LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

(ベネズエラ連帯) ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.31

2022-01-07 | ラテンアメリカ
ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.31
( 2022年1月6日 )


(ラ米カリブ2021年の要点)

・ 5年あまり続いた米帝主導の反動攻勢の後、革命勢力・進歩勢力が、2019年を境に押し返してせめぎ合い、20年にはその前進が再び大きくなりはじめていた。 / 21年はじめの段階では、ブラジル、コロンビア、ペルーなどを中心に、反動勢力がまだかなり大きな力を保持していたが、この1年でそれが大きく転換した。

・ エクアドルでは、4月の大統領選決選投票で先住民運動の反動的部分が右翼勢力に協力したことで、革命勢力の復権はならなかった。だがその後、ペルー、ホンジュラス、チリの大統領選では、革命勢力・進歩勢力が、極右に結集した反動勢力を抑えて勝利した。また、ニカラグアではオルテガ政権が圧勝して再選され、ベネズエラ地方選でマドゥーロ政権が大勝した。

・ チリでは、5月に男女完全平等にもとづく憲法制定議会が成立し、先住民指導者がその議長となった。11月の大統領選決選投票では、チリ共産党を含む左翼連合の候補者ガブリエル・ボリッチが極右候補を大きく引き離して勝利した。 / ペルーでは、6月の大統領選決選投票で、「ペルー・リブレ」党のペドロ・カスティージョが極右のケイコ・フジモリに勝利した。コロンビアと並ぶ米帝国主義のラ米カリブ支配の重要拠点だったペルーが、反米反帝左翼政権に転換した。 / ホンジュラスでは、12年間にわたるクーデター政権の後に、11月の大統領選で「リブレ」党のシオマラ・カストロ(セラヤ元大統領の妻)が極右候補に圧勝し、ALBAへの再加盟が明言された。

・ キューバでは、二重通貨制を解消し経済改革をいっそう推し進めつつあったが、7月、経済封鎖とコロナ禍による苦境を背景に米帝が反体制行動を画策した。米国から報酬を受けた連中によって反体制デモが行われた。だが、ディアスカネル政権とキューバ人民は、すぐに体制擁護の全国行動で反撃し、撃退した。その直後から、米国のこの策動を批判するキューバ連帯運動が全世界に急速に拡大し、これまで以上にキューバ連帯が強まり、60年にわたる米国の対キューバ封鎖の全面解除を求める運動がいっそう強まった。

・ 今年は、5月にコロンビア大統領選、10月にブラジル大統領選がある。 / コロンビアでは、昨年4月にドゥケ政権が新たな大衆収奪の税制改革法案を議会に提出したことをきっかけに、それまで蓄積されてきた人民の不満と怒りが爆発し、4月末からゼネストに突入して、それが2ヵ月も続くかつてない大闘争となった。しかし、多数の米軍基地があって米帝国主義の軍事拠点となっているコロンビアで、軍まで動員した弾圧によって多数の死傷者が出る中で、ストライキ闘争委員会は方針転換せざるをえなかった。6月後半以降は、議会闘争と結合した闘いに転換し、今年5月の大統領選へ向けた闘いが継続されてきている。左翼候補「ウマーナ運動」のグスタボ・ペトロが勝利する可能性が高まってきている。 / ブラジルでは、昨年はじめの段階でボルソナロ退陣要求運動が高揚しはじめた。コロナ禍に対する無策に経済悪化が加わり、人民の怒りと不満が増大した。その下で、3月に最高裁がルラの有罪判決を取消し、ルラが大統領選に出ることが可能になった。ボルソナロは、3月と9月にクーデターを画策したが、軍も支配層の多くも動かず失敗した。反ボルソナロの人民運動は断続的に続いてきており、世論調査は一貫してルラの大幅リードで、今年10月の大統領選はルラの圧勝が大方の予想となっている。

           ――  ――  ――  ――  ―― 

(ラ米カリブ全体の記事・2021年)

Peoples Dispatch December 23, 2021 by Michele de Mello
In Latin America, 2021 saw major electoral victories against the right
(ラ米: 2021年は右翼に対する大きな選挙勝利があった)
【要約】 アナリストたちは、コロンビアとブラジルの次期選挙が地域統合にとって決定的なものになると評価している。 / 2021年はラ米カリブの政治勢力が新しい構成となって幕を閉じ、ミレニアムの第3の10年は、この地域で進歩的政府が多数を占める状態で始まる。それは、2000年からの「勝利の10年」とも言われたときを連想させる。 / 今年1月にはバランスがまだ保守主義に傾いていて、経済において自由主義的なアジェンダを擁護し、人民の要求に反する政策をおこなう複数の政府があったが、現在12月には、左派プロジェクトに親和的な政府がラ米カリブ地域に少なくとも14も存在しているのである。 / いくつもの決定的な出来事があった。チリでは、男女平等に基づく憲法制定議会が成立し、マプチェ族の指導者エリサ・ロンコンがその議長となり、大統領選ではガブリエル・ボリッチが極右を打ち負かして選出された。ペルーではペドロ・カスティージョが選出され、ホンジュラスでは、クーデター政権の12年間の後に右翼政党を打ち負かしたシオマラ・カストロが勝利した。 / さらに特筆する価値があるのは、ニカラグアでダニエル・オルテガが政権を維持したこと、そしてベネズエラの地方選挙でチャベス主義が勝利したことである。 / ・・・ / 「土地なし労働者運動(MST)」の指導者João Pedro Stedileによれば、2000年から2014年の間、3つのプロジェクトの論争が絶えなかった。米国からの支援と調整を伴う新自由主義プロジェクト。反新自由主義だが米国と対立せず、人民政府と地方ブルジョアジーとの同盟を表す「新開発主義プロジェクト」。そして最後に、反帝国主義で、政府と人民運動の統一を表すALBA-TCPプロジェクト。 / 「資本主義的生産様式の危機は、これら3つのプロジェクトにおいても危機を引き起こし、そのために、そのどれもがこの大陸で主導権を握ることができず、論争の場は引き続き選挙にゆだねられ続けている」と、Stedileは論じている。 / ・・・ / チリ、ペルー、ボリビアでは、選挙過程が全く正反対の両極の間で行われた。アナリストたちによれば、この左翼と極右の二極化は、資本主義体制の危機的状況の反映である。 / 「ラ米カリブ経済委員会(CEPAL)」の予想では、この地域の経済成長は5.9%だが、富が集中するシナリオに変わりはない。ラテンアメリカは地球上で3番目に不平等な地域であり、ブラジルを見ると、最も裕福な10%が最も貧しい50%の29倍もの収入を得ている。 / ・・・ / João Pedro Stedileは、こう論じている。この大陸での階級闘争によって生じた矛盾に対する答えは、資本主義の克服を目的とする大衆的で自律的なプロジェクトの明確な表現から生まれる、と。このMSTのメンバーは次のように述べている。「私たちは、構造的な変化のプログラムのまわりに勢力を構築しなければならない。資本主義は、大衆の諸問題に対する解決策ではないことをすでに証明している。このプログラムは、単に理論的な問題であるだけはなく、必然的に大衆教育学における訓練であり、そこにおいては、大衆は国を変えるためにどんな提案が必要かを学ばなければならない」と。 / 他方では、保守的・新自由主義的なプロジェクトと結びついた権力センターの存在を、まだ複数見ることができる。 / エクアドルでは、銀行家のギジェルモ・ラッソが大統領に選出された。アルゼンチンでは、立法選挙で左右同等の状況となった。上院の多数派がペロン主義からマクリ主義になり、極右の人物が増加した。 / それ以外に、次のような国際的プラットフォームが大きくなってきている。スペインの極右政党「Vox」が推進する「マドリード・フォーラム」や、ドナルド・トランプの元選挙参謀スティーブ・バノンが構想する「プロジェクトVeritas」、あるいはエドワルド・ボルソナロ下院議員が主催する「保守政治行動会議(CPAC)」のようなイベント(9月にはブラジル版が開催された)など。 / このことが示しているのは、極右が自分たちの間で組織化を続けており、いくつかの国では依然として重要な政治的敵対者であるということである。 / ・・・ / このようなシナリオを踏まえると、2022年5月のコロンビアと10月のブラジルの次期総選挙は、ラ米カリブ諸国の政府と国民が、多国間組織において、また統合的社会経済政策の展開において、今一度ひとつのブロックとして行動できるかどうかの可能性を決定する重要な鍵となると考えられている。 / 両国とも、進歩的な陣営の候補者が対立候補に対して大きな優位に立っている。12月に発表された「Invamer」社の世論調査によると、コロンビアの「ウマーナ運動」のグスタボ・ペトロ上院議員は、有権者の約42%の投票意向を有している。 / コロンビアでは、今年前半の2ヵ月間にわたるゼネストによって、伝統的な右翼政党に対する、また過去20年間この国を統治してきた政治潮流である「ウリベ主義」に対するコロンビア社会の拒絶反応が高まっている。 / ブラジルでは、ルラ・ダ・シルバが現大統領のジャイル・ボルソナロに15~20ポイントの差をつけて、すべての世論調査でリードしている。 / 米州機構(OAS)に代わって「ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)」を強化するという提案と「メルコスール」の強化は、これら新政権の外交政策を制度的に反映したものとなりうるだろう。 / ・・・
(筆者Michele de Melloは「Brasil de Fato」のジャーナリストである。この記事は、Brasil de Fatoに掲載されたポルトガル語の記事である。)

teleSUR Published 17 December 2021
Latin America Must Unite To Fight US Interference: Llorenti
(ラ米は米国の干渉に対抗するために団結しなければならない:ALBA事務局長)
木曜日(12/16)、teleSURのインタビューで、ALBA-TCP(米州ボリバル同盟-人民貿易協定)事務局長Sacha Llorentiは、地域の問題と闘うためにラ米の統合が不可欠であると指摘した。 / 「団結してこそ、不況(それは資本主義システムの社会的不平等を拡大させてきた)と闘い、米国の一方的な措置の影響と闘うことができる」と強調した。 / 今年の成果を地域別に分析すると、ラ米では、ボリビアでの統合の強化、ニカラグア、ベネズエラ、セントルシア、ホンジュラスでの選挙勝利、キューバでの米国が支援する不安定化の企て打破など、際立った成果があったと考察した。 / しかし、コロンビアの傭兵によるハイチ大統領の暗殺は、地域の安全保障にとって大きな後退となった。ALBA-TCPは、「米国は不安定化させるために傭兵を雇い、訓練し続けているので、脅威はまだ潜在している」と警告した。 / この状況に対抗するため、ALBA-TCPは「干渉に対する観測所」の創設に合意した。この観測所は、米国当局者の干渉的な発言、ソーシャルネットワーク上の中傷キャンペーン、地域の不安定化を促進しようとするNGOなどを追跡するものである。

teleSUR Published 14 December 2021
ALBA Approves Final Declaration, Presents 2022 Strategic Agenda
(ALBA、最終宣言を承認し2022年の戦略的指針を提示)
ALBA-TCP加盟国は、国連憲章の原則を守り、国際的な存在感を高める計画。 / 国連憲章の諸原則の擁護、封鎖に対する糾弾、国際政治の公正化などにおいて、国際的なプレゼンスを強化する。 / ALBA-TCPの社会的指針は、国連の2030指針と連動し、何世紀にもわたる植民地主義、新植民地主義、奴隷制度による被害に対するラ米カリブ諸国と先住民への賠償要求に対する支援を継続する。 / ALBA同盟のための包括的な経済、金融、貿易開発計画を設計するための作業が行われる。それは「ALBA-TCP経済圏プロジェクト」など、多数の問題やイニシアチブに取り組むための技術円卓会議の再活性化で補完される。ALBA漁業、ALBA農業、ペトロカリベも再始動する予定。 / 社会的分野に関しては、ALBA-TCPミッションが再始動し、社会理事会はこれまでの公約の履行を再開するために常設で召集される予定である。 / さらに、ALBA 保健医療プログラムとALBA 食料プログラムの再活性化、ALBA内輸送の強化も計画されている。【全体として、米国が招集したいわゆる「民主主義のためのサミット」に対抗することが意識されている。】

teleSUR Published 13 December 2021
ALBA Denounces US' Criminal Use of COVID Against Other Nations
(ALBA、米国の他国に対するCOVIDの犯罪的利用を糾弾)
ALBA-TCP(米州ボリバル同盟)のSacha Llorenti事務局長は、今週月曜日(12/13)、この地域ブロックALBA-TCPをラ米の結束を強化するメカニズムとして確認した。 / ホセ・マルティ記念館で、明日12月14日に開催される第20回ALBA-TCP首脳会議に参加するためキューバに滞在中のLlorenti事務局長は、どの国も単独では直面できない課題があり、それゆえ統合が重要であると記者会見で述べた。

Prensa Latina December 4, 2021 Published by: Ileana Ferrer Fonte
China rejects geopolitical ends in cooperation with Latin America
(中国、ラテンアメリカとの協力における地政学的な目的を否定)
中国は、土曜日(12/4)、ラ米カリブ地域との協力関係について、地政学的な影響を求めているという非難を否定し、これらの関係には諸国民に具体的な利益を保証するという明確な目的があると指摘した。 / 中国の邱暁基(きゆうきようき)中南米問題特別代表は、「Prenesa Latina」の取材に対し、その関係の歴史を見れば、そのような批判を払拭するものであることがわかるし、双方は、より多くの利益を共有する交流の未来を築く決意を固めている、と述べた。 / 中国-CELAC(ラ米カリブ諸国共同体)フォーラムの第3回閣僚会議では、ここ数年の北京からの支援や協力に対して、地域の代表者が高い評価を示した。 / 邱は、時の試練や複数の逆境にもかかわらず、関係が強固であることを強調し、2018年から連続して3,000億ドルと推定される貿易額が、2021年には4,000億ドルを超えることが期待されていると述べた。 / また、北京は地域の進歩計画に対して融資を行い、2022年から24年にかけて、若者に5,000人の政府奨学金と3,000人の研修先を提供すると指摘した。

teleSUR Published 3 December 2021
Xi Asks CELAC To Work With China To Overcome Difficulties
(習近平、CELACに中国と協力して困難を乗り越えることを求める)
米国からの圧力にもかかわらず、ラ米諸国と中国の経済関係は繁栄し続けている。 / 習近平国家主席は、12月1日、ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)に対し、現代のグローバリゼーションが生み出す困難や課題を共に克服するため、中国との協力態勢を強化するよう求めた。 / 2021年第1~3四半期の中国・中南米諸国間の貿易額は3,310億米ドルに達し、前年同期比で45.5%の増加となった。これらの成果について習近平は、パンデミックの際に中国とCELAC諸国が「手を貸し合った」ことで、貿易相手国が経済の縮小を乗り越え、成長の道を再開することができたと振り返った。

Peoples Dispatch December 02, 2021 by Brasil de Fato
Latin America and the Caribbean is the region where hunger has grown the most in the world, says the UN 
(ラ米カリブ諸国は飢餓が世界で最も増大した地域である、と国連は言う)
食糧不安は地域の10人中4人に影響を与え、5,970万人が飢餓状態にある。 / 2020年には2019年と比較して、食料を入手できない人や1日以上食事をしない人がさらに1,380万人増加した。これは、この地域の飢餓が30%増加することを意味する。 / このデータは、11月20日に発表された報告書「Regional Panorama of Food Security and Nutrition 2021」から得られた。この作業は、国連システムの5つの機関が共同で実施したもの。

teleSUR Published 30 November 2021
'Leftist Winds Blow through Latin America': The Puebla Group
(Pueblaグループ:「ラ米に左翼の風が吹く」)
プエブラ・グループは、火曜日(11/30)にメキシコシティで開催されたサミットにおいて、ホンジュラスの大統領にシオマラ・カストロが選出されたことを祝福し、チリとブラジルの大統領選挙における民衆勢力の勝利に確信を持っていることを表明した。

ラテン・アメリカの革命的大衆闘争 2021.10.14 Thursday
10月12日は「アメリカ大陸発見の日」ではなく、「先住民の抵抗の日」
10月12日:ラテンアメリカが先住民の抵抗の日を祝う
Oct. 12: Latin America Commemorates Indigenous Resistance Day
2021年10月12日 teleSUR発

「スペインの侵略からこの土地を守るために抵抗し、闘った我が先住民の反乱の叫びから529年が経った。」とベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領がツイートした。 / スペインでは10月12日を「ヒスパニック」の日として祝っている。一方、ラテンアメリカの多くの国では、この日はもはや「コロンブス」や「発見」の日としてではなく、「先住民の抵抗の日」とされている。

teleSUR Published 4 October 2021
Pandora Papers: Piñera, Lasso and Abinader Deny All Allegations
(パンドラ・ペーパーズ: ピニェーラ、ラッソ、アビナデール、申立てをすべて否定)
1年かかったジャーナリズム調査の結果として、調査ジャーナリストたちは、90カ国から300人以上のトップレベル公務員がおこなった秘密の金融操作を示す何百万もの文書をリークした。これらの操作は、タックスヘイブンの資産を隠すことを目的としていた。 / 月曜日(10/4)、大統領ギジェルモ・ラッソ(エクアドル)、セバスチャン・ピニェーラ(チリ)、ルイス・アビナデール(ドミニカ共和国)は、「パンドラ・ペーパーズ」が週末に曝露した金融犯罪への関与を否定した。

teleSUR Published 20 September 2021
The OAS Does Not Represent Latin America: President Arce Says
(OAS はラ米を代表していない、とボリビア大統領アルセ)
ラ米カリブ諸国共同体(CELAC)の第6回サミットで、ボリビアのルイス・アルセ大統領は、米州機構(OAS)は時代遅れで効果がなく違法な機関であると断言した。 / 「OASは、加盟国の内政に干渉することによって、民主主義の原則に反する行為を行う。紛争の平和的解決には寄与しない。逆に紛争を生み出す」とアルセは述べ、ラ米カリブ諸国にCELACを強化するよう促した。

Axis of Logic Sunday, Sep 19, 2021 By Arturo Rosales writes from Venezuela
The US Monopoly on its ‘Back Yard’ doesn’t look so secure any longer
(ラ米カリブ: 「裏庭」の米国独占はもはや揺るぎないものではない)
9月18日にメキシコ・シティで開催されたラ米カリブ諸国共同体(CELAC)サミットの討論とプレゼンテーションの最後に、驚きのゲスト・スピーカーがあった。 / 中国の習近平国家主席はCELACの第6回サミットでビデオ演説を行い、未来を共有する共同体の構築を呼びかけた。CELACの最大の貿易・投資パートナーとして、また米国とカナダはこの組織に含まれていないので、ビデオではあるが習氏の存在は、この地域における米国の覇権に対するボディブローと考えることができる。 / CELACの今回の開催国であるメキシコの招待で、習近平国家主席は首脳会談でビデオ演説をおこなった。 / 習主席は、国際的な状況の変化の試練に耐えてきた中国とラ米カリブ諸国との関係は、平等、相互利益、革新、開放性、国民の目に見える利益を特徴とする新しい時代に入ったと強調した。

Peoples Dispatch September 19, 2021 by Peoples Dispatch
Latin American and Caribbean leaders approve historic agreement at CELAC summit
(ラ米カリブ諸国首脳、CELACサミットで歴史的合意を承認)
地域ブロックの国家元首たちは、COVID-19と気候変動に対する戦略への取り組みと、キューバの封鎖に反対する立場の、44点にわたる宣言に合意した。 / 共同宣言は全会一致で承認。キューバやベネズエラが被ったような一方的な強制措置を終わらせ、マルビナス諸島に対するアルゼンチンの主権を支持し、公衆衛生危機に対処するための地域戦略を支持するよう求めた。 / 44ポイント宣言では、地域が直面している差し迫った問題に関する重要な合意が行われた。気候変動の影響に対処するための基金の創設、医療用品やワクチン、特にキューバ産のワクチンを生産し配布するためのインフラの創設、各国がCOVID-19パンデミックに直面するのを助けることなど、いくつもの即時行動が承認された。 / また、グラスゴーでの国連のCOP26会議で共通の立場をとり、排出削減と気候変動防止のための措置を講じるだけでなく、気候変動の影響からの回復を支援する必要性についても合意された。

teleSUR Published 6 September 2021
Africa and Caribbean Community to strengthen economic ties
(アフリカとカリブ共同体が経済的結びつきを強化」)
ケニアは、明日、最初のバーチャル「カリブ共同体(CARICOM)アフリカ・サミット」を開催する。共通の経済的結びつきと協力を強化することを目的としている。

teleSUR Published 9 August 2021
World Indigenous Peoples Day: Challenges in Latin America
(世界先住民の日:ラ米での課題)
パンデミックは、医療従事者と健康ユニットの不足がラ米の先住民を苦しめていることを目立たせている。 / 正式には「先住民の国際デーInternational Day of Indigenous Peoples」と呼ばれ、1994年から毎年8月9日に祝われている。この日は、1982年の国連「少数者の差別防止と保護」に関する国連サブ委員会の「the Multiple Populations of Indigenous Peoples」に関するワーキンググループの会合を記念するものである。 / この日は、世界中の約90カ国に3億7,000万人以上のメンバーを持って暮らしている5,000以上の先住民が、世界と各国で、その文化的富を考慮して、先住民コミュニティの重要性を強調することを目的としている。

teleSUR Published 30 July 2021
Acute Food Insecurity To Increase in Colombia, Haiti, Guatemala
(コロンビア、ハイチ、グアテマラで深刻な食糧不安が増加)
国連食糧農業機関(FAO)と世界食糧計画(WFP)は、今後4ヶ月間に23カ国で深刻な食糧不安が高まると警告した。 / ラテンアメリカでは、コロンビア、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、エルサルバドルで食糧状況が悪化する。暴力、紛争、気候変動、経済危機は、依然として深刻な食糧不安の主な要因であり続けるだろう。

ラテン・アメリカの革命的大衆闘争 2021.07.26 Monday
テレスール:テレスール設立16周年 http://latinpeople.jugem.jp/?eid=1703
ラテンアメリカの放送局『テレスール』が真実を伝えて16年
2021年7月24日 teleSUR発
このマルチプラットフォーム・チャンネルは全世界で5億人以上の視聴者を持ち、1,100以上のケーブルTV事業者が番組を再放送している。

Peoples Dispatch June 26, 2021 by Tanya Wadhwa
ALBA-TCP member countries ratify their commitment to regional integration
(ALBA-TCPメンバー諸国、地域統合へのコミットメントを批准)
6月24日、ベネズエラの首都カラカスで、加盟国の首脳と閣僚の参加を得て「ALBA-TCPの第19回サミット」が開催された。サミットの終わりに、地域の平和と安定に対する帝国主義の脅威の増大に直面して、ラ米・カリブの真の統合と団結へのコミットメントを批准した。【後半に「ALBA-TCPの声明」の内容紹介あり。】

teleSUR Published 24 June 2021
Bolivarian Alliance Holds Presidential Summit in Caracas
(ボリバル同盟、カラカスで大統領サミットを開催)
木曜日(6/24)、ALBA-TCP(米州ボリバル同盟–人民貿易協定)は、カラカスでハイレベルサミットを開催する。 / 米国主導の「米州自由貿易地域」に代わるものとして設立されたALBA-TCPは、自由市場政策ではなく各国のニーズを満たす貿易協定を通じて、貧困を緩和し、ラ米の社会経済改革促進を目指している。

Granma june 23, 2021 Author: Yisell Rodríguez Milán/Lisset Chavez Bergues
The world reacts to Cuba’s demand: 184 nations against the U.S. blockade!
(世界はキューバの要求に反応する:米国の封鎖に184カ国が反対!)
国連総会は「キューバに対してアメリカ合衆国が課した経済的、商業的、金融的封鎖を終わらせる必要性」の決議を圧倒的に承認。 / 他の歴史的な機会に行われた投票と同じくらい印象的な投票で、封鎖の終結を要求するキューバ決議は、今週水曜日(6/23)に国連総会で賛成184票、反対2票、棄権3票で承認された。コロンビア、ウクライナ、ブラジルは棄権。米国とイスラエルは反対。

teleSUR Published 20 June 2021
'Biden Lift the Blockade', Solidarity Groups With Cuba Demand
(「バイデンは封鎖を解除せよ!」とキューバ連帯グループが要求)
6月23日、国連総会は、キューバに対する米国の封鎖を終わらせる決議案を採決する。 / 日曜日(6/20)、世界中のキューバ連帯グループは、ジョー・バイデン米大統領にキューバ経済を妨げる非人道的封鎖の解除を要求した。

Prensa Latina 2021.6.20
Rallies against US blockade on Cuba around the world on Sunday
(世界中で米国の対キューバ封鎖に反対する集会)
米国でのデモは、マイアミ、アルバニー、アルバカーキ、アトランタ、ブルーミントン、シカゴ、フレズノ、ラスベガス、ロサンゼルス、ミルウォーキー、ニューヘイブン、ニューヨーク市、サンフランシスコ、シアトル、ワシントンDC、ノーサンプトンで行われる。 / また、他の国でも封鎖の終結を要求する集会が開かれる。カナダ、ドミニカ共和国、ニカラグア、ウルグアイ、スペイン、ベルギー、南アフリカ、中国、日本などで。

Prensa Latina 2021.6.1
ALBA-TCP to draw up media campaign against US blockade
(ALBA-TCP、米封鎖に反対するメディア・キャンペーンを策定する)
ALBA-TCPは、キューバに対する米国の封鎖を非難するメディア戦略を策定する。 / キューバに対する米国の経済的、商業的、金融的な封鎖を強く拒絶する決議に関する、国連での今後の投票について、すべてのALBA-TCP加盟国がすべての一方的強制的な措置を終わらせるための呼びかけをマスメディアで支持する。

teleSUR Published 28 May 2021
Wealth Inequality in LatAm Increased During the COVID Pandemic
(ラ米の富の不平等はCOVIDパンデミックの中で増大)
ラテンアメリカの極度の貧困は過去20年間で最高水準に達し12.5%の増加を遂げたが、コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、この地域の億万長者の数は40%増加している。

Prensa Latina 2021.5.2
Ibero-American Summit slammed rich countries
(イベロ=アメリカン・サミット、豊かな諸国を非難)
ラテンアメリカとイベリア半島は、最近の第27回イベロ・アメリカン首脳会議で、豊かな国々が薬をため込んでいることを非難した後、Covid-19ワクチンへの普遍的かつ公平なアクセスを要求した。 / これは、スペインとフランスの間に位置する小さな国アンドラ公国で開催されたサミットの最終宣言に含まれていた主な要求の一つだった。 / グループの22のメンバー(ラテンアメリカ19カ国、スペイン、ポルトガル、アンドラ)は、ワクチンの普遍的なアクセス、購入、流通を求め、先進国による用量の独占を防ぐことを求めた。

Peoples Dispatch April 27, 2021 by Peoples Dispatch
RUNASUR, a new Latin American regional integration mechanism, created in Bolivia
(RUNASUR:新たなラ米地域統合メカニズム、ボリビアで創設)
4月25日、ボリビアのエボ・モラレス元大統領は、ラ米の先住民、農民、社会運動、労働者を、反帝国主義イデオロギーで統合することを目的とした、新しい地域統合メカニズムRUNASURの誕生を発表した。この組織は、右翼政権下で多くのメンバー国が撤退したことにより麻痺した既存の地域統合メカニズム「南米諸国連合(UNASUR)」に代わるものとなる。RUNASURは、もともとUNASURを構成していたラ米12カ国の草の根組織を結集している。その中央本部はボリビアに置かれ、その主な目的は、Plurinational America(多民族多国籍アメリカ)の建設。 【RUNASUR(ルナスール)のrunaはスペイン語辞書によるとラ米で「インディオ」を意味する。】

Prensa Latina 2021.4.9
Latin American, Caribbean region lost 26 million jobs
(ラ米・カリブ地域、2,600万人の雇用を喪失)
国際労働機関(ILO)からの新しい報告書によると、Covid-19パンデミックの結果、ラ米・カリブ諸国で約2,600万人の雇用が失われた。

Peoples Dispatch March 09, 2021 by Peoples Dispatch
Women across Latin America and the Caribbean rise up against patriarchy, femicides and capitalism
(ラ米・カリブの女性たちが家父長制、女性殺人、資本主義に反対して起ち上がる)
 アルゼンチンからメキシコまで、何百万人もの女性が世界で最も不平等な地域で平等を要求し、疎外され、差別され、排除され、殺害され続けることを拒否すると宣言するために街頭に出た。【8ヵ国の状況が報告されている。以下、要約。】
<アルゼンチン> 全土で、職場における男女不平等の終結と、殺人その他ジェンダーに基づく暴力の驚くべき増加に対する効果的な措置を要求。いくつもの大規模デモ。
<ブラジル> 「Fora Bolsonaro 出て行けボルソナロ」の旗の下、何千人もの女性が主要都市でデモ。ボルソナロ大統領の辞任とCOVID-19に対する予防接種を要求。同国で26万人以上の死者を出したパンデミックに対する政府の不始末を糾弾。 / 女性とLGBTQIコミュニティのメンバーに対する殺人や暴力のエスカレーションについてボルソナロを非難する様々な異なる抗議行動。 / ボルソナロの新自由主義と反人民政権の下で、飢餓、貧困、失業が国内で悪化し、緊急の措置を要求しているという事態を非難。
<チリ> 女性が全国ストライキ。あらゆる領域での男女平等、非性差別教育、自由で合法的で安全な中絶の権利を要求。 / 首都サンティアゴでは、50万人近くの女性が「尊厳広場」に集まり、セバスチャン・ピネラ大統領率いる右翼政府とその抑圧的な治安部隊の拒絶を表明。 / この抗議行動は、国家警察憲兵Carabinerosによって激しく抑圧されたが、チリの女性たちは催涙ガスと高圧放水砲に直面して強く立ち、ピニェラの抑圧者を退却させた。
<ドミニカ共和国> 首都サント・ドミンゴで、数百人の女性がジェンダーに基づく暴力と差別に抗議。彼女らは、生殖に関する権利(reproductive rights)を要求。また国内で起草されるまでになっている新しい刑法において罰せられる犯罪として、女性殺人(femicide)やその他の形態の女性に対する暴力を含めることを要求。
<エルサルバドル> 何千何万人もの女性、人権活動家、LGBTQI活動家が、首都サンサルバドルで、女性とLGBTQIコミュニティ・メンバーに対する暴力を糾弾。この保守的な国で妊娠中絶の非犯罪化(decriminalization)を要求するデモ。初めてジャーナリストや記者も行進に参加し、ジェンダーに基づく暴力を報道することを要求。
<グアテマラ> 首都グアテマラ市で街頭へ出た女性たちが、ジェンダーに基づく暴力の終結と、殺人、強姦、その他の性差別行為の被害に遭った人々に対する正義を要求。デモ参加者は、Alejandro Giammattei大統領の政府に対し、セクシャルハラスメントや性的虐待に対する厳格な法律を可決するよう求めた。
<ホンジュラス> 今年これまでに50件以上の殺人の波がこの国を揺るがした。それに対して何百人もの女性がデモ行進。政府が効果的な措置を実施することを要求。また、同国での中絶と同性婚の禁止を強化する改革の廃止を要求。自分たちの体と生活に対する自律性を主張するために闘い続けると宣言。 / ドミニカ共和国、エルサルバドル、ホンジュラスは、この地域の中絶に関する最も保守的な法律を持っている。これらの国では、中絶は例外なくすべての状況で違法。
<メキシコ> 世界で最も女性殺人(femicide)とその免責率の高い国の一つ。何万人もの女性が首都メキシコ・シティの通りをデモし、現状を拒絶。殺人に抗議するために、フェミニスト・グループのメンバーと女性運動は、国立宮殿を取り巻く金属製のフェンスを、近年殺された何千人もの犠牲者の名前で覆うことによって、それを「記憶の壁」に変えた。

teleSUR Published 8 March
"Stop Killing Us": The Cry of Women in Latin America
(ラ米の女性の叫び:「私たちを殺すのはやめろ」)
組織MundoSurによって行われた殺人のラテンアメリカ地図(MLF)によると、少なくとも190人の女性が今年の最初の2ヶ月間にラテンアメリカで殺害された。

teleSUR Published 4 March
LATAM: At Least 209 Million Living in Poverty, ECLAC Reveals
(ラ米・カリブ: 少なくとも2億0900万人が貧困に)
「ラ米・カリブ経済委員会(ECLAC)」は、COVID-19パンデミックの中で、この地域で貧困に暮らす人々は2019年に比べて少なくとも2,200万人増の2億0900万人に達したと報告した。 / 極貧は7,800万人、極貧率12.5%。

teleSUR Published 19 February 2021
ALBA Members Review Food Access Strategies Amidst COVID-19
(ALBAメンバーはCOVID-19の中で食品アクセス戦略を見直す)
ALBA-TCP諸国は食糧生産と流通を促進するための共同戦略を作成すべきである、とベネズエラは提案した。

Prensa Latina 2021.2.18
ALBA-TCP authorities discuss integration in agricultural matters
(ALBA-TCP当局は農業問題の統合について議論)
ALBA-TCPは木曜日(2/18)に農業問題の統合を進めるための戦略の確立について議論した。

Prensa Latina 2021.2.4
Latin America and Caribbean draw up environmental strategies
(ラ米・カリブ諸国、環境戦略を策定)
今後10年で陸上・海洋・沿岸の生態系を回復することが、現在、環境を守るラ米・カリブ諸国が策定した戦略の優先事項である。 / このスキームは、火曜日(2/2)に終了したラ米・カリブ諸国の環境相フォーラム第22回会合で合意された「生態系回復に関する10年間の行動計画」に基づいて機能することになる。

Prensa Latina 2021.2.1
ALBA-TCP is an alternative to neoliberalism 
(ALBA-TCPは新自由主義に代わるもの)
ALBA-TCPの事務局長、Sacha Llorentiは、この統合メカニズムは新自由主義システムに代わるものであると述べた。

Prensa Latina 2021.1.27
WSF champions a new economic model after the Covid-19 pandemic
(世界社会フォーラム、Covid-19パンデミック後の新しい経済モデルのために闘う)
Covid-19パンデミックは、現在、世界的な社会的不平等を取り締まる必要性を課し、また、貧しい人口をますます脆弱にする健康危機の後に新しい経済モデルを設定する必要性を課していると、世界社会フォーラム(WSF)の創設者ブラジルのOde Grajewが述べた。

Prensa Latina 2021.1.27
Puebla Group to lead Latin America online forum
(Pueblaグループが「ラ米オンライン・フォーラム」をリードする)
17カ国からの進歩的リーダーたちが、金曜日(1/29)、virtuallyで行われるPueblaグループの第5回会合に参加する予定。そこでは、Covid-19の時代の地域情勢と経済的影響をreviewする。
【Pueblaグループ: メキシコ大統領オブラドールとアルゼンチン大統領当選者フェルナンデスが中心となり、著名な進歩的リーダーたちが集い、2019年9月にメキシコのPuebla市で創立会議。19年11月にアルゼンチンで第2回会合。エボ・モラレスが加わり12ヵ国から36人。20年4月と5月にも行われ、今回第5回は17ヵ国から49人。】

【これまでの報告に入れたものも一部再録している。】

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