北米唯一の城塞都市であり、ユネスコの世界遺産にも登録されているカナダ・ケベック州の州都
ケベックシティ。住民の9割以上はフランス系カナダ人である。
公用語は当然のごとくフランス語なので、どこに行っても、明らかな東洋人である自分に対しても、まずフランス語で話しかけてくる。フランス語が通じないとわかると、「英語は話せますか?」と聞かれ、ここで初めて英語でのコミュニケーションがスタートするのだ。もちろん英語を話せないケベック人も多いので、その場合は完全にお手上げの状態になる。
ニューヨークからケベックシティのアクセスは、空路ならばニューアーク空港からコンティネンタル航空の直行便が出ており、飛行時間は1時間45分。時差もなく、1~2泊の週末旅行には手頃なデスティネーションだ。
市内は城壁に囲まれた「
旧市街・アッパータウン」、セントローレンス川の川沿いに位置する「
旧市街・ロウアータウン」、城壁の西側に広がる「
新市街」の3つのエリアに分かれている。それぞれに見どころがあるので、エリアごとに分けて、旅のスナップをご紹介しよう。
今回は、旧市街・アッパータウン編。
★ケベックシティの象徴となっている歴史的な古城ホテル、
フェアモント・ル・シャトー・フロンテナック(Fairmont Le Chateau Frontenac)。エリザベス女王をはじめとする世界各国の王室の人々、首相クラスのVIPが宿泊している。
★シャトー・フロンテナックの裏手に広がる板張りの散歩道、
テラス・デュフラン(Trrasse Dufferin)。屋台では、アイスクリームや綿飴なども売っている。
★テラス・デュフランから見下ろす、
セントローレンス川(Fleuve Saint-Laurent)。「ケベック」の語源はカナダ原住民の言葉で「川が狭くなるところ」から来ているそうだが、その名の通り、このあたりでの川幅は約1㎞に狭まっている。
★フランス人探検家
サミュエル・ド・シャンプラン(Samuel de Champlain)の高さ15mの立像。1608年、シャンプランが木造の砦をこの地に築いたことから、街の歴史が始まる。つまり、今年(2008年)は、ケベックシティの
市制400年に当たるというわけだ。
★戦場公園からテラス・デュフランまでをつなぐ、
総督の散歩道(Promenade des Gouverneurs)。セントローレンス川を眺めながら、快適な散歩を楽しめる。
★城壁西側の3つの門のひとつ、
サン・ルイ門(Porte St-Louis)。ここからシャトー・フロンテナックに向かって東に延びる
サン・ルイ通り(Rue St-Louis)がメインストリート。
★サン・ルイ通りを行進する、国際色豊かなパレード。今年はケベックシティ誕生400年を記念して、毎週末ごとにイヴェントが行なわれているようだ。
★サン・ルイ通りにある、おしゃれなマクドナルドのお店。
★「地球の歩き方」にも紹介されている、ケベック料理のお店「
Aux Anciens Canadiens」。ケベック・ミートパイとミートボールの盛り合わせは、確かに美味しかった。
★夜の路上にライトアップされた「
400」の数字。今年は街中が400年祭一色だ。