Lilac-Garden

写真で綴る日々の記録 & クラギ練習帳

白木蓮の美しい花姿

2007年03月29日 | 香川県

桜も咲き出したというのにちょっと遅いかな?木蓮が枝垂れて花を咲かせる姿はとても美しいものでした。ゆるやかなカーブの枝先に、白く大きな花が灯ります。一つ、二つと、まるで羽根つきの羽根がくるくると回りながら落ちていくのではないかと、そんな空想をしてしまいました。蕾良し、開いてまた良し、なんとも美しい花です。


待ちくたびれた木蓮

2007年03月28日 | 香川県

毎度、お馴染みでしょうか、栗林公園から木蓮です。この場所は、西側に紫雲山があり、日当たりの影響もあって、随分長く待ちました。小川の両側にかぶさるようにして咲かせた景観が素晴らしく、どうしてもここの木蓮を撮りたかったのです。初出勤は13日。次は17日(↑上の木蓮)街中の木蓮が満開で、遅れたか!と慌てたが…まだ蕾。最後に行った26日(↓下の木蓮)暗くて力不足。惜しくも右側の大きな木蓮は散っていました。ちょっとジレすぎで油断した結果です。なんて事でしょうね。どうやら両側同時咲きは1日から2日の間かも。でもまあまあの満開だよね!来年こそは~!なあんて事思ってる私ですが、はてさて。。




駄菓子屋世代のストーリー ・・・2

2007年03月27日 | 駄菓子屋世代のストーリー

駄菓子屋通いより少し前、もう少し小さい頃だと思う。私は母の買い物によくついて行った。毎日「お使いカゴ」を抱え、主婦が買い物に出るのが午後の3時頃。小さな商店はにわかに活気付く。

「きゅうり、ちょうだい」「あいよー、持ってきなー」
母がお金を差し出すと、八百屋の天井から所々、ゴムで吊り下げられた竹の籠をぐいーんと引っ張って、受け取った金を入れる。じゃらじゃらっとかき回しておつりを手渡すと、籠はボヨヨーンとまた元の位置で揺れた。おばちゃんの紺色の大きな前掛けの前で、きゅうりは新聞紙にくるくるっと包まれ、お使いカゴに投げ込まれる。

「奥さん、大根のいいのが入ってるよ。」「今日はいいわ。」「あいよ、また来てねー。」「お嬢ちゃんいくつ?」照れてる暇はない。トントンと流れるようにおばちゃんの口から飛び出してくる。やっと、年を言おうと顔をあげたら、「あ、奥さんいらっしゃーい。今日は何にする?」大声が行き交う元気な店だった。



家からは川の土手を少し歩く。片側は崖がそそり立つ土手の道。隙間だらけで所どころに木の節穴が小さく開いた橋を渡る。20cmくらいの粗末な縁があるだけで、欄干もないような古い板の橋。穴から下を覗き見れば、いつも川藻が揺れていた。

橋を渡り、細い急坂を登って角を曲がると小さな写真館。もう少し行くと和菓子屋、薬屋、魚屋、八百屋、肉屋と並んでいた。店屋の他は古い住宅街だったから、静かな細い路地で歩きやすい。私はきっと弾むように歩いていただろう。

環七沿いの小さな町。おそらくこの大きな道路に分断されたであろう小さな町だったから、あっという間に町は掻き消えた。八百屋が店を閉めたのはそれから5~6年もしないうちだったのではないだろうか。しばらく空き家だったが、気付くとセブンイレブンに変わっていた。

長年賑わった界隈の最後の時代を私は見ていたのかもしれない。

◆  ◆  ◆

Lilac-garden 駄菓子屋世代のストーリー より2回目  (写真はみろく公園のクリスマスローズ)


ユキヤナギの印象

2007年03月26日 | 庭の花*花だより

ユキヤナギの花は一体いくつあるのだろう。
無数の小さな花は押し黙って 皆無口でいる。
春の陽が柔らかくなった頃 静かに花を開いて そこにいる。



風にゆらりと揺れて また止まったね。
白くパンパンに膨らんだ穂が、私の頬をすーっと撫でていったよ。



寂しいの? 寂しいよねえ。
一緒にいるとそんな気がしてくるんだ。
肩寄せあって黙っていたい そんな花。

華やかなのに、沈黙を守る、美しい花であると私は思う。




駄菓子屋世代のストーリー …1

2007年03月23日 | 駄菓子屋世代のストーリー


昔、通学路の途中などに駄菓子屋さんがあった。家のすぐ近くのパン屋さんは何故か「駄菓子屋さん」と言われ、小奇麗なパン屋の店奥に雑多な駄菓子を隠すようにして置いてあった。今思えば…である。別に子どもにとって、そんな事はどうでもよく、さっさと店の奥に行って目当ての菓子を選んだ。四角い顔の優しいおじさんと、笑うと目のなくなる丸い顔のおばさんがいた。

少し遠いがお気に入りだったのが、通称「リンゴ屋」。つるんと禿げて小柄だけど、目つきの鋭いお爺さんがいた。お爺さんが恐いんだけど、やっぱり行く。

こちらは年代ものの建物で、木枠で出来たガラス格子の扉をガタガタッと開けると店内は狭く、ちょうど子ども2人が並べる程の土間があった。目の前に置かれた低い台には、それはそれはカラフルなビー玉やおはじきやめんこ、銀玉鉄砲に、マルカワの丸玉風船ガム、ポリ風船などなど。上を見上げれば流行の野球カードや紙のプロペラの模型飛行機が所狭しとぶる下がるから、どれを買いたいのか分からなくなった。そこでお爺さんはジロっと見る。

一通り眺めると、最終目的はやはり駄菓子屋さん特有のあの四角いガラス瓶の中。エンジ色のふ菓子や、割り箸2本でこねる水飴、大きなりんご飴、長いタコ糸につけてあるイチゴやバナナの5円のくじ飴。何でも5円~10円で買えたような気がする。

店内は色とりどりで、皆が大好きで…。お爺さんの顔、恐いよねーと言いながら、やっぱり通うのだ。私が生まれ育った東京杉並の話である。

すごいでしょ?放ったらかしのユキヤナギ、庭の花。空き家の犬小屋を覆いつくしてものすごい勢力です!写真とは全く関係ないけど、犬小屋見てたら何故か思いついた駄菓子屋さんのお話でした。題して「駄菓子屋世代のストーリー」私の原点。長くなりそうだから、次回から単発シリーズにして書いてみようかと思います。

あなたの駄菓子屋さんはどんなでした?



ご実家が造り酒屋さんで、店先で駄菓子を売っておられたという「マロニエのこみち…。」さんが、古い貴重なお写真をアップしてくださいました。木枠のガラス格子の扉は・・・そうそう!こんな感じの扉でしたよ。よろしかったら、 懐かしの扉 を開けて、しばし、あなたのご幼少の思い出など浸ってみませんか。かわゆい「マロニエのこみち…。」さんも必見です!!


娘より。

2007年03月22日 | 庭の花*花だより

木瓜の花、ちょっと和風に撮れました。ぱっちりの目がこちらを見ています。何か話しかけているのかな?「なあに…?」と、聞き返してあげたくなるような顔ですよね。短い小枝を切って、花瓶に挿してみたらかわいいでしょうね。我が家の庭でも、母からもらった赤の木瓜がちょうど咲き出しました。父は沈丁花を、乱暴にざっくりと掘って「ほら、持ってけ」と言いました。毎年いい香りと優しい花を届けてくれる庭の花です。



帰郷の日 指折り数え 母の指

心待ちにしてるんだろうなあ。木瓜の花を見ると思い出す。でも、すぐに忘れる親不孝娘。



時は流れ、二つの証し。

2007年03月21日 | 讃岐のUDONのお話

「いつか書きたかったUDONの話」で何度かご紹介してきた映画「UDON」ロケ地…跡。映画の舞台となった松井製麺所の古びた建物は移築され、代わりにご覧のような記念の柱が立っていた。ロケ地見学で賑わった頃を思うとやはりスコーンと抜けた空間は寂しい。



しかし、妙なもので、この池の前でぼーっとしていたら、やはりこれで良かったのではないかという気がしてきた。池は静かに風の波紋を描き、鳥たちが水に揺れる。遠くの讃岐富士には、ぽこぽこと大らかな雲がたなびいては消えてゆく。名残は小さな記念柱が二つ、赤いベンチが二つ、それが証し。いいじゃないか、一つの時代が過ぎ去り、また元の静けさを取り戻したのだろう。



やがて人々がすっかり忘れかけた頃、昔懐かしい映画として紹介される。その頃、池のほとりにはビルや住宅が立ち並ぶだろうか。いや、たぶんそんな事はない。いつの時代が来ても、静かなままできっとそこにあると思いたい。何もない所だけど、この風景が好きだから、そっと逃げて来られる場所だから。思いつきでふと訪れてみたくなる静けさだから。



うーん。凛々しいお顔!

2007年03月19日 | 庭の花*花だより

家の北東の角、うちの旦那さんが子どもの頃に植えたクリスマスツリーがある。高さ5m以上?もっと?火の見やぐらみたいに立ってる。ここ数日「鳥の写真を撮りたい私が住む」この家の、この木や、枯れ椿の木に、なんと好都合に、糞害に悩まされるほどに鳥が集まってくる。2階の窓から望遠差し出して、間近のショーット!これでも、身を潜めるのに大変なんですよ!



つぶらな瞳ね、ヒヨってかわいいんだ。。鳥に縄張りなどというものはないのかしら。ヒヨドリ、メジロ、カラスの子?なんでもやってくる。さてね、一体何の虫が涌いているのかしら。モミの木危うし??どうやらお食事時間は午前中のようです。ひとしきりピーピー、キーキーーやった後、庭はまた静かになりました。



行け!飛びたてヒヨ!



「和むわねー」…撮ってる私はちっとも和んではなかったが。。



「春黄金花」・ハルコガネバナ

2007年03月18日 | 香川県

サンシュユの花を私は初めて見る事ができました。一度覚えると、よく目につきます。街中で黄色に輝く美しい木を3本も発見しました。立ち姿も風情があってなかなかのものですね。今を盛りに咲いているようでした。



さて、何を書こうかしらとネットをウロウロしていましたら、なーんか私好みの名前を発見しましたよ。春には「春黄金花」(ハルコガネバナ)、また、秋には「秋珊瑚」(アキサンゴ)との別名があるそうです。真紅の実をつける事から「秋珊瑚」。場所もしっかりチェックしましたので、秋はまた、珊瑚の実を拝見に…。季節で変わる美しい名前が素敵ですね。

最優秀椿賞

2007年03月15日 | 香川県

椿の花はとてもきれいでした。陽に透けて恥らう花、トップライトで輝く誇らしい花、木漏れ日を浴びてひっそり咲いた花、どれもが、私を見つめてくれました。冬なお、頑丈に、艶やかな葉を茂らせて、時を待っていた赤いヤブ椿。空と大地の大きな力が宿りました。






皆が皆「私を撮ってね」と言うものだから、1枚、また1枚とシャッター音が止みません。長い睫毛が、ふくよかな花びらが、私を誘います。
今日アップされた最優秀賞椿賞は、どちらも栗林公園の椿さんでした。




そしてご報告。我が家の 裏庭のヤブ椿 ですが、先日、虫に葉を全て食いつくされたのに、蕾がつきましたとご紹介しました。今、蕾が少しずつほぐれて、とうとう咲き出しています。花は少し傷んでいますが、やがて枯れ木に花をいっぱいにしてくれる事でしょう。まだ少しの花しかありませんので、是非またご紹介しますね。



小鳥と私

2007年03月13日 | ほのぼの日記

椿の花を撮っていましたら、
カサカサ…音がします。
何かしら?

小鳥がやってきていました。

この枝に
椿の花はありません。


あれ?
どこからか花を持ってきました。
ガクのあたりが見えています。

小鳥は花を食べていました。
小さな足で花をカッシリ掴み
一心に
花をついばんでいます。


小鳥が、枝に隠れるので
私はもう少し右へ・・・と
移動しようとしている
その時でした。

赤い椿は小鳥の足を離れ
小鳥は興味を失った
その瞬間の写真です。

たぶん・・・


私がうまく移動したのと同時に
椿はスっと地面に落ちました。

もういーらない・・・。
いや、それはないでしょう。
きれいな赤い椿だったのに。

そしてこの後、
違う花の付け根を
しつこく、突いているのを

私は見てしまいました。。









梅フィナーレ

2007年03月10日 | 香川県




長い間、楽しんだ梅もそろそろ終わりです。今、梅園はこんな風でした。人もなくて寂しいですね。



一方、桜並木では、開花情報も出た事ですし、赤い提灯をぶら下げたり、照明の灯籠を設置したりと何やら忙しそうでした。見ると小さな蕾が膨らんで…。



しめくくりは遅咲きのしだれ梅で'2007梅フィナーレといきましょうか。





今年もありがとう。また来年ね!バイバイ♪




大洲・内子、南予の町並み

2007年03月08日 | 愛媛県




赤煉瓦館は、明治時代に銀行として建築された、アーチの窓や煉瓦積みの洋館が珍しい建物です。下半分の煉瓦は強度の高いイギリス積み、上半分は美しさで積み上げるフランス積みだそうです。煉瓦の積み方にもいろいろあるのですね。すぐ裏の「ポコペン横丁」は昭和レトロを再現した楽しい「あそびの日」第3日曜のみ開催で、お休みなのが残念でした。






蝋燭商で栄えた白壁と土蔵の町、内子の町並みには手作り職人の店が並びます。蝋燭商の豪邸など、立派なお屋敷を見ての散策はとても贅沢な気分です。一休みしたレトロなお店は、「幸枝」さん。しっとり重みが広がるチーズケーキが嬉しいです。






大正5年に建てられた芝居小屋。正面の絵看板や鉄柵の飾りなど、おしゃれな大正の雰囲気が感じられます。テレビもパソコンもない時代、人々は人気役者の芝居を楽しみに内子座の前は賑わったのでしょうか。今にして思えば贅沢かもしれませんね。




2月27日【大洲の菜の花畑】肱川河川敷五郎地区 菜の花畑で“ほーのぼの”
3月 2日【内子町の屋根付き橋】弓削神社 太鼓橋  田丸橋





久しぶりね!ミモザさん・・

2007年03月06日 | 香川県




ミモザが揺れたら 春はやってくる
たわわな黄色を実らせ 春を呼んでくる
おはようと ミモザが揺れる 風なごむ
久しぶりね!ミモザさん・・




ミモザの木、全景を載せてみました。ご覧になった事がない方も…、花粉がコワ~イとおっしゃる方も…でーっかいミモザでしょ?ちょいピンボケですが、お許しくださいませね。今頃、真っ黄色の木を見つけたら、それがミモザです。本物は迫力ですよー。是非探してみてくださいね!


太鼓橋

2007年03月02日 | 愛媛県



愛媛県内子町の石畳地区には、2つの屋根付き橋がありました。手前の「田丸橋」を過ぎ、棚田風景を見おろしながら車を進ませると、突然にこの風景と出会います。これは「弓削神社」の参道として架かる太鼓橋。小さな池や四季折々に見せるであろう美しい風景、ゆったり描いた弧が、神秘的なイメージの中で、ただ静かにその姿を見せていました。ちょっと感動です。

石畳地区に昔は7つあった橋も現在ではこの2つだけだとか。手前にあった「田丸橋」は、田畑に囲まれて、生活用に使われたのが窺えます。この橋が倉庫代わりや、農作業の合間の一休み。夏の暑い日射しを凌いで、おしゃべりや笑い声が大きく“こだま”したのかもしれません。
Photo&Photo「田丸橋」