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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

(ベネズエラ連帯) ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.86 ペルー

2023-06-30 | ラテンアメリカ
ベネズエラ・ラテンアメリカ短報No.86
( 2023年6月29日)


(ペルー要点)
・ 3度目の「リマ奪取」が7月19日に予定されている。 / クーデター大統領ボルアルテは、6月15日、早期選挙を否定し、2026年の任期満了まで政権を維持すると宣言。それに対して人民の怒りが再び高まり、新たな大闘争が始まろうとしている。
・ 昨年12月の反革命クーデター以降、先住民・労働者・農民など広範な人民の闘いが継続している。これまで死者60~80人以上(ちゃんとした調査が行われていない)、負傷者数千人、拘束者数万人で、軍事弾圧によってある程度まで抑え込まれてきたが、全国的に抗議行動が続いてきた。 / その下で、5月21日に議会が承認し5月末にボルアルテ政権が許可した新たな米軍部隊の進駐が6月はじめから開始され、人民の怒りが高まっていた。
・ これまでに米軍部隊がいくつものペルー軍基地内に常駐していることが指摘されているが、今回の新たな進駐(米兵1,000人以上とされている)の目的および背景として、次の諸点が指摘されている。ボルアルテ政権の安定を維持すること、重要な鉱物資源と太平洋岸の重要な港湾をおさえること、中国の進出に対抗すること。
・ ボルアルテのクーデター政権は、4月にリチウム鉱山の民営化を開始。カナダの鉱山会社に、南部プーノ地方でのリチウム探鉱の許可を与えた。 / プーノ地方は、先住民を中心に、カスティージョ支持とクーデター政権への反対運動が最も強い。先住民指導者たちは、環境保護と地域住民の健康を考慮した国営の開発を主張し、外国資本への売り渡しに反対。 / ペルーは、リチウムのほか鉱物資源が豊富。銅はチリに次いで世界第2位。金、銀、亜鉛、鉛、鉄なども豊富。天然ガスの生産も盛ん。
・ 極右リーダーのケイコ・フジモリは、ボルアルテのクーデター政権を支持してきたが、閣僚の交代を要求し、それが認められなかったことで6月14日にボルアルテを批判。議会ではケイコ・フジモリの党「民衆の力」が第1党で、ボルアルテ解任の可能性も示唆。選挙をにらみ、人民に極度に不人気のボルアルテ政権と手を切る選択をしたものと評されている。 / 反動議会に対する人民の不支持は、ボルアルテ政権以上で、大手世論調査会社の4月の調査で、支持6%、不支持91%だった。
・ カスティージョは、拘束されている刑務所から「私はまだペルーの憲法上の大統領である」と発信している。 / メキシコ、コロンビア、アルゼンチンをはじめとして、多くのラ米カリブ諸国(少なくとも14カ国)はボルアルテ政権を認めず、カスティージョの復帰を要求している。
【後の方にある「MR online Posted Apr 20, 2023 By Ben Norton」は、これまでの状況をグラフをまじえて簡潔にまとめている。 / なお、昨年12月の反革命クーデター後にペルーを報告したのは「ベネズエラ・ラテンアメリカ短報」No.71、No.72、No.75、No.78。】

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(ペルー)

junge Welt 2023.6.21 Von Volker Hermsdorf
PUTSCHREGIERUNG STÜRZEN Marsch auf Lima
(ペルー: クーデター政府を打倒する / リマへデモ行進)
ペルーのクーデター大統領ディナ・ボルアルテは、2026年まで政権を維持することを望んでいる。彼女は週末にメディアに対して個人的にこのことを宣言した。しかし、国民の大部分に対する弾圧が激化しているにもかかわらず、ボルアルテがこれを達成できるかどうかは不明である。日曜日(6/18)に、抗議行動の中心地であるプーノ地方の市民団体は、ボルアルテがそれまでに辞任しなければ、7月19日に数千人が参加して首都まで行進する「トマ・デ・リマ(リマ奪取)」を行うと発表した。また、右翼政党が多数を占める議会の解散と新たな選挙を要求している。ペルー最大の労働組合連合である「ペルー労働者総連合(CGTP)」は、「ペルー人は民主主義を取り戻すことを決意している」と発表した。社会運動や先住民組織の代表は、ボルアルテの辞任だけが「社会的混乱を回避する」ことができると宣言した。 / 7月19日に「リマ奪取」の日が選ばれたのは偶然ではない。1975年に進歩的なフアン・ベラスコ・アルバラード大統領に対するクーデターで政権を握ったフランシスコ・モラレス・ベルムデス将軍の独裁政権が、77年7月19日のゼネストによって終わりを告げたのである。

Orinoco Tribune JUNE 20, 2023 By Clau O’Brien Moscoso – Jun 15, 2023
New Wave of Protests Begin as US Troops Enter Perú
(米軍ペルー入国で新たな抗議の波が始まる)
ペルーのクーデター政府に対する動員で計画されている次の行動は、3度目の「リマ奪取」である。 / 全国ストライキ161日目 民主的に選出されたペドロ・カスティージョ大統領に対する議会クーデターが6か月目に入る中、ペルー人民は抗議活動を継続し、7月の3度目のリマ制圧に備えて全国で協調行動の新たな波を開始している。 / 12月7日に始まり首都リマと郊外の州や地域で続いている反乱を鎮圧しようとするさまざまな試みにもかかわらず、また抗議活動は保護された権利ではないと宣言した最高裁判所の判決とペルーを占領しようとしている議会にもかかわらず、 人々は自分たちの声を届けることをやめていない。 6月1日から数百人の米軍関係者の入国が始まって、抗議活動の新たな波の計画が続いている。
【「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」(2023.06.23 Friday)に全訳あり】

Peoples Dispatch June 16, 2023 by Peoples Dispatch
Peru’s de facto president blames protesters for their own deaths at the hands of state forces
(ペルーの事実上の大統領は、国軍の手による死を抗議者たち自身のせいにした)
ボルアルテは、抗議活動の新たな波を非難し、社会諸組織が国内に暴力と混乱を生み出していると非難した。 / 事実上の大統領ディナ・ボルアルテは、6月14日、自身の政府に対する新たな社会的抗議活動に対して、苛立ちをあらわにした。 / ボルアルテの発言は、社会運動と労働組合が彼女の辞任、右翼が支配する議会の閉鎖、新しい総選挙、新憲法を要求するため、「Toma de Lima(Takeover of Lima)」として知られる首都での第3回大規模デモ行進を呼びかけた後に行われた。行進は7月19日に行われ、ペルー全土から先住民や農民のコミュニティ、多様な社会組織や労働組合のメンバー数千数万人がリマに到着すると予想されている。 / ボルアルテは、6月15日の閣僚会議後の記者会見で、抗議者の主要な要求の一つを取り上げ、「早期選挙を行うという考えはもう終わった。我々は2026年7月まで、法の支配、民主主義、憲法を尊重し、責任を持って仕事を続けていく」と述べた。

junge Welt 2023.6.15 Von Frederic Schnatterer (ドイツ語・機械翻訳)
Perus Putschregierung verweigert Neuwahlen und setzt auf internationale Anerkennung
(ペルーのクーデター政権は、新しい選挙を拒否し、国際的な承認に依存する)
過渡期モデルと称されるペルーの事実上の政府は、より長い任期に向けた準備を進めているように見えるが、実際はどうだろうか。半年以上前から、ペルーはディナ・ボルアルテによって統治されている。年初には、2026年に予定されていた選挙を前倒しするという話も残っていたが、もはやそのようなことはない。ペルー国会は3月以降、この問題を議論していない。 / 新選挙を前倒しする計画はすべて再び引き出しの中に消えてしまったと、アルベルト・オタローラ首相は、ヨーロッパ旅行中のラジオ・フランス・インターナショナルとのインタビューで説明した。その理由は、南米の国を数週間にわたって不安に陥れていた抗議運動が沈静化したからである、と。【実際にその通りかどうか、注視する必要あり。一定の「沈静化」があるのは間違いないが、闘いは持続している。】 / 事実上の政権は、議会の右派政党と連携し、国際的に魅力的な攻勢をかけながら、政権を固めることに専念している。オタローラのフランスとスペインへの旅もこのカテゴリーに入る。

Plensa Latina June 14, 2023 Published by: Oraily Madruga Rios
Fujimori and Boluarte to face each other 
(ペルー: フジモリとボルアルテが対決へ)
新自由主義者のリーダー、ケイコ・フジモリは、その党がディナ・ボルアルテ大統領を支持していたが、水曜日(6/14)には国家元首を批判し、その立場を変更した。 / フジモリは、内相ビセンテ・ロメロ、保健相ロサ・グティエレス、エネルギー・鉱山相オスカル・ベラの交代を要求した。 / ケイコ・フジモリは、自身の政党「フエルサ・ポピュラール」(民衆の力)が第一党を占め、行政府の主要な支持基盤となっている共和国議会で、ボルアルテ解任につながる介入を行う可能性を示唆した。 / フジモリのボルアルテに対する新しい態度は、フジモリの選挙への野心と、執行部の不人気によって足を引っ張られたくないという熱意を物語っている。

Orinoco Tribune JUNE 5, 2023 By Misión Verdad – Jun 5, 2023
What is Behind the Entry of US Troops and Weapons Into Peru?
(ペルーへの米軍と武器の進駐・搬入の背景は何?)
5月31日、ペルー政府は、武器を持った米軍関係者の空路と海路での入国を許可した。ディナ・ボルアルテの事実上の政権によると、目的はペルー軍・国家警察との協力・訓練活動の実施である。 / 6月1日から23年12月31日まで許可される。 / 米軍のペルー到着を概観すると、リマ、カラオ、ロレート、サンマルティン、サンタルシア、ワヌコ、ウカヤリ、パスコ、ジュニン、フアンカベリカ、クスコ、アヤクーチョ、イキトス、プクサナ、アプリマックに滞在予定である。 / ディナ・ボルアルテが政権についたのは、ペドロ・カスティージョ大統領に対するクーデターが発生したからである。それ以来、住民に対する激しい弾圧が行われ、現在までに少なくとも50人が死亡【60人以上、70人以上とも】、数千人が負傷、数万人が拘束された。 / 全国各地から首都に全国規模で動員された社会セクターの大部分に対する強い弾圧は、南米の一部の指導者の拒否反応を呼び起こしたが、米国からは拒否されなかった。問題の政権が発足して数日後、ボルアルテは、米国のアントニー・ブリンケン国務長官の支持を受けた。 / 地政学的な「裏庭」であり、太平洋の港湾ハブのひとつである重要な部分を、米国は失いたくないという事実が、すべてのポイントである。この地域での影響力を失わないために必要なことはすべて行うだろう。また、新シルクロードとも呼ばれる「一帯一路」構想を世界中に展開し続けようとする中国の歩みと大型投資に呼応していることもうかがえる。 / リマとカヤオには、同国で最も重要な港があり、チャンカイ港の建設が進められている場所である。チャンカイ港は、ペルー最大の港で、中国の資本で建設されている。 / なぜチャンカイが重要なのか? 最大9,000トンの船舶を受け入れることができる11のバースを持つこの巨大港は、アジアからの商品を受け入れる太平洋の商業ゲートウェイを構成するものである。また、その立地から、アジア大陸に向けた原料の積み出し港としても重要な役割を果たす。例えば、リチウムは、新しい技術による生産チェーンの構築に不可欠な鉱物として、世界的に注目されている。 / ボリビア、チリ、アルゼンチンの国境地帯は「リチウム・トライアングル」と呼ばれ、世界の鉱物資源の68%が集中している。最近の研究では、ボリビアが世界のリチウム埋蔵量の30%を占め、次いでチリが21%、アルゼンチンが17%である。米国、ドイツ、日本、フランスといった20世紀を代表する経済大国が、「南アジア、特に中国が生み出す強力なダイナミズムに、互いにますます遅れをとり、矮小化されている」と報告書が述べているように、金属市場は、過去20年間に地政学的規模で力関係が変化したことを示すものである。 / 米国は、「金属NATO」のようなものを構築し、リチウムやその他の金属市場をめぐる力学を治外法権的な軍事化によってコントロールしようと考えていることを忘れてはならない。ペンタゴンによるペルー軍と警察の訓練には戦略的な意図がある。さまざまな種類の政治的、社会的危機とクーデターの間で人質状態になった国であるペルーとの二国間関係を進めるという特権として、政治的、経済的、地政学的利益を確立することである。 / 米軍部隊のペルー入りは初めてではない。2015年以降、3,500人以上の兵士が、麻薬密売や反政府勢力に協力し「戦う」ために入国している。 / あらゆることが示しているのは、米軍部隊のこの新しい入国によって2つの戦線をカバーするであろうということである。一方は、ボルアルテ政権が切実に必要としている安定を維持するために治安部隊と協力すること、もう一方は、中国の進出と地域統合の可能性に直面して、この地域で武器を通じて支配的で「抑止力」のある要因として自らを確立しようとすることである。

Orinoco Tribune JUNE 1, 2023 By Lyuba Lulko – May 29, 2023
The US Sends Troops to Peru. Ukraine To Come Next
(米国がペルーに軍隊を派遣 / 次に来るのは“ウクライナ”)

6月1日から、米国はペルーに正規の軍部隊を配備することになった。 / 米国防総省の南方軍(SOUTHCOM)は、6月1日、数百人の海兵隊をペルーに配備する。米議会は介入を承認した。 / ペルーの議員たちは、米国の子飼いのディナ・ボルアルテ大統領の提案で、700人のアメリカ兵の到着を許可した。 / ペルーのクーデター ボルアルテ政権は、ワシントンの直接の加担によるクーデターで誕生した。軍をコーディネートしたリサ・ケンナ駐ペルー米国大使は、カスティージョを退陣させた議会の決定をいち早く支持した。 / ペルーの人民は新政権を受け入れなかった。抗議デモの弾圧で70人もの人が死亡し、数百人が負傷した。米州人権委員会(IACHR)は、ペルーの警察と軍隊を「過剰、無差別、致死的な武力行使」で有罪とした。また、ボルアルテ政権が農民や先住民にテロリストという冤罪を着せ、虐殺を正当化したことも非難した。 / 米国のすべての介入の目的:資源の支配 米軍がペルーにやってきてペルーの鉱物を支配した。 / ペルー国防省は、ペルーに米軍基地が10カ所あるという報道を否定している。しかし、ジャーナリズムの調査によると、ペルーの軍部隊に米軍が駐留していることが判明している。 / 合同演習、訓練、訪問などを口実に米軍が常にペルーに滞在していることから、米軍はグアンタナモ湾のような独自の基地や専用基地を持っていないかもしれないが、ペルー軍基地内で活動していることは明らかだ。 / ウクライナのようなペルー 南米のこの国の状況は、ウクライナと似ている。議会で立法化されたオリガルヒーのクーデターから始まり、軍事基地、医療研究所、天然資源の米国支配に至るまで、ウクライナの状況に似ている。

teleSUR Published 31 May 2023
Boluarte Authorizes the Entry of US Military Into Peru
(ボルアルテ、ペルーへの米軍入国を許可)
労働者や農民の団体が呼びかけたディナ・ボルアルテ大統領に対する抗議の中で、米軍の駐留が行われた。 / 水曜日(5/31)、ディナ・ボルアルテは、1,000人以上の米兵のペルー領土への入国を許可し、彼らは軍隊と国家警察を訓練することになった。

teleSUR Published 30 May 2023
Peruvian Workers Call a Strike Against Boluarte in Puno
(ペルー労働者、プーノでボルアルテに反対するストライキを呼びかける)
火曜日(5/30)の早朝、数百人の人々がプーノ近隣住民組合と教育労働者組合が呼びかけた抗議行動を支持し、動員を開始した。 / ディナ・ボルアルテは、市民が24時間ストライキを実施する南部プーノ地方に4,000人以上の警察官を配備するよう命じた。 / デモ隊は、ボルアルテの辞任、議会の閉鎖、総選挙の招集を要求している。これらの要求は、警察の横暴により少なくとも77人の死者を出した12月から3月にかけて行われた大規模な抗議行動でも提起されたもの。
【「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」(2023.05.31 Wednesday)に全訳あり】

Orinoco Tribune MAY 29, 2023
Peruvian Court Admits President Castillo’s Appeal to Annul Dismissal
(ペルーの裁判所、カスティージョ大統領の解任取り消し訴えを認める)
ペドロ・カスティージョの弁護団が提出した憲法上の訴えは、「道徳的無能力」を理由に議会が出した解任決議を無効化する可能性がある。 / このappealは、許容要件を満たしているとして、リマの第3憲法Chamberによって認められた。その有効性により、6月23日にvirtual hearingが設定され、カスティージョ前大統領や関係者の参加を得て審理されることになった。

teleSUR Published 24 May 2023
Peru: Prosecutor's Office Summons President Over Protest Deaths
(ペルー 検察庁、抗議デモの死者について大統領を召喚)
このプロセスは、ディナ・ボルアルテ大統領に対するジェノサイドの犯罪容疑に対する捜査の一部である。 / オンブズマン事務所によると、2022年12月から2023年2月にかけての抗議行動中の弾圧により、60人以上が死亡している。 / 地元メディアは、ジェノサイドの罪の疑いでの大統領に対する調査の一部であるこの手続きは、5月31日に開始される予定であると報じた。

teleSUR 21 de mayo de 2023 Autor: Redacción Internacional (スペイン語)
Congreso peruano autoriza ingreso de tropas de EE. UU. 
(ペルー議会、米軍部隊の入国を承認)
賛成70票、反対33票、棄権4票で、議会本会議は、今年6月1日から12月31日までの間の米軍部隊の活動を許可する立法決議4766を承認した。

Peoples Dispatch May 16, 2023 by Peoples Dispatch
Mexico refuses to hand over trade bloc presidency to Peru’s de facto president
(メキシコ、ペルーの事実上の大統領に貿易圏の議長職を譲ることを拒否)
AMLO大統領は、ペドロ・カスティージョに対するクーデター以来、メキシコはディナ・ボルアルテをペルーの合法的な大統領とは考えていないことを改めて表明した。 / メキシコのAMLO大統領は、5月15日、ペルーの事実上の大統領ディナ・ボルアルテに「太平洋同盟(Pacific Alliance)」の議長職を引き渡すことを再び拒否した。AMLO大統領は、メキシコ、コロンビア、チリの間では、ペルーに同盟の議長国を渡さないというコンセンサスが得られていると述べた。
【この同盟は、コロンビア、チリ、メキシコ、ペルーの4カ国】

Peoples Dispatch May 09, 2023 by José Carlos Llerena
US interventionism in the Peruvian justice system and the coup d’état against Pedro Castillo
(ペルーの司法制度への米国介入とペドロ・カスティージョに対するクーデター)
在ペルー米国大使がペルーの司法長官との写真を掲載したことから、疑惑が浮上した。ペルーの活動家で法学者のJosé Carlos Llerena Roblesは、ペルーの司法制度に対する米国の介入主義は、より深い根を持つものだと主張している。 / 4月13日、リサ・ケンナ駐ペルー米国大使は、個人のTwitterアカウントに、ペルーのパトリシア・ベナビデス検事総長との写真を掲載した。さらに、2人は「ここ数ヶ月の暴力事件や人権事件の調査を進めることの重要性」を話し合うために会談をおこなったと付け加えた。 / このツイートは、2022年12月7日のペドロ・カスティージョ大統領に対するクーデターで米国大使館が果たした役割だけでなく、ペルーの司法制度に対する米国の介入主義の長い歴史を示すさらなる証拠である。 / カスティージョ大統領の違法かつ恣意的な拘束を実現するための司法、議会、メディアの陰謀において、ベナビデス検事が果たした基本的な役割については疑いの余地はない。/ しかし、このような米国の覇権主義によるペルー国家の内政干渉は、最近のことでもなければ、この件に限ったことでもない。

Orinoco Tribune APRIL 28, 2023
Castillo to Congress: ‘I am Still the Constitutional President of Peru’
(カスティージョから議会へ:「私はまだペルーの憲法上の大統領である」)
4月26日、カスティージョは議会委員会へのバーチャル出席で「私はまだペルーの憲法上の大統領である」ということを明らかにした。2022年12月から拘留されているバルバディロ刑務所から述べた。検事総長は、彼を陰謀で告発しており、また汚職謀略の疑いで彼に対する捜査は続いている。 / カスティージョは、カスティージョ政権発足当初から追放を目指していた野党グループ「Fujimorista Fuerza Popular党」のエクトル・ベントゥーラ下院議員に邪魔され、検閲を受け、ついにマイクを切られてしまった。 / カスティージョは、直接演説をしたいので、ベントゥーラの質問には答えないことにした。

teleSUR Published 27 April 2023
Peru Declares a 60-Day State of Emergency at Its Border Areas
(ペルー、国境地帯に60日間の非常事態宣言)
木曜日(4/27)、ペルーのディナ・ボルアルテ大統領は、エクアドル、コロンビア、ブラジル、チリとの国境地帯に60日間の非常事態を宣言した。 / 国家警察と軍隊が国内秩序を維持することを定めたほか、移動、集会、個人の自由と安全に関する憲法上の権利の行使を制限するものである。 / 犯罪の増加について移民を非難したほか、ペルー大統領は移民の流れを「不安の問題」として語った。

Peoples Dispatch April 25, 2023 by Peoples Dispatch
Amid mounting political crisis, Peru’s de-facto president swears in four new ministers
(ペルー: 政治危機が高まる中、事実上の大統領は4人の新閣僚を任命した)
これはボルアルテにとって2度目の内閣改造であった。就任からわずか11日後の2022年12月22日には、前国防相のオタロラを新首相に任命するなど、5人の内閣改造をおこなった。政権発足から約5カ月で、ボルアルテは計12人の閣僚を交代させた。 / ボルアルテ政権に対する大規模な抗議活動は、彼女が就任したその日から行われている。数十万人の人々が街頭に出て、ボルアルテが右翼勢力と政治同盟を結んで裏切ったことを非難している。 / デモ隊は、カスティージョの即時釈放、ボルアルテの辞任、議会の解散、年内の総選挙、新憲法起草のための制憲議会の国民投票などを要求している。 / この数ヶ月の間に警察や軍による激しい弾圧で推定50~70人が死亡している。 / 激しい弾圧にもかかわらず、先住民や社会団体、労働組合は、自分たちの要求を押し通すために抗議活動を続けることを決定し、火曜日を闘争日と定めた。

MR online Posted Apr 20, 2023 By Ben Norton
Peru’s coup-plotting congress has 6% approval, 91% disapproval (but full U.S. backing)
(ペルーのクーデター議会は 支持率6% 不支持率91%(ただし米国が全面的にバックアップしている))Originally published: Geopolitical Economy Report on April 16, 2023
ペルーの大手世論調査会社の調査によると、クーデターを企てた議会の支持率はわずか6%で、不支持率は91%という驚異的な数字だった。 / 選挙で選ばれてはいない大統領ディナ・ボルアルテは、ペルー国民のわずか15%の支持率で、78%の不支持率である。 / ペルーの民主的に選出された左翼のペドロ・カスティージョ大統領が、2022年12月、議会クーデターで打倒された。軍は彼を逮捕し、正当な手続きなしに18ヶ月の禁固刑を言い渡した。 / 在ペルー米国大使のリサ・ケンナはCIAのベテランで、カスティージョに対するクーデターを強く支持し、ボルアルテと緊密に協力してきた。 / 主流派のシンクタンクである「ペルー研究所(IEP)」は定期的に世論調査を実施している。IEPが3月におこなった世論調査では、選挙で選ばれたわけでもないクーデター政権が社会のあらゆる部分で極めて不人気であることが示された。 / 1月、2月、3月のペルーの議会の不支持率は、それぞれ89%、90%、91%だった。IEPの調査では、都市部と農村部の間に違いはなく、国内のどの地域でも、平均して少なくとも90%のペルー人が議会に反対し、わずか6%が議会を支持していることがわかった。【(グラフ1)あなたは共和国議会のパフォーマンスを承認しますか、不承認ですか?】 / ペルーの一院制議会は腐敗していることで有名で、国内の右翼オリガルヒが支配している。左翼を自認するペルー人の間では、議会を支持する人はわずか4%、反対する人は93%であるのに対し、右翼の間でも議会を支持する人は10%、反対する人は88%である。 / 選挙で選ばれたのではないボルアルテ大統領は、1月、2月、3月にそれぞれ76%、77%、78%の不支持率に直面した。【(グラフ2)ボルアルテの支持・不支持】【(グラフ3)ディナ・ボラルテの政府のやり方に賛成ですか、反対ですか】 / この調査をおこなったシンクタンク「ペルー研究所(IEP)」は、決してカスティージョに同情的なわけではない。実際、彼が政権を握っていた頃は、かなり反感を抱いていた。 / リマに拠点を置くIEPは、この国の経済エリートを代表する組織である。皮肉なことに、IEPは、米国国際開発庁(USAID)、カナダ国際開発庁(CIDA)、ドイツ国際協力庁(GIZ)、英国大使館、世界銀行、オープンソサエティ財団、フォード財団、ロックフェラー財団など、クーデターを支援した欧米の政府やCIAと連携した組織の多くから資金を得ている。 / しかし、IEPの世論調査は、その資金源にもかかわらず、ペルーの現実を無視することはできなかった。それは、選挙で選ばれていないクーデター政権への反対が、ほぼ全世界に及ぶほど広がっているということである。 / ラテンアメリカはカスティージョに対するクーデターを非難し、米国、カナダ、外国の鉱業会社はそれを支持する。ラ米カリブ諸国の少なくとも14カ国がペルーのクーデターを非難し、メキシコ、コロンビア、アルゼンチンといったこの地域で最も人口の多い国々を含むカスティージョ大統領への支持を表明している。 / ペルーのクーデター政権には民主的な正当性が圧倒的に欠けているにもかかわらず、米国とカナダが全面的にバックアップしているのである。 / カスティージョが倒される前日、CIAエージェントから米国大使に転身したリサ・ケンナは、ペルーの国防相と会談。国防相は、カスティージョの命令に従わないよう軍に命じた。 / 現在、米国、カナダ、スイス、オーストラリアの企業がペルーで大きな鉱業権を持っており、ペルーの政治に大きな影響力を持っている。 / 議会のクーデター後、米国大使は、ペルーの鉱業相やエネルギー相と会談し、外国企業の「投資」について議論している。 / カスティージョは、外国の鉱業会社に対する課税を強化することを提案し、その収益を医療、教育、社会プログラムの資金に充てたいと考えていた。また、カスティージョが立候補した社会主義政党「ペルー・リブレ」のメンバーは、ペルーの膨大な鉱物資源を国有化するよう求めていた。 / ペルーは世界第2位の銅生産国であり、世界の生産量の10%を占めている(隣国チリに次いで多い)。また、金、亜鉛、銀、鉛、鉄も大量に埋蔵している。天然ガスの生産も盛んで、欧米の対モスクワ制裁によるロシアのガス供給の減少を補うため、ヨーロッパへのエネルギー輸出を増やしている。
【大半は既にとらえた内容だが、簡潔にまとめられている。】

INTERNATIONALIST 360° on APRIL 19, 2023 Clau O’Brien Moscoso
Peru: Piura No Longer a Fujimori Stronghold
(ペルー: ピウラはもはやフジモリの本拠地ではない)
12月7日、民主的に選出されたペドロ・カスティージョ大統領を追放した議会クーデターは、4ヶ月を過ぎた。120日以上経っても、80人以上の死者に対する捜査は行われず、検察は捜査を引き延ばしてリマに移そうとしているが、抗議者たちはそこに正義はないとしている。地方からの抗議者は、地元での闘いを見直すために首都を離れたが、より多くの代表団が、人民投票が尊重されることを要求し、クーデター政権を退陣させるためにリマに足を運び続けている。リマでは日常的なデモが減速したように見えるかもしれないが、闘争はペルー全土で続いており、その中には多くの人がフジモリ右翼に見捨てられたピウラ地方も含まれている。しかし、この地域が壊滅的な洪水に見舞われて以来、人々は中央集権的な政府からの支援を見いだせず、クーデター政権を追放するための全国ストライキに参加しているのである。 / フジモリの治世は2000年に終わったが、ペルーの人々によれば、この国はいまだにフジモリ・マフィアが支配しており、彼の娘ケイコ・フジモリは大統領選挙で何度も落選したが、ディナ・ボルアルテの後ろで明らかに統治している。 / リマで活動し、ペルーの労働者階級やカンペシーノ階級の大衆教育に尽力しているピウラ市出身の若き労働指導者に話を聞いた。【以下、略】 / (筆者Clau O’Brien Moscosoは、「ハイチ/米州チームにおける平和のための黒人同盟」のオルガナイザーである。リマのバリオス・アルトス出身で、ニュージャージーで育ち、現在は両国の間を行き来して生活している。)

Peoples Dispatch April 18, 2023 by Tanya Wadhwa
Peru’s coup government is privatizing lithium mining
(ペルーのクーデター政権がリチウム鉱山の民営化を進める)
国の重要な戦略的資源の一つを民営化する動きは、先住民コミュニティや左翼運動によって広く拒絶されている。 / ペルーのエネルギー・鉱山相オスカル・ベラは、4月10日の記者会見で、事実上の大統領ディナ・ボルアルテ政権が、ボリビアとの国境に近い南部プーノ地方でリチウム探鉱の許可をカナダの鉱山子会社に与えることになったと発表した。 / ベラ鉱山相の発表の翌日、14地域の先住民指導者たちが記者会見を開き、この決定を公に非難した。指導者たちは、有害金属の影響を受ける1,000万人の人々に深刻なリスクをもたらすと主張している。 / 先住民のリーダーは、プーノでのリチウム工業を国有化し、ペルー国民がその採取から利益を得られるようにすることを訴えた。「リチウムはプーノで工業化され、精製工場はプーノに建設されなければならない。リチウムの採掘に反対しているわけではない。原料の鉱物はペルーで工業化されなければならず、他国へ運ばれてはならない。誰を豊かにしているのか? 他国だ。ペルーはどうなるんだ」と問いかけた。 / また、先住民のリーダーは、ペルーにおける環境保護主義者の迫害を批判し、炭化水素や鉱物の採掘によって影響を受ける地域に住む人々の環境と健康を守るために設けられたガイドラインが遵守されていないことを非難した。 / 民主的に選出された左翼のペドロ・カスティージョ大統領が、右翼の支配する議会によって立法クーデターで解任され、その後逮捕された2022年12月7日以来、数十万人の人々がペルー国内の街頭に立っている。彼らは、カスティージョの即時釈放、ボルアルテ前副大統領の辞任、議会の閉鎖、年内の繰り上げ総選挙、新憲法起草のための憲法制定議会の国民投票などを要求している。 / プーノは、過去数ヶ月間、反政府・反議会デモが最も多く発生した地域の一つである。 / 強制連行と逮捕から数日後の2022年12月15日、カスティージョは自身のTwitterでの書簡で、自分に対するクーデターに米国が関与していると非難し、その背景にはこの国の大量の銅埋蔵量があると指摘した。2月には、米国とその同盟国が実際に狙っていたのは、同国のリチウム埋蔵量であると結論づけた。 / リチウムは電池の製造のために世界中で需要があり、その関心は地政学的な関心事となっている。特にプーノのような広大な鉱床では、ラテンアメリカのリチウム生産でアルゼンチン、チリ、ボリビアに取って代わる可能性もある。

junge Welt 2023.3.21 Von Frederic Schnatterer (ドイツ語・機械翻訳)
REGIME-CHANGE IN LIMA 100 Tage Repression(リマの政権交代 弾圧の100日)
Peru: Weiter Proteste gegen Präsidentin Boluarte. Internationale Organisationen kritisieren Gewalt gegen Demonstrierende 
(ペルー:ボルアルテ大統領への抗議デモが続く / 国際機関がデモ隊への暴力を批判)
ディナ・ボルアルテが大統領に就任してから100日経ったペルーでは、抗議活動が続いている。特にアンデス地方の南部は、追放されたペドロ・カスティージョ元大統領がいまだに多くの支持を得ているため、数ヶ月前から非常事態に陥っている。先週から、プーノ地方全域で再び無期限のストライキが行われている。その目的は、ボルアルテを辞任に追い込むことである。デモ隊の多くは先住民のケチュア族とアイマラ族で、ボリビアとの重要な国境も封鎖している。 / 首都リマでは、ここ数週間、抗議行動は減少している。これは、ペルー軍がデモ隊に対して残忍な行為をおこなったためである。弾圧の犠牲者の正確な数については議論の余地があるが、独立した情報源は、少なくとも76人が抗議行動に関連してすでに殺害されたと推定している。このうち48人は警察や軍関係者によって射殺された。犠牲者の大半は、ボルアルテの就任以来ペルーの右翼が組織的に扇動してきた先住民の農村住民に属している。 / ペルー軍の抑圧的な行動は、国際的にも批判されている。 / デモ隊は、ボルアルテの即時辞任に加え、新しい選挙、致命的な弾圧の犠牲者のための正義、憲法制定議会の招集を要求している。しかし、大統領とその背後にいる議会は、権力を放棄することなど考えてもいない。先週、国会議員の大多数が、12月の新しい選挙を求める動議を再び否決したばかりである。 / CPI研究所が実施した最近の世論調査によると、ペルー国民の76.1%がボルアルテの指導力に不支持を抱いている。90%以上が議会の仕事に不賛成である。80%以上の国民が今年の新しい選挙を要求している。

teleSUR Published 8 March 2023
Anti-Government Protests Continue in Peru 
(ペルーで反政府抗議デモが続く)
ペルーオンブズマン事務所は、メトロポリタンリマ、ランパ、プーノ、サンローマン、カラバヤ、エル・コラオなどの地方で動員が記録されたと報告した。 / ディナ・ボルアルテ暫定大統領の政権に対する抗議行動から3ヶ月が経過し、国内のいくつもの地方で新たな動員が登録されたと、火曜日(3/7)に報告した。
【「ラテンアメリカの革命的大衆闘争」(2023.03.09 Thursday)に全訳あり】


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