375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

マラソン大会予定

◆2015年1月18日 HOUSTON MARATHON(TX州=2年連続2回目) ◆2015年4月20日 119TH BOSTON MARATHON(MA州=3年連続3回目) ◆2015年10月4日 TWIN CITIES MARATHON(MN州=初出場/米国26州目)

【大会レポート】第35回キアワ・アイランド・マラソン(2012 Kiawah Island Golf Resort Marathon)

2012年12月16日 | 大会レポート 2012



12月9日(土曜日)、サウスカロライナ州のキアワ・アイランド・マラソンを走る。

2012年の全米プロゴルフ選手権(PGA Championship)が行なわれた会場として、ゴルフファンには馴染みの深いキアワ・アイランド・ゴルフ・リゾートが主催するマラソン大会。フルの参加者は千人を少し越える程度だが、アメリカ50州のほぼ全域からマニアック指向の強いランナーが集まり、玄人筋には評価の高い大会として知られている。

当日の予想最高気温は23℃。タイムを狙うにはちょっと厳しい面もあるが、もともと冬のリゾート・ランを楽しむ目的でエントリーしていたので、そういう意味では理想的なコンディションの中、今年最後のレースがスタートした。

スタート地点はゴルフ・リゾートの中心部サンクチュアリ・ホテル近くのシーフォレスト・ドライブ。そこからリゾート内のドライブウェイとバイクトレイルをあちこち行き来しながら戻ってくる周回コース。途中4ヶ所で折り返しがあり、すれ違うランナーを応援しながら走ることができるという点では、飽きずに楽しめるようにコース設定されている。

Mile 01: 8分42秒(08分42秒)
Mile 02: 8分15秒(16分57秒)
Mile 03: 8分18秒(25分15秒)
Mile 04: 分13秒(33分28秒)
Mile 05: 分13秒(41分41秒)
Mile 06: 分09秒(49分50秒)

このレースは3時間15分から10分おきに「プロフェッショナル・ペーサー」が用意されていたので、自分は3時間35分のペーサー、ライアンを視界に入れながら走ろうと考えていた。

しかし最初の1マイル、ライアンのペースが思いのほか速く、2マイル目ですでに視界から消えてしまった。なんのことはない、自分のペースが遅すぎたのである。前回のミルウォーキーでは最初から突っ込んでいけるだけの走り込みをしていたのだが、今回は10月下旬にホームタウンを襲ったハリケーン・サンディの後遺症で準備が足りないように思えたし、さらには当日の気温が上昇することも踏まえて慎重な立ち上がりを意識したせいもあるだろう。それでも2マイル目からは徐々に体が動くようになってきたので、ひとまずマイル8分15秒を目安にイーヴンペースを刻んでいくことにした。

椰子の木立の間からゴルフ場の鮮やかなグリーンが見えるドライブウェイを走り、4マイルを過ぎると広大な湿地帯に出る。キアワ・アイランドの一帯には、おびただしい数のアリゲーターが潜んでおり、コースアウトしたランナーを狙っているともいわれる。遠征先でワニの餌食になっては洒落にならないので、ここは道草を食わない程度に頑張ったほうが正解であろう。

Mile 07: 分12秒(58分02秒)
Mile 08: 分10秒(1時間06分12秒)
Mile 09: 分23秒(1時間14分35秒)
Mile 10: 分15秒(1時間22分50秒)
Mile 11: 分17秒(1時間31分07秒)
Mile 12: 8分07秒(1時間39分14秒)
Mile 13: 分13秒(1時間47分27秒)

中間地点通過: 1時間48分23秒

7マイル過ぎに最初の折り返しがあり、隣接するバイクトレイルを先行するランナーが次々と走ってくるのが見える。やがて「3:35」のプラカードを持つライアンが現われた。自分とは200メートル程度の差だろうか。思ったほど離れてはいない。これなら今後の展開によっては追いつけないこともない、と希望を持つことができた。

9マイル以降は緑豊かなレジデンシャル・エリアに入る(ここにはリゾート施設ばかりではなく、プライベートな豪邸もたくさんある)。住人たちもこの大会が年に1度の大イベントであることはよくご存知なのだろう。思いのほか賑やかに応援してくれる。

そうこうするうちに中間地点を通過。1時間48分23秒。
ミルウォーキーのハーフ通過タイムより2分近く遅いので、ここから巻き返して自己ベスト更新というのは厳しいところだが、後半もこのままイーヴンで行くことができるなら、最低でも3時間40分は切れるだろうという見通しは立った。

Mile 14: 分16秒(1時間55分43秒)
Mile 15: 分10秒(2時間03分53秒)
Mile 16: 分57秒(2時間11分50秒)
Mile 17: 分18秒(2時間20分08秒)
Mile 18: 分19秒(2時間28分27秒)
Mile 19: 分15秒(2時間36分42秒)
Mile 20: 8分21秒(2時間45分03秒)

14マイルを過ぎると2度目の折り返し。先行するライアンの姿が再び見えてきた。彼との距離は前回とほとんど変わらないように見える。そこで少しでも差を縮めるべく15~16マイル目は少し冒険してダッシュを入れてみた。が、やはり絶好調ではないせいか、これを恒久的に続けるのは無理があり、17マイル以降は普通のペースに戻さざるを得なかった。

18マイル過ぎで3度目の折り返し。ライアンとの差はほとんど変わらず。
たった200メートル先行しているだけなのに、なかなか追いつかない。

Mile 21: 分18秒(2時間53分21秒)
Mile 22: 分13秒(3時間01分34秒)
Mile 23: 分22秒(3時間09分56秒)
Mile 24: 分27秒(3時間18分23秒)
Mile 25: 分36秒(3時間26分59秒)
Mile 26: 分27秒(3時間35分26秒)

21マイル過ぎで最後の折り返しがあり、ここでもライアンとの差は縮まらなかった。しかしある意味では、よく離されずに頑張っているともいえる。この時点では気温が20℃を越えていたこともあって、ペースダウンしていくランナーが圧倒的に多く、さっきまで元気に先行していたランナーが突然糸が切れたように歩き出す場面に何度か出くわした。

自分も一瞬クラッと来たこともあったのだが、暑いといってもまだまだ許容範囲で、どうにか持ちこたえることができた。脚も多少疲れが出てきたものの、フォームを崩さないように意識しながら、落ちてくるランナーを拾っていくことに専念した。そしてあとでリザルトを見ると、最後の6マイルで50人のランナーを追い抜いていたことがわかった(20マイルラップとフィニッシュタイムとの比較で数えることができる)。

結局3時間35分台でゴールしたライアンには最後まで追いつくことはできなかったものの、彼をうまく牽引車として利用した戦術が功を奏し、決定的なボギーを叩くこともなく、ほぼイーヴンに近いペースで大観衆が待ち受けるゴールゲイトに到達した。

Finish Time 3時間37分15秒(8:20/mile)。

自己歴代3位。

3月のB&Aトレイルマラソン(3:35:20)、10月のミルウォーキー・レイクフロント・マラソン(3:34:24)に続き、今年3回目の3時間30分台を記録。
決してベストの状態ではなくとも、条件のいい平坦コースでそれなりのレース運びをすれば、確実に3時間40分を切れる走力は身についてきたようだ。

これで通算40回目のフルマラソンを完走(32回目のサブ4)。
サウスカロライナ州制覇で米国19州に到達。
そしてこの大会が54歳で走る最後の大会となった。

次回は来年3月に予定しているアッシュヴィルマラソン(ノースカロライナ州)。
アメリカ50州の走り旅も、ようやく20州の大台に乗る。

■MEMO■

総合順位 201位/1077人中
男女別順位 153位/602人中
年代別順位 22位/131人中(*AGE 50-59)

前半ハーフ 1時間48分23秒
後半ハーフ 1時間48分52秒
(落差 +0分29秒)


★見事に牽引車の役割を果たした3:35のペーサー、ライアン。


★お揃いのピンクシャツを着たペーサー・チーム。


★歓声に応えながらゴールに向かう4:00のペーサー、ケリー。


★危険なアリゲーターへの注意を促す立て札。


★ワニが近づいていることも知らずに(?)くつろぐゴール後のランナーたち。


★ロッキングチェアに揺られながらレース後のビール。


★参加賞の長袖シャツ、ゼッケン、完走メダル(鳥の図柄が彫られてます)。


★レース後のリフレッシュメント・ランチ。南部特産の白豆スープ付き。

 
★前日のEXPOとパスタディナー、レース後のアワードセレモニー が行なわれたイーストビーチ・カンファレンス・センター。
地元のカントリー・バンドも出演してイベントを盛り上げる。

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【大会レポート】第43回ニューヨークシティマラソン(ING New York City Marathon 2012)

2012年11月09日 | 大会レポート 2012

今年もニューヨークシティマラソンの季節がやってきた

はずだったが・・・・

ハリケーン「サンディ」の爪痕は予想以上に大きく、一度は開催が発表されながら、本番2日前の夕方5時になってブルームバーグ市長が大会中止の記者会見を行なった。海外や地方から遠征してきたランナーはすでに大多数がニューヨークに集まっていたので、いまさら引き返すこともできず、時ならぬニューヨークの休日を過ごすしかないという羽目になったのである。

ニューヨークシティマラソン当日(だったはずの日曜日)、様子を見にセントラルパークに出かけた。
そして案の定、みんな同じことを考えていたようだ。
 
そこには1週間前のハリケーンを忘れさせるような好天気のもと、世界中からのランナーであふれていた。
知らない人が見たら、あたかもレースが開催されていると錯覚したかもしれない。

最初は軽く1周程度のジョギングと思っていたが、周囲の雰囲気に押されるように2周目に突入。
さらには3周目に入っていく。


あちこちで応援部隊の声援が飛び、水やゲータレイドやキャンディなどを配る私設エイドも登場。フィニッシュゲイトやグランドスタンドは記念撮影する人たちでごったがえし、仮装で走るランナーもいて、自然発生的なお祭りのようだった。

ある意味、それはレース以上に印象的な光景だった。

文句をつけようと思えばいくらでもネタがあるニューヨークシティマラソンだが、世界中から集まったランナーが生み出すエネルギーはやはりすごい。これがあるから、もう二度と走るもんかと思ってもなかなかそういうわけにはいかなくなってくるのだ・・・

最終的には、途中で休憩を入れながらもループ3周、合計18マイルを走破。
5週間後に予定している次のフルマラソンに向けて、ちょうどいいロング走になったかもしれない。


「No Baggage Early Exit」と「Baggage Pick-Up」の分かれ道。


★多くのランナーがゴールを夢見ていたフィニッシュゲート。


★グランドスタンドも本番さながらの見物人であふれる。


左上に見えるのが殿堂入りしたゴーマンさんの写真。


★仮装やコスチュームで走るランナーも。


本番で使われることなくお蔵入りした「14-375」のゼッケン。

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【大会レポート】第1回ムナキー・ミステリー・ラン5K(1st Annual Moonachie Mystery Run 5K)

2012年10月29日 | 大会レポート 2012

10月27日(土曜日)、NJ州の町ムナキー(Moonachie)で行なわれた第1回目の5Kレース「Moonachie Mystery Run」に参加する。
大会ポスターを見てもわかる通り、ハロウィーンにちなんだレース。 今まで何もなかった閑静な隣り町に、突然降って沸いたようにレースが開催されること自体がミステリーで、いったいどういう雰囲気の大会なのか皆目見当がつかないまま当日を迎えた。

スタート&ゴール会場は、いつも走るテタボロー空港付近周回コースの途中にある野球場。そこまでの約1マイルの道を軽くウォーミングアップして、NJJR(NJ州在住日本人ランナー)の面々と合流する。集まったランナーはお馴染みのねごぴさん、KPさん、ヒロヤスさん、まさみさん、かめっこさんに初顔のいずみさんも加わり、自分も含めて7人。このレースの完走者は最終的に112人だったので、無名のローカル大会にしてはかなり高い割合で日本人が集まることになった。

チップやD-タグもなく、どうやってタイムを計測するのかよくわからないままスタート。
最近の5Kレースの体感速度は把握しているつもりだったので、その通りのペースを刻んで1マイルの距離表示を通過。7分12秒。ここまでは順調のように思えた。

そして1マイル目を走っている途中で、前を行くピンクのウェアを着た女性ランナーを以前も見た記憶があることに気がついた。そう、6月にリトルフェリーで開催された「Matt Fenton Memorial 5K」で最後まで競い合ったアントワネッテである(その時は青いウェアだった)。
50歳代の女性ランナーとしては圧倒的に強く、今回もエイジ1位だったのだが、6月のレースではゴール直前わずかに差し切って0.7秒差で勝つことができた。しかし今回はどうにも差が縮まらない。なぜか異様に息が苦しいのだ。やはりハリケーン接近の影響もあって湿度が高くなっているのだろう。2マイル目の距離表示は見当たらなかったが、明らかにペースは落ちていたはずだ。結局アントワネッテには最後まで追いつけなかった。


あともう一人、いかなる理由か知らないが背広で走っているランナーがいた。受けを狙っていたのかもしれない。でも、この服装で短距離を全力疾走するのは無謀というものだろう。案の定、途中でペースが落ちてきたようだったので、このランナーは追い越すことができた。

そして最終マイルはそれなりに全力疾走してゴール。その時、女性スタッフがバーコードの記された紙を自分のゼッケンから引き剥がした。
どうやら、このバーコードがセンサーに反応してタイムが出るらしい。


Finish Time 23分09秒(7:27/mile)。

年代別6位で惜しくも入賞はならず。しかしラッフルでは隣り町ハケンサックのレストランで使える25ドルのギフトカードが当たり、結果的には得をしたレースだった。ただでは転ばないあたり、まだ勢いが持続していることを感じさせる(笑)

しかしなんといっても最大のミステリーは、全力疾走で走った5Kのペース(マイル7分27秒)が先日のハーフマラソンのペース(マイル7分26秒)より遅いことだろう。ふつうはハーフより5Kのほうがずっと速いはずなのだが。距離が短いと、かえって余計な力が入ってしまうのかもしれない。短距離の時は「これはハーフ」と言い聞かせて走ったほうがよさそうだ。


★NJJR(NJ州在住日本人ランナー)の面々。これだけ揃うと、小さな大会ではかなり目立つ。


★怪しげなタランチュラの風船がゴール。1人づつしか通れないので、接戦になったら譲り合わなければならない。 


女子14歳以下の部2位入賞のスカーレットちゃん。


コスチューム賞を受賞した背広のランナー。結局彼はこれが目当てだったわけだ。


★隣り町ハケンサックにあるレストラン「GENERAL POOR'S TAVERN」で使用できる25ドルのギフトカード。
 
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【大会レポート】第32回ミルウォーキー・レイクフロント・マラソン(2012 Milwaukee Lakefront Marathon)

2012年10月14日 | 大会レポート 2012



10月7日(日曜日) 、ウィスコンシン州のミルウォーキー・レイクフロント・マラソンを走る。
この大会に申し込んだのは今年の1月。そして4月中旬には定員締め切りになるという人気が示すように、アメリカ中西部では屈指の高速コースとして知られる。秋のフル は事実上これ1本に絞り、直前3ヶ月は毎月300kmを走り込んで準備を重ねた。

当日は見事な秋晴れ。しかもレースの週末に合わせたかのように気温が下がり、スタート時は3℃という願ってもないコンディション。これはもう千歳一隅のチャンスというしかない。

午前7時30分、ミルウォーキー・ダウンタウンの北方約20マイルに位置するグラフトン・ハイスクールからスタート。ここから概ね南に下っていくワンウェイ・コース。スタート直後は3時間40分のペーサーについていたが、体が温まってくるにつれて3時間35分のペーサーも追えるような感じになってきた。その先の3時間30分のペーサーには届きそうもなかったので、そのまま3時間35分のペーサーを視界に入れながらレースを進めることにした。

Mile 01: 8分14秒(08分14秒)
Mile 02: 8分08秒(16分22秒)
Mile 03: 8分14秒(24分36秒)
Mile 04: 分02秒(32分38秒)
Mile 05: 分04秒(40分42秒)
Mile 06: 分15秒(48分57秒)

最初の数マイルは雄大な農村風景の中を走る。アメリカの中でも酪農王国と言われるウィスコンシン州らしく、地平線まで広がる牧場を背景に、乳牛の群れがコースのすぐそばまで押し寄せてきたりする光景はなかなかの見ものだ。このあたりの光景は時代の移り変わりを反映しやすい都市部と違って、アメリカ大陸開拓時代からさほど変化していないのではなかろうか。

余談になるが、学生時代に読んだSF小説で、ウィスコンシン州の農村を舞台に異星人との交流を描いた名作『中継ステーション』(クリフォード・D・シマック作)を思い出した。また『大草原の小さな家』のインガルス一家も、最初に住んでいたのはウィスコンシン州だったはずだ。まさにそれと同じ場所を走っている・・・と思うと感慨深いものがあった。

Mile 07: 分15秒(57分12秒)
Mile 08: 分13秒(1時間05分35秒)
Mile 09: 分13秒(1時間13分38秒)
Mile 10: 分15秒(1時間21分53秒)
Mile 11: 分10秒(1時間30分03秒)
Mile 12: 8分05秒(1時間38分08秒)
Mile 13: 分06秒(1時間46分14秒)
中間地点通過: 1時間46分41秒

7マイルからはコンコルディア大学の敷地内に突入。ブラスバンドの演奏やチアガールなど応援がにぎやかなところだ。8マイルで一度ミシガン湖が見えるところに出るが、それ以降は再び内陸を走るコースとなり、周囲の風景も農村地帯から徐々に紅葉の美しいレジデンシャルエリアに変化していく。

このあたりは、ずっと3時間35分のペーサー(マットという名前だった)のすぐ後ろについて走った。マットは経験豊富なランナーらしくコースも知り尽くしているようだったので、今回のペース配分は全面的に彼に任せることにした。彼がペースを上げれば、自分もペースを上げる(どちらかといえば、上り坂でペースを上げる傾向があった)。彼がペースを落とせば、自分もペースを落とす(下り坂では飛ばさず、脚を休めていた)という具合に。余計なことを考えずについて行く、というのも立派な作戦の一つである。

コースは緩やかな起伏はあるものの、特に難所と言えるようなところはなく、順調に中間地点まで来た。
通過タイムは1時間46分台。後半急激に落ち込むことがなければ3時間35分切りも狙えそうなペースだ。

Mile 14: 分19秒(1時間54分33秒)
Mile 15: 分11秒(2時間02分44秒)
Mile 16: 分15秒(2時間10分59秒)
Mile 17: 分07秒(2時間19分06秒)
Mile 18: 分04秒(2時間27分10秒)
Mile 19: 分08秒(2時間35分18秒)
Mile 20: 8分25秒(2時間43分43秒)

中間地点を過ぎてからも、それまでと同じようにペーサーのマットを追って走る。何人かのランナーが同じグループにいたが、その中でも黄色いシングレットを着たクリスティという若い女性ランナーがいい感じで走っていた。たまにマットがトイレ休憩で抜けたりした時はクリスティがペーサー代わりになった。

後半の正念場となる17マイルから19マイルにかけて、マットとクリスティはややペースを上げた。それで振り落とされるランナーもいた様子だったが、自分はついていった。下り勾配の20マイル目では逆にペースを落とし、脚を休ませる区間にしていた。経験者らしい巧みなペース配分なので、一緒に走っていると勉強にもなる。

Mile 21: 分56秒(2時間51分39秒)
Mile 22: 分13秒(2時間59分52秒)
Mile 23: 分08秒(3時間08分00秒)
Mile 24: 分06秒(3時間16分06秒)
Mile 25: 分13秒(3時間24分19秒)
Mile 26: 分23秒(3時間32分42秒)

21マイル目で再びマットとクリスティがペースを上げた。かなり急激な展開だったので思わず引き離されそうになったが、命綱と思って必死についていく。おそらくここが勝負どころに違いない。振り落とされたら終わりだ。多少無理をしてでも、ここは踏ん張らなければならない。7分56秒。手元の時計はこのレースの最速ラップを示していた。 

心肺への刺激効果があったのか、22~23マイルの区間は比較的楽になった。やはり長丁場を走り抜くには、時々ダッシュを入れたほうがいいのかもしれない。

そして24マイル目。下り勾配を一気に駆け下りる魅惑のダウンヒル!
光り輝くミシガン湖のパノラマが左手に広がる!

高揚した気分を抑えきれなくなり、ペーサーのマットを追い抜き、そのまま勝負をかけようと試みた。その時、クリスティが自分よりも早い時点でスパートをかけ、いつのまにか10メートル以上先に行ってしまっていることに気がついた。必死に追いかけようとしたが、一向に差は縮まらない。それどころか、ますます水を空けられていくように見えた。若さが違う、と感じた。あと1~2年もすれば、最初から勝負にならないほどの実力差がついてしまうだろう(あとでリザルトを見ると、3時間32分台でゴールしていた)。

そうこうするうちに、マットがまた追いついてきた。ここまで一緒に走っていると、さすがに連帯感が芽生えてくる。最後の1マイル。エネルギー切れ寸前の状態で必死に脚を運んでいると、マットは時おり自分を振り返りながら「頑張れ!もうすぐだ!」と声をかけてくれた。

26マイル過ぎ。まっすぐに伸びたコースの先に白いゴールゲイトが天国の門のように輝いて見えた。その門の下、赤い文字のデジタル時計は3時間34分台を示している。またしてもギリギリの勝負だ!

沿道の大声援、そしてゴール手前に先回りして待ち構えるマットがエールを送る中、最後の力を振り絞ってゴールゲイトを駆け抜けた。

Finish Time 3時間34分24秒(8:11/mile)。

自己歴代1位!

フルマラソンとしては今年3月のB&Aトレイルマラソンのタイム(3:35:20)を上回り、初めて3時間35分の壁を破る画期的な自己ベスト更新となった。これで「BQ-5分」となり、2014年のボストンマラソンはエントリー第1週目で申し込めることになる。

ゴール後はよほど足元がフラフラだったのだろう。完走メダルをかけてもらうと、スタッフに抱きかかえられながら、ようやく自力で歩くことができるという有様だった。「I did it...I set personal best...」
笑いながら言ったつもりだったが、熱いものが頬を伝っているのがわかった。

持てる力は、すべて出し切った。これ以上望むものは何もない。

それにしても素晴らしい大会だった。派手さはないが、エンターテイメント指向とは正反対の硬派な雰囲気がいい。今の自分には、こういう大会のほうが合っているようだ。
真剣勝負でタイムを狙うには、最高の大会と言えるだろう。

■MEMO■

総合順位 378位/2172人中
男女別順位 293位/1202人中
年代別順位 29位/139人中

前半ハーフ 1時間46分41秒
後半ハーフ 1時間47分43秒
(落差 +1分02秒)


★スタート会場となったグラフトン・ハイスクール。宿泊ホテルからシャトルバスに乗り、約40分で到着する。

 
★スタート直前までハイスクールの校内で待機できる。 

 
★大きな大会のような「コラル分け」はなく、目標タイムの立て札の近くからスタートすれば良い。


★ゴール手前に作られた仮設スタンドで応援する人たち。

 
★白いゴールゲイトを背景に 記念撮影。


★手に持っているのはビールではなく、温かいコーヒー。最高気温も10℃に届かない寒さだった。

 
★完走メダルとお土産にもらったBrooks製のハイテクシャツ。 これで米国18州+DCを制覇。

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【大会レポート】ロックンロール・フィラデルフィア・ハーフマラソン(2012 Rock 'n' Roll Philadelphia)

2012年09月24日 | 大会レポート 2012



9月16日(日曜日)、ロックンロール・フィラデルフィア・ハーフマラソンに参加。

このレースを走るのは3年連続5回目になるが、走るたびに思うのは、これこそ秋の開幕戦に最もふさわしい大会であるということ。
毎年のように好天に恵まれるし、コースも走りやすく、イベント的にも盛り上がる。何よりも運営がしっかりしているので、1万5千人が参加するマンモス大会にもかかわらず、混雑をまったく感じさせないのが素晴らしい。

今や「不動のトップバッター」の位置付けで、フルと同等の本命レース。7月のサンフランシスコマラソン終了後は、この大会1本に絞って走り込みを重ねてきた。目標は昨年のタイムを1分上回る1時間38分20秒。これを達成するためにはマイル平均7分30秒で走らなければならない。少し前の自分にとっては考えられないペースだが、今このコースを走れば不可能ではない気がした。

アメリカ国歌の斉唱が終わると、地元の英雄「ロッキー」のテーマ曲が高らかに鳴り渡る。毎度ながら、わくわくするようなオープニングだ。フィラデルフィア美術館前に伸びるBenjamin Franklin PKWYから朝日が昇るフィラデルフィア・ダウンタウンに向かってスタート。このコースに関しては、強気に攻めて先手を取ったほうがいい。まずは最初の1マイル、「1回の表」の攻撃に全神経を集中する。

Mile 01: 7分20秒
Mile 02: 分33秒(14分54秒)
Mile 03: 分32秒(22分26秒)
Mile 04: 分26秒(29分52秒)
Mile 05: 分41秒(37分33秒)
Mile 06: 7分25秒(44分58秒)
10K地点:  (46分33秒)

全力疾走の8割強のスピードを意識しながら1マイルの表示を通過。7分20秒。昨年は7分30秒なので10秒速い。つまり、この時点で先制点を入れたという意味になり、精神的に優位に立った。ロケットスタート成功。もちろんこのペースでは押し切れないので、2マイル以降は多少抑え気味にする。4マイルでスタート地点に近いLogan Circleに戻り、フィラデルフィア美術館を通過。川沿いを上流に向かうコースとなる。5マイル地点の手前がやや上りになっていて、ここだけ7分40秒以上かかった。相手に1点取られたような形になったが、すかさず反撃に出る。6マイル目は気持ちのいい下り。ここで一気に引き離すべく、果敢に勝負に出る。蛇行するコースを直線で走るという裏ワザも使いながら、秒単位で小刻みに得点を稼いでいく。

やがて10Kの表示を通過。46分33秒。
な・なんと10Kレースの自己ベストより1秒遅いだけという、とんでもないペース。
今年も神風が吹き荒れている・・・そう実感しながら、後半戦に突入していく。

Mile 07: 分30秒(52分28秒)
Mile 08: 分30秒(59分58秒)
Mile 09: 分25秒(1時間07分23秒)
Mile 10: 分21秒(1時間14分44秒)
Mile 11: 分13秒(1時間21分57秒)
Mile 12: 分23秒(1時間29分20秒)
Mile 13: 分21秒(1時間36分41秒)

風光明媚な川の流れを左手に見ながら、さらに上流に向かう7~8マイル。常識的に考えれば川の上流は「上り」になるはずなのだが、そうならないのがこのコースの不思議なところで、どう見ても下り勾配にしか見えない。正念場は9マイル目。途中で川の対岸へ左折する橋越えがあり、その手前が若干上りになっている。昨年まではここでペースが落ちたのだが、今年は意識して踏ん張り、逆にペースアップに成功した。これが大きなターニングポイントとなり、対岸の下流に向かうコースではさらにペースが上がることになった。

10マイルの通過タイム、1時間14分44秒。ここを1時間15分以内で通過することが重要なポイントだったので、かなり優位な展開になっていることを確信する。余程のことがない限り勝利は間違いないだろうという思いも出てきたが、もちろん油断はできない。試合終了まで気を抜かず、集中力を維持することが大切だ。

11マイル目は7分13秒の最速ラップを計時。意識して加速したわけではなく、自然にスピードが出たような感覚。このあたりも、やはり神秘的な追い風のなせる業かもしれない。中盤で思い切って勝負に出たこともあり、最後の2マイルは余力がほとんどなく、必死に脚を運んでいるだけの状態だったが、それでも7分20秒台を維持。最後まで失速することなく、フィラデルフィア美術館前の大観衆の声援を浴びて、ゴールゲイトを駆け抜けた。 

Finish Time  1時間37分27秒(7:26/mile)。

自己歴代1位!

またもや信じられないドラマが生まれた。
な・なんと、今年2月にRock 'n' Roll St. Peteで樹立したばかりの自己ベスト(1:38:56)を1分30秒近く更新!

野球でいえば、序盤で先制点を上げ、中盤で追加点を入れ、終盤で突き放すという理想的なゲーム展開。
しかもこの球場特有の「異次元からの風」 にも助けられ、要所要所で打球の飛距離が異常に伸びるというミステリー。

やはりここには魔法使いが潜んでいるのか?

そもそも、マイル平均7分26秒とは、いったいどうなっているのだろう?
10Kの自己ベストでさえマイル7分30秒程度なのだから、10Kよりもハーフのほうが速いという逆転現象が生じていることになる・・・ 

1時間37分台というのは、実は来年の目標だったので、あと1年くらいハーフマラソンを走る必要はなさそうだ。

3月のNYCハーフはすでに不参加を決めている(好きなコースではないし、エントリー代も高すぎる)ので、もしかしたら次のハーフマラソンは来年のロックンロール・フィリーになるかもしれない。


★今や全米24都市、カナダ・欧州を含めると30都市を傘下に入れたロックンロール・シリーズのワールド・ツアー。


★美ジョガーをデザインしたロックンロール・シリーズのポスター。ロックンロールの大会(特に米国内のハーフ)では女性ランナーが半数以上を占める。


★13マイル過ぎ、ゴールに向かって最後の力走。コースの両側、橋の上からも大声援が聞こえる。


★地元フィラデルフィア在住「どららの相方さん」と記念撮影。


★ロックンロール・シリーズ定番の無料ビールで祝杯。 


★女子総合5位入賞の吉田香織選手。後ろの方にプレゼンターを務めたハリド・ハヌーチ氏の顔も。


★またもやアイドルとの2ショット実現(笑)


★お土産のハイテクシャツと完走メダル。


 ★フィラデルフィアが誇る世界遺産「自由の鐘」をデザインしたメダル・コレクション。左の2つがPhiladelphia Distance Run(2006, 2007)、右の3つがRock 'n' Roll Philadelphia 1/2 Marathon(2010, 2011, 2012)のメダル。

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【大会レポート】第35回サンフランシスコマラソン(The Wipro San Francisco Marathon)

2012年08月06日 | 大会レポート 2012



7月29日(日曜日)、サンフランシスコマラソンを走る。

カリフォルニア州のレースは2010年のLAマラソン、2011年のディズニーランド・ハーフに続いて3度目。過去は2度ともLAの都市圏だったが、今回はまったく未知のベイエリアということで、現地在住のラン仲間(特に空港送迎から観光・打ち上げ案内まで仕切ってくれたW姫)に助けられた面が大きかった。

今年の年間計画では、フルの本命は10月のミルウォーキー・レイクフロント・マラソンに照準を合わせているので、その10週間前に当たる今回のレースではFinish Timeよりも内容を重視することにした。うわさに聞く激坂コースをイーヴンに近いペースで走れるかどうか。事前に現地のラン仲間から得た情報を頼りに、コース地図やエレヴェーション・チャートで自分なりにシュミレーションしてみたものの、やはり実際に走ってみないことには見当がつかない。とにかく撃沈だけはしないように後半に脚を残すレースを組み立てていくしかないだろう、という結論に達した。

午前5時30分、WAVE2からスタート。夜が明けていないので、まだ体が眠っている感じ。フロリダのディズニーワールドマラソンもそうだったが、真っ暗なうちにスタートしてしまうと足元が危なくてしょうがない。段差や障害物が突然現われ、思うようにスピードも出せないので最初の1マイルから9分近くかかってしまった。 

Mile 01: 8分57秒(08分57秒)
Mile 02: 8分37秒(17分34秒)
Mile 03: 9分02秒(26分36秒)
5K地点通過: 26分57秒 
Mile 04: 分34秒(35分10秒)
Mile 05: 分37秒(43分47秒)
Mile 06: 分41秒(53分28秒)

スタート直後の序盤戦はフィッシャーマンズ・ウォーフからゴールデンゲイト・ブリッジにかけての北岸沿い。右手の沖合いに有名なアルカトラズ島が見えるかといえば、もちろん真っ暗で見えない。2.5マイルを過ぎたあたり、フォートメイソンに入ったところで最初の急な上り下りがあり、心臓に軽く刺激が入る。ここを過ぎると多少空が明るくなってきて、いよいよ前半戦のハイライト、霧に煙るゴールデンゲイト・ブリッジが右手前方の視界に入ってきた。そして5マイル過ぎ、金門橋へ向かう急勾配の上り。まだまだ先は長いので少しペースを落とし、できるだけ脚を温存するイメージで上りきる。急勾配から緩やかな勾配となり、そのまま巨大な橋を渡っていくのだが、いかんせん視界が悪く、景色は全然見えない。それだけならまだいいのだが、肝心の距離表示も橋の途中で見かけた6マイルを最後に行方不明になってしまった。

Mile 07: *表示見つからず
Mile 08: *表示見つからず
Mile 09: *表示見つからず
Mile 10: (ここまで1時間27分12秒)
Mile 11: *表示見つからず
Mile 12: *表示見つからず
Mile 13: *表示見つからず
中間地点通過: 1時間54分19秒

7マイル、8マイル、9マイルと距離表示が見つからないため、全くペースがつかめない。体感ではおそらく8分台後半くらいだろうか。金門橋の往路では何人かのラン仲間を見つけエールをかけ合う。往路が終わるとヴィスタポイントの展望台で折り返し、そのまま復路に向かう。その途中、先行していた前村さんの背中が見えてきて、しばらくすると追いつき、一気に追い抜く。このあたりになると体も軽くなってきたような気がする。しかし金門橋を渡り終えてしばらくすると、またしても急勾配の上りが延々と続き、ようやく10マイルの表示。それを過ぎると今度は転げ落ちるような下り・・・と徹底的に脚を使わせられる。そこからゴールデンゲイト・パークに向かうコースも上ったり下ったりで、公園入り口の中間地点にたどり着く頃には、すでに20マイルも走ったような感覚になった。前半ハーフは1時間54分19秒で通過。単純に2倍すると3時間48分台。後半少しでもペースダウンしようものなら3時間50分を越えてしまうような展開になってきた。

Mile 14: 分27秒(2時間01分47秒)
Mile 15: 分10秒(2時間10分57秒)
Mile 16: 分09秒(2時間20分06秒)
Mile 17: 分56秒(2時間29分02秒)
Mile 18: 分32秒(2時間37分34秒)
Mile 19: 分27秒(2時間46分01秒)
Mile 20: 8分35秒(2時間54分36秒)

これ以上ペースを落としたらサブ4も危ないので、どこかで挽回したいと思うものの、なかなかきっかけが掴めない。13~14マイルは下り基調で多少脚が回復してきたような気がしたが、15マイルでまた急勾配な上りがあり、さらに17マイルまで断続的な上りが小刻みに続く。ここを過ぎるとようやく下り基調となり、どうにか再び脚が生き返ってきたような感覚になった。頼りになるには直近1ヶ月で300km近く走った練習量のみ。それがなければとっくに気持ちが折れていただろう。

19マイルでゴールデンゲイト・パークを出て、ダウンタウン方面に向かう路上に出る。意識としてはフルマラソンの後半ではなく、中間地点からハーフマラソンが新しく始まっただけなのだ、と自分に言い聞かせること。その自己暗示は意外に効果があり、大幅なペースダウンを防止するのに役立った。

Mile 21: 分17秒(3時間02分53秒)
Mile 22: 分31秒(3時間11分24秒)
Mile 23: 分36秒(3時間20分00秒)
Mile 24: 分36秒(3時間28分36秒)
Mile 25: 分31秒(3時間37分05秒)
Mile 26: 分28秒(3時間45分35秒)

20マイル過ぎで再び転げ落ちるような下り。まだ残り6マイルあるので、ここでも脚を使いすぎないように摺り足走法で切り抜ける。ダウンタウンに入ってからのコースは比較的平坦ではあるものの、南に折れるたびに小さな上り坂があり、決して完全はフラットにはならない。24マイル目(後半ハーフの11マイル目)まで来ると、ようやくこのままイーヴンでゴールできそうな見通しが出てきた。このあたりで地元ベイエリアの日本人ランニング・クラブ(BAJR)の応援があり、エールに応えながら最後の追い込みに向けて若干ピッチを上げていく。25マイルでMLBサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地AT&Tパークを通過。ここまで来ればあと一息。最後の意地で先行する何人ものランナーを追い抜きながら、銀色に輝くベイブリッジ近くのゴールゲイトにたどり着いた。

Finish Time 3時間47分15秒(8:41/mile)。 

この数字だけを見れば歴代10位にも届かない平凡なタイムだが、それにもかかわらず高く自己評価したいと思うのは、その内容にある。

前半ハーフ 1時間54分19秒
後半ハーフ 1時間52分55秒

なんと1分24秒差で前半よりも後半のほうが速いネガティヴ・スプリットを達成!
「激坂コースをイーヴンに近いペースで走る」 という当初の目論見は見事に成功した。

フルで自己ベストを叩き出すには前半からある程度突っ込んでいく冒険も必要なのだが、自分の場合、それはフラットコースでないとできない。少し休んだらあと10週間走り込みを積んで、秋の本命レースで大輪の花を咲かせてみたいと思う。


★EXPO当日はわっきー&ひ。姫と待ち合わせてゼッケンをピックアップ。会場でコスメル前村さん、ミニ~ちゃん+お友だちと合流する。


★ミニ~ちゃん+お友だちと分かれたあと、フィッシャーマンズ・ウォーフのタイ料理店で昼食。


★その後、わっきー姫のドライヴでゴールデンゲイト・ブリッジへ。実は前日にも来ていたのだが、その時は霧でほとんど見えず。しかしこの日は一転して快晴に恵まれ、見事な絶景を楽しむことができた。


★ゴール後、ベイブリッジを背景に記念撮影。(撮影 by ひ。姫)


★ゴール後の美味しいビール。先にゴールしていたオケさん、かなぶん姫と合流。


★LA、ノースカロライナからもお馴染みのラン仲間が集まる。


★地元ベイエリアと全米各地からの遠征ランナーを合わせると実に50人に達した打ち上げパーティ。


★金門橋完成75周年を記念するグッディバッグ、ゼッケンと完走メダル。

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【大会レポート】第15回テタボロー空港5K (15th Annual Teterboro Airport 5K)

2012年07月24日 | 大会レポート 2012



7月21日(土曜日)、地元NJ州のテタボロー空港5Kレースに5年連続出場。例によってプライヴェート・ジェット機の発着する完全フラットな滑走路コースを往復する。

今回も多額の賞金目当てで800人を越えるランナーが参加。入賞レベルも年々高くなり、自分の年代(♂50-54)でも17~18分台を出さないと、上位に食い込めなくなってきた。

毎年そうなのだが、ここのレースはマイル表示に癖がある。
最初の1マイルが長く、2マイルは短い。

今回も1マイル目は7分34秒だったが、2マイル目は6分50秒(合計14分24秒)というラップが出た。

実際はほとんどイーヴンで走っているはずなので、ここは冷静に「マイル平均7分12秒」と大雑把に割り出すのが賢明。従来の自己ベストはマイル7分14秒なので、残りを同じペースで粘れば自己ベスト更新の可能性も出てきたことを知る。

今回は気温20℃前後の涼しいコンディションで、この時期としては異常なほど恵まれていたが、それでも最終マイルの段階になると日差しも強くなり、決して楽な闘いではない。前を行くランナーに必死に食らいつくようにしながら、死力を尽くしてゴールゲイトにたどり着いた。

Finish Time 22分22秒(7:12/mile)。

自己歴代1位!
先日の「NY Giants 5K」で記録したタイムを4秒上回る自己ベストを達成!

これで6月の「Matt Fenton Memorial 5K」に始まる夏の5K祭りは22分30秒→22分26秒→22分22秒と4秒刻みでタイムを短縮したことになる。5Kレースは毎回秒単位の闘いなので、全く息を抜くことができないが、それだけに「凝縮されたドラマ」を存分に楽しむことができる種目とも言えるだろう。

 
★昨年はハイテクシャツだったが、今年は再び木綿のシャツに戻る。スポンサーとなっている電気会社「PSEG」からの電球のプレゼントは今年も健在だった。

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【大会レポート】NYジャイアンツ5K・王者たちの走り(NYRR NY Giants 5K Run of Champions)

2012年07月01日 | 大会レポート 2012

6月24日(日曜日)、NFLニューヨーク・ジャイアンツが今年2月のスーパーボウルを制しチャンピオンになったことを記念して開催されることになった「NYジャイアンツ5K」というレースに参加する。会場はNJ州イースト・ラザフォードにあるメドウランド・スポーツ・コンプレックス。セントラルパークに本拠を置くNYRRレースがNJ州で開催されるのは非常に珍しく、自分の記憶ではおそらくこれが史上初ではないかと思われる。

もしかしたらチャンピオンになった年の限定開催で来年以降はもうやらないかもしれず、そう考えるとなおさら希少価値が高い。さらにこの週末はセントラルパークで別のNYRRレースも行なわれているということもあり、NYからの参加者は少ないだろうと予想され、そうなると年代別で上位に行く可能性も高い・・・というわけで、まさに願ってもない穴場レースである。

スタートは午前9時。折りからの猛暑は峠を越えていたが、それでも23~24℃はあっただろうか。作戦としては最初の2マイルは80%程度の出力で余裕を残し、最後の1マイルで全開・・・のつもりだった。

まずはスタジアム西側の駐車場からスタジアムとは反対方向にスタートし、ステイト・フェアが行なわれている会場をぐるっと迂回する形で最初の1マイルを通過する。7分09秒。前回のリトルフェリーでの5Kと全く同じような序盤戦。飛ばしすぎないように抑えているつもりだったが、コースがフラットということもあって、予想以上にスピードが出ていたようだ。ひとまず「調子がいい」と前向きに判断し、このままのペースで押してみることにする。

続く2マイル目。いつもバス通勤しているワシントン・アヴェニューを高架線で越えていくところがあり、ここだけ上り下りがある。やがてIZOD CENTERの裏側に出て2マイルを通過。7分13秒。やや落ちてきたが、前回の5Kほどの落ち幅ではない。ということは、この時点で自己ベスト更新の可能性も出てきた。もちろん秒単位の争いなので、最後まで予断は許さないが・・・

そして最終マイル。考えてみればほとんど日陰がないコース。じりじりと直射日光が照りつけ、体感温度が上がっていくが、闘いが終わるまで暑いなどと言っていられない。再びワシントン・アヴェニューを越える高架線を全力で上り、息を整えながら下ると、目の前にNYジャイアンツの本拠地メトライフ・スタジアムが見えてきた。そして建物の手前で、さらに左方向へ半周ほど迂回する。 とにかく、この最後の1マイルは途方もなく長い・・・

ようやくウエスト・ゲートにたどり着き、スタジアム内のフィールドに向かう坂を下ったところで、3マイルの表示。7分20秒。またしてもギリギリ。勝負は最後の0.1マイルの闘いに持ち越された。

スタジアム内に突入した瞬間、まさにスーパーボウル当日を思わせるような大歓声が湧き上がる!
そして全長120ヤードのグリーン・フィールドを爆走!

ゴールラインのデジタル時計が容赦なく時を刻む。間に合うか!?
やがて運命を左右するボールは灼熱のエンドゾーンへ。
審判の手はどちらに上がるのか?

Finish Time  22分26秒(7:14/mile) 。

自己歴代1位! 
昨年のテタボロー空港5K、そして先日のリトルフェリーでの5Kレースでのタイムを4秒上回った。

そして年代別では5位。予想通り参加者が少なく(それでも男女合わせて3000人を越えるランナーが集まったが) 、NYRRレースでは過去最高のランキングとなった。

総合順位 184位/3002人中
男女別順位 165位/1687人中
年代別順位 5位/99人中

まさに起死回生のタッチダウン。
今年2月のスーパーボウルでの奇跡を再現するようなメイクドラマだった。

5Kレースはいつも秒単位の争いになるので最後まで息を抜けないのがしんどいところだが、それだけに凝縮されたドラマがあり、微妙に長い10Kに比べれば半分の苦しさで済むので、嫌いではない種目といえる。

これで「夏の5K祭り」 は7月のテタボロー空港5Kを残すのみとなった。


★NFLニューヨーク・ジャイアンツの新本拠地として2010年にオープンしたメトライフ・スタジアム。
マンハッタンからはNJトランジットの電車でアクセスできる。 


★スタジアム内へ向かうランナーたち。坂を下りたところに3マイルの表示が見える。


★スタジアム内に突入。観客はいないはずなのに、スーパーボウルさながらの大声援が!?


★全長120ヤードのフィールドをゴールラインに向かって疾走!


★白熱の闘いを終えて、ゴールラインをバックに記念撮影。


★レース後はNYジャイアンツのロッカールーム・ツアーにも参加できる。


★オフ・シーズンなので、ロッカー内は綺麗に片づけられていた。


★ロッカー内からスタジアムのフィールドへ通じる出口。ファンの大歓声を浴びる瞬間。


★デザインのいいナイキ製ハイテクシャツ。これだけでもエントリー料の元が取れるかも。

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【大会レポート】リディア・シモン選手も参加!「NYRR NY Mini 10K」

2012年06月18日 | 大会レポート 2012

6月8日(土曜日)、今年で40回目を迎える女子onlyのレース「NYRR Mini 10K」を見学する。

「NYRR Mini 10K」は世界初の女子ロードレースとして知られており、1972年の第1回大会では78人の女性ランナーが参加。現在では昨今のマラソンブームを反映して6000人を超える参加者を集める人気大会となった。
この歴史ある大会に、5大会連続のマラソン五輪出場を決めたリディア・シモン選手が参加・・・という情報を事前に入手する。

38歳という年齢を考えたら、残りの現役生活はそう長くないだろうし、もしかしたら今回がラスト・チャンスかもしれない・・・と思ったので、早起きしてセントラルパークに出動。まずはトランプタワー・ホテル前からのスタートを見届け、同じく見学に来ていたY夫妻を追って5マイル地点の応援ポイントに移動する。ここで馬次郎さん&撫子2人組と合流し、白熱のレースを観戦。

その後、ちらっとアワードセレモニーの様子を見てから、ゴール近くへ行ってみると、なんとマッサージ・テントのそばでリディア・シモン選手が地元の女性ランナーと立ち話をしているのを見つけた。

幸い取り巻きもなく、周囲にいた人たちもシモン選手の存在に気づいていないようだったので、立ち話が終わり荷物をまとめて帰ろうとしたタイミングで千歳一隅の2ショットをゲット。思わぬお宝コレクションが加わることになった。

やはり早起きは三文の得・・・と実感しながらセントラルパークを1周ジョグ。


★スタート前のリディア・シモン選手。選手紹介では一番最初にアナウンスされていた。


★表彰式で花束を贈呈された上位3名。Edna Kiplagat(中央)が32分08秒で優勝。


★レース後のパフォーマンスも女子onlyのバンド。


★リディア・シモン選手との2ショット実現! まさに絶妙のタイミングだった。

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【大会レポート】第2回マット・フェントン・メモリアル5K(Matt Fenton Memorial 5K Run/Walk)

2012年06月08日 | 大会レポート 2012

6月3日(日曜日)、リトルフェリー町内会主催の5Kレースに2回目の出場。

昨年の第1回大会では予想を上回る449人の参加者を集め大成功となったが、今年はそれを上回る540人のランナー/ウォーカーが参加。TV放送局の「NY1」からも女性レポーターが取材に来ており、年に一度の「町の運動会」という雰囲気で大いに盛り上がった。

スタート会場は自宅から徒歩5分。レース名となっているMatt Fenton軍曹(2006年にイラクでのコンバット活動中に戦死)のメモリアル・セレモニー、ブラスバンドによる荘重な国歌演奏に続き、午前9時にレース開始。気温が20℃に届くか届かないかくらいで、日陰に入れば比較的涼しいコンディションだった。

ガンタイム・オンリーなので遠慮なく道路に書かれた白いラインのすぐ後方からスタートする。
最初はまっすぐに伸びるメインストリート。その途中で自宅の前を通る。やがて左に折れてしばらく行くと1マイルのデジタル時計。なんと7分09秒で通過した。

作戦としては7分20秒台から徐々にビルドアップして7分前後まで上げていくつもりだったが、その青写真は見事に崩壊。珍しく闘争本能にまかせて突っ込んでしまう序盤戦となった。こうなったら行けるところまで行くしかない。集団から遅れないようにし、追い抜けるランナーは容赦なく追い抜いて次のデジタル時計に到達。7分19秒。多少落ちてきているものの、どうにかペースを保った。

そして最後の1マイル。前方には青いウェアの小柄の女性が、ほとんど同じ差を保ちながら先行している。後方からは大柄な男性ランナーがどどっと追い抜いて行った。若い。彼なら大丈夫だ。実は年代別入賞を狙っていたので、同世代のランナーにさえ追い抜かれなければいい、と思っていたのだ。

最終マイルは途方もなく長く感じた。曲がり角も多く、実際に歩数が多かったかもしれない。
3マイル目の通過ラップ、7分23秒。もうギリギリだ。ゴールゲイトまでの最後の直線は、それこそ死力を尽くしての全力疾走。青いウェアの女性ランナーとの差が手の届くところまで近づいた時点でフィニッシュ。自分の時計ではPRと同タイムか、あるいは1秒上回っているようにも見えた。

やがて注目のリザルトが貼り出される。

Finish Time  22分30秒(7:15/mile)。

昨年7月のテタボロー空港5Kと同タイムの自己歴代1位!
そして、なんと年代別3位入賞!
表彰式では特性の「銅メダル」を授与された。

昨年は4位だったので、この点に関しては見事リベンジを成し遂げたといえる。

また、一緒に参加したnew york KPさんも年代別3位に入り、日本人ダブル入賞を果たしたのも特筆すべきだろう。歴史の浅いレースではあるが、コースはフラットで走りやすく、リフレッシュメントも万全(ドーナツ+アイスティー付き)で、今後のますますの発展が期待される。

■追記■

その後、よくよくリザルトを見てみると、小数点以下の数字も表示されていることに気がついた。
秒までなら同タイムだが、秒以下の「写真判定」では微妙な差がついていたのである。

2012年 Matt Fenton Mamorial 5K → 22:30:09
2011年 Teterboro Airport 5K → 22:30:47

というわけで、わずか「0秒38差」で単独の自己ベスト更新であることが判明した。

総合順位 38位/540人中
男女別順位 29位/272人中
年代別順位 3位/23人中


★参加ランナーにインタビューするTV局「NY1」の女性レポーター。ランナーの着ているTシャツの背中にプリントされているのがMatt Fenton軍曹。


★レース後のリフレッシュメントはダンキン・ドーナツ。


★アワードセレモニーのテーブルに置かれた盾(男女総合1~3位)とメダル(年代別1~3位)。


★それぞれの年代で日本人ダブル入賞の快挙を達成。


★年代別3位の銅メダルと参加賞のハイテクTシャツ。

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