒り」なら、もう少し気楽に受け答えが出来るように思います。
妻からは本を 早く読むように急かされ、読んだあと直ぐに感想を求めらました。
いきなりだったので、上手く言葉が見つからず、過去の謝罪と本を贈ってくてたお礼を言ったところ、
この本は息子に読ませるために、息子の妻に渡すのだと言われました。
「私はついでか・・・。」と思いましたが、この本を読ませる気持ちになっていた妻には感謝しています。
リエゾンからのコメント
妻のトリセツとか、ちょっと引っかかるのは私だけでしょうか。取扱説明書って物についているものだと思っていたからです。
逆に夫たちは気にならないのでしょうか。例えば「夫の取扱説明書」と言われる言葉に。名は体を表すとも言いますね。
使う言葉から平等な感覚は生まれてくるものだと思うのです。奥様、家内、主人、亭主など。言葉から平等を意識していきたいと思います。
リエゾンでは、仕返しと、フラッシュバックとを区別します。フラッシュバックが起きたら何度でも謝罪します。
本当の謝罪は相手に届き、妻の怒りのエネルギーを氷解していきます。夫が相手の気持ちに立つことができたら真の謝罪が出来るようになるでしょう。
それに比べて、仕返しは夫側に恨みの気持ちを植え付けていきます。ここから負のループに入っていくのです。
仕返しをしてきた妻にはわかると思いますが、仕返しをする時期は夫が低姿勢の時なのです。離婚を突きつけ、夫が何とか修復を願い、そんな時期に仕返しは起きます。というか、したくなるのです。もっともと言えばもっともですが、それが子どもの前で行われていることを忘れてしまいます。歯止めがきかなくなり見せつけていきます。そして自分が逆DVをしていることにも気が付かなくなるのです。
この状態は相互DVです。恨みの連鎖になっていくので、ここから脱することを妻たちに伝えていきます。
ここに穏やかな未来はないのです。パワーゲームが続くだけです。
例えば、妊娠中の具合の悪い時、夫から「ゲーゲー吐くなよ、こっちまで気持ちが悪くなる。」と言われた妻が、夫がインフルエンザで唸っているときに、「こっちにうつさないでよ。ほんと迷惑よ。」と言い、全く関わろうとしなかったら、子どもから見た時になんと殺伐とした家に映るでしょう。リエゾンでは子どもから見た風景を大切にします。(うつらないようにする配慮と病人にする嫌悪は別です)
交流分析の親交親密な関係に到達するためには、仕返し(復讐)はしません。
リエゾンに来た妻たちは仕返しをしなくても済むようになっていきます。なぜなら
インナーチェンジングセラピーを受けていくうちに、自分の未来の大切さがわかってくるからです。大切な自分の可能性のある未来の前に、仕返しで時間や気持ちを割いている場合ではないと感じるのです。自分の立て直し、自律が優先順位1位になるのです。夫に向いていたベクトルが自分に向くのです。夫とここで差が出てしまうことにもなります。(これはリエゾンに来ている夫婦しかわからない内容だと思います。)
記事に書かれていた「(無邪気な)理不尽な妻の怒り」ですか。そういえば、そんな時もありますね。リエゾンで教えるようにしていきたいと思います。