1979年に出版された樋口健二さんの写真集「原発」。オレンジ色の防護服を着て這うように作業する労働者や、首を上からささえて座っている被曝者の姿に強い衝撃を受けたものでした。
福島原発事故が追加されたこの写真集を改めて見ると、人々が原発が計画された当初から強い反対運動をし、その中で原発建設が強行され、労働者や地域住民が犠牲になってきたことが分かります。その証拠がこの写真集です。福島原発事故は突如起こったのではなく、政府や推進者によって引き起こされたのだという思いを強くします。
町から人がいなくなった「東海村JCO臨界事故」の写真は、もしこの教訓を真剣に学んでいたならと思わずにはいられません。
樋口健二写真集「原発崩壊--1973年→2011年」(合同出版 2800円)
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※富士見出身・樋口さんの写真集が大賞 平和・協同ジャーナリスト基金賞(信濃毎日新聞)
http://www.shinmai.co.jp/news/20111203/KT111202FTI090032000.html
※被曝する労働者達:下請け・日雇いが支える原発の実態
http://www.youtube.com/watch?v=wuvwO1RlIVo
※「日本の原発を渡り歩き、放射能を浴び、しまいにはボロぞうきんのように捨てられ、闇に消されていった」
http://blog.goo.ne.jp/liveinpeace_925/e/69418026fe6b50b3d9aa7152438a04e9
(ハンマー)